前編で「眼の奥で操縦する」ジャンボーグAを引き合いに出したのは、古今東西の巨大ロボ(ジャンボーグAは『宇宙サイボーグ』なんですが)を動かす際、最も合理的な手法をとっていたからでした。脳波と四肢の動きをトレースして操縦するため、座席は愚かセスナ機の操縦系は見事に無くなっています。にもかかわらず、2号となったジャンボーグ9はシートに着座しハンドルとギアチェンジとペダルで操縦する。9を手足のように動かすのはかなり難しいシステムです。
ザブングルに至っては、合体変形によって乗っていたコクピットが背中に行ってしまうため、わざわざ場所替えです。とにかくこの操縦系で殴る蹴るの捌き方をどうやっているのかは謎でしかありません。慣熟していくうちに機体の電子頭脳(この時代の番組だからAIなんて気の利いたものは設定に無い)が細かい動作を覚えて補助していくのでしょう。それでもハンドルとペダルには妙な説得力が宿っているのです。なんだかいつの間にか目の奥の話じゃなくなってしまいました。