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  ~懲りない傾向~

被災地の記憶、というほど大げさではない記憶

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忘れたらいけない話はいくらでもありますが、東日本大震災直後の実生活だってひどいものでした。物は無いし燃料も乏しいしというなか、それでも仕事は止められないので宮城県を部下に任せて僕はもっぱら岩手県の被災地に出かけていました。食事よりも給油が大変だったけれど、飯を食うところがない。呑気に食っているのもはばかられた。そういう一年が過ぎた春、大船渡の町にモスバーガーが開店して、これが当時は午前7時から開店していて、しかもフルオーダーでやっていた。

仙台から夜明け前に走り出して午前中の仕事に入る前に、この時間帯に温かいコーヒーやハンバーガーが食えたというのは、実にありがたかった。だから種山高原の特製ラーメンを除けば、大船渡のモスバーガーはオアシスだったのです。

モスバーガーと言えば、学生の頃住んでいた下宿から、徒歩圏(今だったら絶対に歩かない距離だけどね)に東武東上線の成増駅があって、駅前近くに、そのモスバーガーがあったと記憶していますが、知らなかったけれどあれが同店の実験第1号店だったそうで、1972年の3月12日に開店したのだとか。

そして大船渡店。これも知りませんでしたが、津波で壊滅した陸前高田の店に代わって新店舗がオープンした大船渡こそ、モスバーガー創業者である櫻田慧さんの生まれたところでした。

関東に戻ってきてなかなか思うように東北へは行けなくなっているけれど、今は隣町の店舗に通っているモス野菜バーガーファンです。

 

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