蒸し暑くても焦げるほどの暑さでも、暦の上では夏にひと区切りがついて立秋なのです。
そんなわけねーだろうと昔の人に苦言を呈すれば「暑さ寒さも彼岸まで」と切り返されるのがオチです。要するに夏真っ盛りなんですが、風情を愉しむ心持ちも無くてはならないということなのでしょう。
もうちょっと頑張れば盆休み。熱中症にお気をつけてお過ごしください。
40年前、大スクリーンに描かれたアバンの宇宙に続いて現れたこの題字に、あー・・・アニメが大人っぽい演出をするようになったんだなあと、心を動かされました。青木望さんの楽曲もゴダイゴの挿入歌も主題歌も、映画への演出として最良の出来栄えでした。入れ替え制のシネコン時代ではなかったから、1日中・・・4回くらいリピート鑑賞して、コーラとホットドッグでその日の食事も片づけるくらい魅入っていたのです。
でも、松本零士さんの描く女性は好きではなかった。加えて言えば原作漫画の星野鉄郎も好かんかったので、映画版で設定年齢を上げたことへの賛否については「それでいいのだ」と思っていました。そこらへんを呑み込んでしまえば、海賊戦艦アルカディアが出てきて、宇宙貿易船クイーンエメラルダスが出てくる出血サービス。単純明快な物語もあいまって、この年の夏の最高の映画だと記憶に刻んだのです。
こういうのが40年も寝かされれば脳内慣熟しまくりです。あらたまって観てみると、アニメーターがクリンナップしてくれていてもやっぱりメーテルもクレアもシャドウもエメラルダスもリューズも鉄郎の母ちゃんも結城蛍も、もちろんプロメシュームもいやなのね。伝説的、と云われるようになった「金田アクション」のスーパーパースも鼻につくのです。あれれ・・・こんなレベルだったのかと、ちょっと困惑も。←勝手なやろーだよ俺
それだけ補完されてしまっていたとはいえ、「銀河鉄道999」を1984年の今日、初めて観た(実は漫画は別としてテレビ版はまったく見たことありません)日の感動は変わることがありません。まさしくこれが青春の幻影です。このあと「50年前の今日・・・」って、その頃たぶん書くことできないかもしれないから、書き置きしておきます。だけど真鍋譲治さんが描いている「ダメ―テル」で惚れ直せましたし、老いてなおお盛んではありますが(笑)
「幻影と言えば」なんですが、昨日千葉ニュータウンまで仕事に出て、ここ(印西市)まで来ちゃったなら千葉市なんて目と鼻の先だよと。でも16号混んでるから迂回ルートで佐倉から東関道に上がって千葉北まですいすいと、開店時間にオンタイムで到着したんですよ。
ランチ難民確定にして、この日のカレーライスは幻影に終わりましたよ。
1944年7月31日。ボルゴ基地から単独離陸したロッキードF-5Aは、フランス内陸部の写真偵察が任務でしたが未帰還のままパイロットは消息不明扱いとなりました。半世紀以上の後年、地中海でパイロットの遺品がトロール船の網にかかり、あらためて捜索が進められ機体の残骸も見つかり、2000年に入って機体とパイロットの照合が行われ確認されました。パイロット、アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの墜落から、80年が経ちます。
サン=テグジュペリ。あの有名な「星の王子さま」の著者にして、自由フランス軍航空部隊少佐のことです。サハラ砂漠に不時着した操縦士が小惑星から来たという小さな王子と出逢う物語は、実際にリビアで不時着遭難した体験に王子やキツネやヘビといった空想を加味して執筆されました。「大切なものは、目に見えない (Le plus important est invisible)」。ファンタジーのようで哲学をにじませる本作は、墜落の一年前に出版され、80年を過ぎてもベストセラーの座にあります。
「誰もが負けると思ってた」とは、ガンヘッドのコンピュータが、彼を組み立て直したブルックリンに問いかけた言葉です。トレジャーハンターとして雇われたブルックリンがドジャースのユニフォームを着ていたからですが・・・すいません、「ガンヘッド」の封切りは1989年の・・・昨日でした。昨日は大暑と下駄の話で割と上手に〆られたもんだから、この映画は組み込む余地がなかったです(別記事で何度か書いてるし)
これが2039年の物語なので、2024年のドジャースも入れたかったところですが、今年のドジャースは「事実は小説より奇なり」と言えるほどの大谷選手の活躍で、作り手だって予想も予言もできやしません。もし映画が作り直されたらブルックリンではなく「ショーへー」とか呼ばれるかもしれない。
東宝が「巨大ロボならサンライズ」、と企画を受け入れた本作もまた、方々で制作陣のすれ違いがあってのことか全体的にまとまっていません。後年、東宝の広報の人と話したことがあり「vsメカゴジラがうまく出来て、ガンヘッドも救われました」と聞いたことがあります。メカニック特撮として見たら、断然こっちなんですが、予備知識なしで観た人は訳が分からないごちゃごちゃ映像のつなぎ合わせに見えるでしょう。そういう鬼子なんですけど、憎めない自分です。
「2024 FIM世界耐久選手権”コカ·コーラ” 鈴鹿8時間耐久ロードレース 第45回大会」と、正式に読み上げると意外に長い鈴鹿8耐が明日から開幕です。スズキのGSX-R1000R ヨシムラ SERT EWC CN 仕様(これも長い)は、耐久レーサーの中に持続可能性をテーマとして取り入れた諸技術で挑みます。40%バイオ由来のFIM公認サステナブル燃料エルフMoto R40 FIM(だから長いよ)とか、ヨシムラジャパン触媒内蔵サイレンサーとか、再生資源・再生可能資源比率向上型ブリヂストンタイヤ。
