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  ~懲りない傾向~

続 謎の地球防衛軍 中編

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間を開けてしまった割にはいい加減にしろよと言われそうな、極東基地編ですが、この話題もそろそろ切り上げ時かと思っています。その昔は秘密基地という一般論で語られていた極東基地も、その実たやすく宇宙人の侵入を許すわ、都合が良ければ隊員として召し抱えて常駐させるわの穴だらけ立地ですから、どこにあろうが大した問題ではないのかもしれません。

左図は60年代に描かれた極東基地の透視図。右図はその後、いつかは不明ながら書き直されたものです。基本的な配置は踏襲されていますが、大きく異なるのは二子山サイロの開口部、ウルトラホーク1号の射出方向です。これは富士山の描かれた位置から見て、昔の透視図が明らかに間違えて解釈されています。

新版で考えるに、それを芦ノ湖と断定できませんが、極東基地は二子山サイロと前面の湖のさらに地下を掘削して建設されています。旧図には直接描かれていませんが、おそらく同じ場所に湖があるものと思われます。

透視図を観察する限り、湖底の地底直下に作戦室があり、さらに階下に電算センターらしきブロックが置かれている。動力炉とはまた別の、極東基地の心臓部というか、頭脳です。仮に、湖が芦ノ湖か同規模の人造湖だと仮定して、芦ノ湖の規模で数字を追うと、周囲19km、面積6.9k㎡、最深部43.5m。水深は平均して25mとされ、推定貯水は約1億7000万tにのぼります。実際の芦ノ湖では、江戸時代に作られた深良水門から取水され、静岡県側へ1日15万tが放流されており、水源としては申し分ない。しかし侵略者が強力な地中貫通弾を使用し、立て続けに湖に打ち込んだら、これらのブロックは浸水して基地自体の麻痺につながるでしょう。これはけっこう迂闊な設計です。

別視点で考えてみると、芦ノ湖だろうが人造湖だろうが富士山を適度な距離にみるこの辺りは、確実に火山地帯です。ちなみに箱根火山はフィリピン海プレート上にあり、同列で伊豆・小笠原弧と呼ばれる火山群が陸側のユーラシアプレートや北アメリカプレートに衝突し、さらにその下層に太平洋プレートが潜り込む大干渉ゾーンです。付け加えると、箱根火山中央火口丘にある神山は最高峰で1438m。ここは3200年ほど前の噴火で山体の2分の1が崩壊し、仙石原や芦ノ湖を形成したところですが、それ以前は2500m級の成層火山でした。

最下層が19階という基地の深さは数十mと言われていますが、原子炉は堅牢に守られていても配管類はあっさりと怪獣に破壊されたことがありますから、火山活動が活性化したらどのようにガードするのか不安になります。ここで思いつくのが、広義でとらえれば富士裾野に拠点を移しても富士山そのものがあるから大差ないのだけれど、箱根基地(便宜的にそう呼ぶ)に大惨事があっても、裾野側に第二次防衛、東京湾方面に第三次防衛線を置けば、まあどうにかるだろうということで、裾野市方面にはTAC、東京湾内にМAT、やけくそで千代田区にZATがそれぞれ配備された結果、意外なことに都心部のZATタワーだけが壊滅的な被害を受けなかったという、笑えない歴史を歩むことになります。

ZAT基地、いざとなったら逃げるもんなあ。

 

シブヤ2040

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渋谷駅周辺の病的なまでの(失礼)都市再開発は、地方の時代とかなんとか言いながらそれを実行しようとも実現させようともしない政治家の無能や本音を浮き彫りにしたかのようで、まあそれ自体は渋谷駅前に限ったことではなく、もはや歯止めのかけようもない東京都内の暴走的一極集中も同様なんですが、この記事はそういう思想的なお話じゃありません。近づきつつあるちょっと近未来の渋谷のことです。

