咲くかなぁ、と心配したバラ。
健気に咲きました♥
じゃあ剪定するか(←おに・・・)
咲くかなぁ、と心配したバラ。
健気に咲きました♥
じゃあ剪定するか(←おに・・・)
クロスオーバーと言ってしまえば何だって新ジャンルのように見えますが、ハスラー自体が新ジャンルかどうかは別問題です。かつてホンダが、日産フェアレディZへのオマージュの如くZ360を繰り出したように、ハスラーのポップなカラーリングはFJクルーザーをからかったとも思える。そのファニーな「衣」の下に隠れた遊べる、道具感といったイメージコンセプトは、ダイハツネイキッドが先鞭をつけたとも言えるでしょう。ワゴンRだってもともとは・・・ と、悪口をぶちかましても仕方がないので、こういった部分はすべてスズキというメーカーが得意とするニッチの商品づくりがツボにはまったこととして括ってしまいます。
いずれにしても、アルトをプラットホームとして、やろうと思えばここまでやれる。そういう中味をたっぷりと詰め込んだクロスオーバーということでしょう。一つ付け加えるなら、ハスラーの顔立ちは実際には「真似された」とユーザーが怒っているFJクルーザーではなく、往年のフロンテクーペから持ってきているのではないかと、参考出品であったハスラークーペを見ると感じます。
最低地上高で18cm(メディアは大仰に180!mmと書きますが)を生み出す車体と15インチホイールに165‐60/15のタイヤ。しかし四駆は5mm、クリアランスが下がります。アプローチアングル28°とデパーチャーアングル46°を、スーパースージー編集人の二階堂裕さんは非常に高く評価します(今号のスーパースージー誌上にて。これをエスクードの数値と比較しているのが意地悪)。いやしかし、このタイヤサイズとクリアランスでそれを語るのはちょっと危険な気もします。
ESPが搭載されていることについては、エスクードのメカニズムが他のSUVよりも高度なセッティングだという前提で論評されていますが、いやいやハスラーの重量は下手をするとエスクードの2分の1ちょっとであって、同じような設定とは思えない。ましてやスズキの車両ではまだ普及率の高くないESP。エスクードのようなマニアックな車種だから「その気になって」挙動の出方に備えられますが、それは万人向けの話ではないのです。傾斜地におけるヒルディセント、ヒルホールドコントロールの性能において、このメカニズムが評価される。そういう車種でしょう。
二階堂さんの「ジムニーロード」欄は、そういうところに突っ込みを入れているわけではありません。ハスラーの四駆に対して、こんなことができるなら面白いよねという夢を語っています。そこが大事なところで、車を買ったら何処へ行こうか、どう扱おうかというイメージが描かれ、そこにハスラーの持っている様々な性能を当てはめていくかどうかで、売れ行きに大きくかかわると思われます。幸いにも・・・いや全然幸いじゃないんだけれど、生産ラインが動き出したばかりのこの車、おおむね2か月待ちとのことで、市場の興味をうまく引きつけたようです。
昔、国民車計画というのがあって、一般市場の所得に自動車を降ろして行こうとする政策がありましたが、価格の面ではうまくは行かなかった。これを埋めたのが軽自動車(と言ってもいいのかな)。もちろんクーペやワークス、マルチルーフトップのFRなど、軽自動車にもホットモデルを求めてきたスズキですが、スズキに限らず軽自動車の全般的な市場は生活必需品としての道具感に固まってきました。ハスラーの背負う道具感は、ここに再び、大人の愉快を取り戻そうとする試み。新しい隙間を生み出すのかもしれません。