湾岸線を移動していて浦安を越え市川に入ると見えてくる、俗称行徳富士と呼ばれる残土と産廃の山が、東北暮らしをしている間にずいぶん様変わりしているのを見ました。残置された土や不法投棄されたごみなどの地元でのトラブルや、千葉県による下水処理場計画の遅々として進まない都会の暗部のなかで、誤解を恐れずに言えば自然の営みだけが健やかに続いていて、ぱっと見にはずっとあった山の様相です。千葉で仕事をしていた頃見ていたのとはまったく違う生態系になっています。
意図的に植栽を施しているのでしょうか。埋もれている諸問題に口を出す権限を持ち合わせていませんから、勝手なことも言ってはならないのですが、この環境変化はすごい。廃棄物を自然が覆いつくしていく様が、自然に還るというプロセスならば、これは世の中の未来の縮図なんだろうなあ。