渋谷駅前と言えば、かつて東急東横線などで使われていた旧5000系車両が、再開発の事情で現在保存されているハチ公前広場から秋田県大館市に移設されるとかで話題になっていますが、車両をどかすならハチ公像そのものもどかさないと再開発できないわけで、ハチ公の像も何処へ移すのかで注目されています。しかし近未来の東京都内、なかんずく2040年代の渋谷なんてそんな生易しいもんじゃないのです。

「モルダイバー」の世界における東京では、超高密に過密してしまった首都圏の土地問題をどうにかしようと、都市そのものを超高層巨大構造体「複合体(コンプレックス)」として立体化し、その各階層をクラスターという街区にして街を営んでいます。渋谷駅周辺も、この複合体に土地活用されて大きく変貌しており、うっかり「じゃあ待ち合わせはハチ公で」などと言ってしまうと、「どっちの?」と問われます。

誰がどう誘致するのか知りませんが、駅前のハチ公像は健在ながら、そのド真ん前にハチ公大仏なる構造物を擁した超高層建築が鎮座しており、こちらのハチ公の「眼」の位置にある展望フロアが新たなデートスポットになっているのです。いったい渋谷区やこれを作った事業主はどういうセンスをしているんだ? という風景。20年後がなんとなく楽しみです。・・・すいません、ただそれだけです。

 

言うぜ負け惜しみ(笑)

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どのくらい評判を呼んでいるのか定かでありませんが、「VF-1VALKYRIEダイキャストギミックモデルをつくる」は、全長約60センチというこれまでにないサイズのスカル1ロイ・フォッカースペシャルを再現したものだそうですが、創刊号をチラ見しただけでも付属のキャノピーパーツから、そのサイズ感がよくわかります。が、ばからしくってこんなもん毎号買ってらんねーよ。いったいどれほど投資させられるんだよと、初代のタカトク3980円を懐かしんでしまいます。

そんなわけで、件の巨大バルキリー1機分で、たぶんこれ10機は買えるんじゃないかという最近の超合金。なんか発売前から転売暗躍でとんでもない通販価格になっていましたが、なにげに量販店で定価で買えちゃいました。あちらと違ってこちらはガウォークにもバトロイドにも変形できるもんな。ディスプレイモデルに発光と音声ギミックなんか、どうでもいいのよ。と、何を書いてもあちらを引き合いに出すと負け惜しみにしかなりません。

ふと気がついたのですが、この手の「付録で売り込む」企画本の付録そのものって、国内生産ものならまだしも、今だとたいていの場合中国あたりの工場だと思うのですが、新型コロナウイルス問題で生産やら流通やらの段取りは大丈夫なんでしょうか。船便の検疫は相当めんどくさいことになっているようです。

トウキョウWARから18年

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柘植行人一派が決起し東京を舞台にテロ活動を敢行したのが、2002年2月26日のこと。警視庁警備部特殊車両二課(ほぼОB)の超法規的活動によってこれは阻止されたものの、2013年に再びシンパによるテロ行為が勃発し、またも特車二課の手で鎮圧されました(されたんだってば)

夜な夜な、あるいは明け方、都心を走っていても、今は武装蜂起の様子はうかがい知れません。

ふと思い出したのが、柘植の部隊が18年前に都内を爆撃した際、攻撃ヘリが有楽町センタービルを銃撃していたような気がするのですが、これが同ビルなのかよくわかりません。同ビルであるならなぜ攻撃対象となったのか。

有楽町センタービルの位置にはその昔、朝日新聞東京本社が所在し、二・二十六事件で襲撃を受けていますから、そのオマージュなのかもしれませんが、同東京本社は1980年から築地で操業しており、2002年に撃たれちゃうのはどうなんだかなーと。まあそれこそがクーデターではなくテロなのだよと、たたみかけるのも容易ではあります。しかしこのビルの壁面にアンテナがある(現物には無いと思う)ので、ほんとに有楽町だったかどうかはちょっと自信がないのですが。

