永井荷風のじゃないほうで。日常、車庫で待機状態のぷらすBLUEは、一週間で誇りと花粉にまみれて、まさしくトパーズ色になっちまうのです。
優秀なメカ守りによって、ときどきは手入れしてもらっていますが、そろそろコーティングし直さないといかんなー。
去年の夏の映画なんで、もうすっかり乗り遅れ感あふれちゃってますが、なにしろマグロ食ってばかりだったでっかいトカゲよりはましと言っても、あの人(獣)相風体のゴジラなんてろくでもないと思ってたので、ソフトにも手を出していませんでした。
で、WOWOWでかかるというので録画してもらって今頃初見したのです。そしたら、居るじゃありませんかグランドビターラ。
これは、マグロ食ってたでっかいトカゲ版のオマージュでしょうか? 記憶があやふやなんですが、あちらでも避難する市民群衆のシーンで渋滞の中に初代のサイドキックロングがいたような気がします。
本国版ではVSビオランテあたりだと三菱勢優勢でしたが、メカゴジラ以降ちらちらとエスクードが出ていることを、まさか作り手が意識していたとも思えませんが、このシーンをインサートする条件でアメリカのスズキから広告代でもせしめたのだろうか?
しかし相変わらず日本人とアメリカ人のゴジラへの認識が大きなギャップとして横たわります。核の脅威に関する展開は別のモンスターに押し付けちゃうし、過去の核実験はゴジラ殲滅のための攻撃を隠ぺいする方便とするし。という論壇は昨夏にあちこちで散々展開していたようなので今どき書いてもしょうがないか。
西暦1800年の6月11日(改暦前だと寛政12年閏4月19日)。日本列島の形と大きさ、長さを知りたいという探求心から、伊能忠敬さんは子午線間の距離を測ろうと、蝦夷地へ向けて第1回目の測量調査に旅立ちます。幕府に対しては、帝政ロシアによる蝦夷地の侵略という懸念からの、国防上の地図作成を名目としていましたが、彼が師事していた高橋至時が、自ら行った改暦の暦の精度に満足しておらず、その正確さを得るための子午線1度間の距離測量というのが狙いでした。
至時への弟子入は齢五十。それ以前は天文学ではなく土木事業の監督官であり、また財政再建としての役目がほぼ半生の仕事でした。蝦夷地への測量嘆願が通るまでに3年を費やしており、五十五歳にして第二の人生云々というエピソードは、ビジネス雑誌が繰り返し特集する人物伝です。団塊の人々と接していると、今まさに俺がそれだと、とてつもないバイタリティーを見せつけられることがありますが、それはまあ関係ない話。
1日40里(!)を歩測で調査しながら、伊能さんは3週間で津軽半島の三厩に達していたというのは、つくばーど基地からだったら「700キロ越えだよ7時間だよめんどくさいよ」とか言っていた僕にはピンとこない速度感ですが、伊能さんは海岸線を伝っているわけですから700どころではない。そんな作業を幾度も繰り返し、日本列島の形を描ききるまでに17年をかけているとなれば、もう頭が上がりません。
ただ、伊能さんがその地図の完成を見ることは無く、彼自身は蝦夷への出発から18年後に没しており『大日本沿海輿地全図』が公にされるのはさらにその3年後のこととなります。
現代では国際宇宙ステーションや衛星からのリアルタイムの映像で、日本列島の形がつぶさに見られますが、二百と十五年前、その遠さ近さも併せて、国土の形を知ろうという探求心は、冒険者の所業に他ならなかったはず。
伊能さんが21世紀の人だったら、太陽系はおろか外宇宙の距離まで測れる技術を前にして、どんなことを考えるのか。凡人にはなかなか想像つきません。
あっ、蛇足なんですが、伊能図(の複写)の写真を探して2004年の書庫まで遡ったんですが、この年既に、国土地理院の地球ひろばには、あの1200万分の1の地球儀が設置されていましたわ。でもこの頃、太陽の位置が筑波山というアナウンスは無かったと記憶してます。
Mars Exploration Rover A/B。スピリット(MER‐A)とオポチュニティ(MER‐B)は、2003年6月10日に打ち上げられ、翌年1月から軟着陸した火星での探査活動を開始しました。スピリットは2010年5月に発電容量不足となり運用が停止していますが、オポチュニティは現在も稼働しており、3月期には火星での走行距離がフルマラソンのそれに達したと言われています。
たかだか42キロちょっとと言えども、これは地球外天体での自走距離として唯一無二の記録で、おそらくまだ伸びていくところがすごいことだと言えるでしょう。
そんな火星への最短距離(2003年8月の超最接近)をトレースしているエスクードマイレッジは、先月末に3500万キロへたどり着きました。2006年から開始して、早くも9年目。2年前の今頃だと、方位を無視して距離だけで言うなら、この辺りに中国の月探査衛星「嫦娥2号」がいたようです。嫦娥2号は月着陸に関する空間実証実験の後、地球から遠ざかる惑星間航行体となり、すでに1億キロ以上遠ざかっているとか。
エスクードマイレッジの目標は5700万キロ。残すところ約2200万キロって、これまた気の遠くなる距離ですが、誰かが走り続けていけば、いつかは何とかなることでもあります。これまでのペースを維持できるならば、あと5年もあればどうにかなるんじゃないかと、けっこう希望的観測でみています。
ただしそのペースを維持するのが大変(笑)
エスクードユーザーの皆様、お手持ちの歴代のエスクードや派生車、OEMの走行距離をご確認いただき、ぜひ推進力としてご協力ください。ことしの受け付けはこちらでやっております。
賞味期限も近いことだし、食っちゃお(とっておいたのかよ)
東北では29日から再発売という。昨夕のニュースではNHKですら商品名を前面に出して、首都圏での8日からの再発売開始を放送していたほど、この半年間の混入事故の経過が影響大であったと想像させます。メーカーの打撃も生半可ではなかったでしょうけど、迅速かつ潔い対処の半年後の反応は、好意的な世論というところです。
下に恐るべきはインターネットの力。ツイッターひとつで企業も国家も揺さぶれる。それが正しく行使されればと言うけれど、正しさの基準だとか、表現の自由とはなんなのだろう。とも思う。
影響力を持つ人の表現などは、うかつに周囲の事件事故を拾ってきては「ネット友人を信じるな」という部分を引き出し蒸し返して伝えたりするのは、そこに正論があっても真逆の世論を動かす温床になるだけ。今回の場合だったら2度とインスタント焼きそばを食えなくなっていたかもしれない。ついでに言えば、そういうことはネットの外に出てきて面と向かって対話した方が誤解が無くていいかもだよ。しかしそれが引き金になって突発の喧嘩沙汰なんてのも起きてしまうのかもしれない
湯切りまでの3分間に、そういうことを考えちゃいましたよ。