なんだってわざわざデロリアン・タイムマシンの話題を二日にわたってやっているのかと言えば、25日はタイムマシンが完成した日で、26日に(「バック・トゥ・ザ・フューチャー」内で)人類初の・・・初のタイムトラベラーは犬でしたが・・・タイムマシン発動が実験されたからです。このときのデロリアン・DMC-12は、通常走行にガソリンエンジン、タイムマシンを動作させる電力供給に原子力を使用していましたが、この発電システムが変更されます。
2015年、MR.FUSION社による「HOME ENERGY REACTOR」が新たに搭載され、生ごみなどを燃料としたシステムに換装されたデロリアン。いやちょっと待て、REACTORって、これはバイオリアクターという解釈で良いんでしょうか? 80年代の考えでは2015年の技術として高効率バイオリアクターが普及していて、コーヒーミルサイズ(実際にコーヒーミルだもの)で売られているとの設定だったのでしょう。
そこに突っ込みを入れるつもりではなく、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」は1985年を軸に過去・未来それぞれ30年分の歴史を跨ぐのが、一作目と二作目の展開でした。ここで近未来を描いた2015年の世界は、原子力とは異なる(と思われる)環境保全型エネルギー発生機関を実現させていることに注目しました。もちろん、映画が上映された当時ではなく、現実の2015年を過ごしてからのことです。
世界は、2011年の東日本大震災と、不幸にも副次的に起きてしまった原子炉のメルトダウンを重くとらえていたということなのでしょう。映画の物語に対して、歴史が後からくっついてきただけのことなんですが、物語の中で2015年を体験したエメット・ブラウン博士は、日本という国で起きた未曽有の災害と影響についても知り得たはずで、だからこそデロリアンのシステムは換えねばならないと考えたのだと、今ならば思えるわけです。