他にもMOTULのバイオ由来ベースオイル、 再生カーボン材カウル、天然亜麻繊維を使用した革新複合材料フェンダー、熱処理廃止鉄製ディスク、ローダストパッド、車載LFPバッテリー、ピット電源供給用蓄電池など(スズキのリリース丸写しですが)チーム体制、レースプログラムと共に興味をそそるマシン作りです。
決勝は21日。一番の目玉が燃料だけに、そこにトラブルリスクもありそうな気がしますが、善戦から表彰台の真ん中を期待したいところです。
14日のBS12アニメ枠にて「バリバリ伝説」が放送されるようです。翌週が鈴鹿耐久8時間ということもあっての編成ですね。触れ込みでは筑波編と鈴鹿編を再編集するとかなんとかですが、さすがに今どき新撮新録はないでしょうから、放送の尺に併せて筑波編をいくらか削るんでしょうか。うちはつくばーど®行事で妙高に行ってしまっているから、とりあえず録画予約して出かけることとします。荻野目効果なんでしょうか、このアニメのサントラ盤とてつもなく高価取引ものです。
ネームバリューと7月という時節もあっての「バリ伝」放送なんだけれど、久しく目に触れていない村上もとかさんの「風を抜け!」もプログラムに引っかかってくれんもんでしょうか。どちらも作画監督を古瀬登さんがやっています。2年あとに作られたこちらはモトクロスに舞台を移しながらも作画の腕がだいぶ上達している気がします。主演が声優ではないのでまあド下手くそなんですが、そこは耳をぼかしてあげるからさー。
今宵7月9日も月齢3で空に月はありませんが、このお話は来月3日の月齢28の夕刻となります。この1日、土浦市の安藤真理子市長が会見で発言した内容によると、8月3日夕、市内の亀城公園前にTNG版98式イングラムを持ってきてデッキアップと関連イベントを行うと、ことしの土浦キララまつりのプログラムが明らかにされました。もうすっかり機動警察パトレイバーで街おこしを定番にしてしまいました。でも篠原重工の特機研究所はつくばにあるんですけど。
キララまつりの頃って硬式高校野球県大会が土浦でも開かれるし、混雑必至で通行規制もありそうでクルマじゃ近寄れなさそう。といって暑いさなかを土浦駅から亀城公園なんかまで歩くのもいやだなあってことで、逡巡しております。
1984年の七夕の日、『SF新世紀レンズマン』が封切られました。原作者であるE・E・スミスの小説は1937年に始まっているので、アニメ映画で40年と言ってもまだまだ過去に遡れる古典スペースオペラの代表作です。でも第一作から100年は経っていないので、H・G・ウェルズの「宇宙戦争」(1898)よりはずっと新しいSF活劇に属すると言えるでしょう。映画はレンズマンの能力を偶発的に受け継いでしまった主人公キムボール・キニスンの成長と活躍の物語。
80年代のアニメ世界では旧日本海軍の戦艦型宇宙戦艦が飛んでいたし、機動宇宙服とも言うべきロボットがビームライフルを撃ちまくっていたし、戦闘機に手足が生え人型に変形までするのがエポックの時代。古典とは言いながらも「レンズマン」には「それらとは一線を画す真新しさ」が求められていたと思われ、合体や変形が常識の巨大ロボ市場に切り込むにはなかなかハンディキャップがあったのではないかと感じます。
実際にこの映画の興行収益は12億円程度でしたから、大ヒットには遠かったのですが、この年の10月になるとテレビアニメ化されるという幸運も舞い込み、上記のSFメカニックとは確かに一線を画した宇宙船やパワーローダー(これはエイリアン2よりも早かった)が玩具化されるまでに至りました。
法と正義の執行者として、与えられたレンズの力を行使し無敵ではないけれど卓越した能力を発揮するレンズマン。なぜレンズ?とも思わされるのですが、1930年代にあっては、紀元前から存在したという研磨された水晶などは、未知の領域にイメージを跳ばせるアイテムだったのかもしれません。むしろレンズそのものは意外に真新しいアイテムで、銀河パトロール、銀河文明、宇宙海賊といったキーワードの方こそが古典化していく要素なのかもしれません。
1971年7月3日のこと、ショッカーはメキシコで戦果を挙げていた改造人間サボテグロンを日本に派遣し、仮面ライダー抹殺をもくろむのですが、このとき仮面ライダー本郷猛はそのショッカーヨーロッパ支部の動きを察知して既に国内にいない。しかし組織内では二人目のバッタ型改造人間が脱走した状況が周知されていたので、サボテグロンの派遣はこの二人目を誘き出すことが目的だったようです。ここから両者の裏のかき合いが展開するのだけれどそれはさておき。
「変身」というプロセスは本郷猛も行っていたわけですが、仮面ライダーの醍醐味であるにもかかわらず子供が真似しにくく、ここに大きな梃入れがなされ、掛け声とともにポーズを決めてスイッチを起動させるというエポックが追加されました。もちろん彼よりも先にスペクトルマンこと蒲生譲二がやっていた「ネビュラ71、変身願います」と叫んで認証を取りつける姿もポージングの一つですが、社会は一文字隼人に「変身」のパイオニア的位置づけを与えたようです。
この瞬間、仮面ライダーが2人いる、という斬新な設定も誕生し、それぞれが世界のどこかで離ればなれながらも通じ合い共闘する展開が、「変身」にとどまらず仮面ライダーの存在を深めたのだと思われます。これもウルトラマンを呼び戻しに来たゾフィーがいるんですけど、ある意味押しのけられています。奇しくも新ウルトラマンを助けにウルトラセブンがやって来るのは、「魔人サボテグロンの襲来」の翌月のことでした。仮面ライダー二号、偉大な功績者です。