マクロの時代

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2月22日、SDF‐1マクロスが進宙してから早くも11年が過ぎました(過ぎたんだよ)。この日、第一次星間大戦も勃発しているのですが、その後戦乱は一旦終息し、2012年9月には二番艦メガロード01が進宙。しかし宇宙移民が目的だったメガロード01は4年前に銀河系中心域で消息を絶っています。

80年代に描かれた未来はこうしてどんどん過去に埋もれています。

ところが、このマクロスの防空隊に所属していたエースパイロットのマクシミリアン・ジーナスに視点を移すと、彼と彼の妻であるミリア・ファリーナ・ジーナスの家庭はまだ、現代から未来へと橋渡しを続けています。二人の最初の子供であるコミリア・マリア は2011年3月の誕生。この娘を長女として次女ミラクルが2017年誕生、三女ミューズと四女 テレーズの双子は再来年(2022年)、五女 エミリアが2024年、六女ミランダが2026年に生まれてきます。

さらに初孫のミラージュをはさんで2031年2月に、マクロス7に登場する七女ミレーヌが誕生する予定で、まあかーちゃんがゼントラーディの血筋とはいえマックスもお盛んだねえと思ってしまうわけです。

主人公が三角関係やってる間に、彼らの家族こそが異星とのファーストコンタクトを成功に導いていたことを、今になって気づかされました。

 

Hey my friend

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最近では「跳んで埼玉」がコアなファンを増殖させているそうですが、人の棲息圏ではない扱いの群馬やら茨城という凄まじい扱いに、茨城在住の土着民はため息つくばかり。しかしですよ、その群馬では「頭文字D」なんて映画が(撮影は新潟だとか?ですが)作られているし、茨城では「跳んで~」など蹴散らせる(かもしれない)「下妻物語」が描かれ、2004年に映画化もされていましたよ。もっとも原作が描かれたのは「跳んで~」の方が遥か昔ですが。

恥ずかしいほどの、時々ありえないローカル色を逆手に取った「下妻~」は、隣県他県を蔑む「跳んで~」とは異なり、能動的に東京を肯定して主人公を代官山へ通わせます。しかし物語は悲しいほどに茨城のとかいなかで面白おかしく展開するのです。東京が埼玉とバトルを繰り広げているうちに、イバラキ県南ではもっともっとローカルでピュアでえげつない戦いが勃発するのです。というわけで、本日久しぶりにWOWOWシネマで放送!

紅蓮の変身

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「仮面ライダークウガ」が二十周年を迎えたそうで。と書こうとしたら「それは1月30日の話だ」と言われて、機を逃してしまいました。

が、第1話では図らずも「変わってしまった」流されで、五代雄介が意志を持って「変身」したのは第2話だよ(ひでーこじつけ)ってことで、EPISODE2が世に出た2月6日でもまだ間に合うぞ(なにをやってんだか)

その、第1話の角の短いグローイングフォームにも意表を突かれましたが、白い不完全形態から赤のマイティーフォームへと、膝を打つ展開と当時として精度の高い仮面は、角というデザインにストロンガーの前例があったにもかかわらず、古さから新しさを十分に発揮していました。殺人ゲームや暴力表現など様々に叩かれた面もあるそうですが、親とヒーローものを見たことのない僕が親になっていて、親の立場で子供たちと一緒に見ることのできた初めての仮面ライダーでした。

娘らはさすがに怪人の造形や殺戮を怖かったと話していますが、大人になった彼女たちはあらためて、クウガの物語が何を伝えたかったか解ってきたとも。親に隠れて「仮面ライダー」の漫画連載を読んでいた僕(テレビはなおのことチャンネル権得られなくて別の部屋で隠れて見た)にとっては、親子で見られたという点でもクウガが印象深い番組でした。

まさかから出るまこと

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企業アピールのジャンルとしては極めて前衛的だった「前田建設ファンタジー営業部」が、まさか本当にドラマとして劇場公開になるとは思いませんでしたが、作ると聞かされたちょっと前にはほんとに「まさかー」と言っちゃったものです。

試写会をトンネルの貫通に合わせて現場でやるというのは、映画屋さんの企画でしょうけれどいかにも前田建設工業(これが正式名称。紹介する際は「工業」を取れって、めんどくさい会社だよね)らしいです。

本家サイトで連載されていた「マジンガーZの格納庫を作る・・・ための積算を行う」仮想リポートは、はっきり言ってまるっきり面白くなかったですよ。ただそれは、連載を物語として没入しようとしたからで、ドキュメンタリーとして受け止めていけば良かったのかもしれない。でも、当時は登場人物にもまるで感情移入できませんでした。

そのあたりを、限られた尺でまとめなくてはならない分、映画版は一般向けに分かりやすくなっているのかもしれません。過剰で余計なエフェクトがうざったい部分もありますが、立案された構造物を形にするためにはどんなプロセスが重ねられるのかをある程度知ることのできる本作は、たぶん面白いでしょう。

まあでも、試写会にマジンガー課長?が参加していたのがほほえましかったけれど、この映画は格納庫を作る見積もり作成のドラマなので、またしてもマジンガーZを特撮で作る(ちょこっとでもいいのよ)チャンスは実現しなかったようです。

映画とは関係ありませんが、試写会場となったトンネル現場は、磐越道の小野インター近くから浜通りへ向かう県道だったかの拡幅や道路改良路線の一部で、昔はけっこう迷子になりかかった道筋でした。長いこと道路改良に手が付けられなかったけれど、自治体にそれを作る財政基盤がないため国に申請して国土交通省が代行整備するという支援事業になっています。郡山市にある国の国道事務所は、この方式で福島県内ではもう三か所くらいの道路整備や改修を受け持っている、真の社会資本整備を実践している事務所です。

映画屋さんたちには、ぜひともそっちをテーマにしたドラマを撮ってほしいところです。前田建設なんて、全面協力してくれる会社ですし。

令和!←違

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春休みの『劇場版ウルトラマンタイガ』はまあいいんだけれど、TVドラマでは「タイガ=タロウの倅」という存在感がほとんどなかった。で、いきなり映画でとーちゃんが闇落ちとか親子激突とかいう展開はどうなんだかなー。

と思っていたら「ウルトラマンレイガ」。ニュージェネレーションのウルトラマン全部乗せのフュージョンのようです。

この側頭部ってどういうデザインなんだろうかと目を引く新しい方向性。装飾がまだまだ多くてうっとおしいところもありますが、第一印象で大魔神やグレートマジンガーの前例をイメージしたものの、それらとは一線を画しているので、よくがんばったなあと思っています。

でも、タイガがコアになっているのか、相変わらず鼻筋部分で「鼻の下が長いぞ」とも言いたい。

インフレダークヒーロー

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実は「ラストレター」を観た後、「ルパン三世TheFirst」も梯子して観ておりまして、山崎貴・・・というか白組が3DCG世界でルパンを作ったらどうなるんだ? よりも、もはや今のルパン三世という立ち位置では、誰がどんな手法で作っても変わらんわと項垂れるばかりの感想です。超古代でも超科学でもなんでもいいけど、なんだって映画にすると(TVスペシャルもそうだけど)大仕掛けの危機をこしらえ、それを奴が解決しなくてはならないのか。

全部が全部ではないけれど、まあ「ルパンvs複製人間」以来そればっかりじゃないですか。奴の泥棒家業という根底の設定は、もう世間が許してくれないアンタッチャブルな領域なのでしょうか。他方、CGの作りとして、カーチェイスは一見迫力満点ですが、小栗旬ルパンが実写(とVFXの組み合わせ)でやっている以上、実写に軍配が上がります。

真新しいことといえば、ルパンの髪の毛も毛羽立ち波うつのかという点と、奴の着ているジャケットはレザー生地だったんだという質感で、その割に銭形のトレンチコートには布っぽさが感じられなかった。ま、そんなのは重箱の隅をつつくような話ですが、泥棒なのか天下の大怪盗なのか、はたまた義賊だけれど悪党なのかが希薄になってしまったルパン三世を、「Second」があるなら復権させてほしいところです。