Trend-Blue

  ~懲りない傾向~

クラウチングの功罪

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下館コース前傾姿勢スタイルで車高が上がっている様子は、隣のTJ11Wと比較するとわかります。セオリーで言えば、クロスカントリーをするならフロントを上げておき、乗り越えのためのアプローチアングルを稼ぐものですが、BLUEらすかるは「見た目ノーマル」というサスペンション開発者のポリシーを受け継いでおり、リアがが上がっているのです。

「やっぱりV6はフロントヘビーなんですねー」

とか言われることもありますが、前サスがㇸたっているわけではないのです(そりゃいくらなんでもひでーよ)

二階堂氏試走もともと腕前を磨いてきたわけではないので、オフロードコースを本格的に攻略するということはやっていません。僕の場合は距離を出していくマラソンクラスでエスクードを運用していますから、林道オーダーでの生還率が高まっていることが大事。その意味ではこのスタイルは十分な能力を有しています。

もう一つの思惑として、この前傾姿勢にどんな効能を期待したかというと、古参のエスクード乗りならたいていの人が悩まされた、リアハッチから室内への雨漏りをなくすことができるという点です。ルーフエンドスポイラーも加わって、絶大な効果を発揮します。

リアのストロークだいたい、リアハッチの構造材に大きな面積を有するガラス材(後方視界は人によってまちまちな評価)で、スペアタイヤまで背負っているのですから、ひょっとすると車を構成するパネルの中でも最も重量がかさんでいるリアハッチなのです。何年か経てば自重でヒンジがずれを起こす。開口部を密閉するウェザーストリップなんか押しつぶされます。

初代を設計した人はそこまで解析できていなかったし、下手をすれば設計の人、これでクロカンなんかやらないだろうとさえ思っていたのかもしれません。やらないまでも、初代のリアハッチは部材を奢って強度が忘れられている、愛すべき間抜けな出来なのです。

そんなわけで、クラウチングスタイルのBLUEらすかるは、先代らすかるやそれ以前のうちのエスクードがことごとくやられた室内カーペットの水浸しというトラブルを経験せずに済んでいるのですが・・・

実は積雪した折、屋根の雪をきちんと払わずに走ったりすると、制動時にそれらがすべてフロントグラスに落ちてきます。それは危険なので、雪下ろしはきちんとやらねばなりません。

もう1点は、車高を上げてしまったために、この角度によって交差点の停止線で車を止めると、一部の交差点では頭上の信号が見えないという困った現象が起きるので、はた迷惑を承知の上で、停止線より少し手前で止まらざるを得ないのです。後ろのドライバーの人、ごめんなさいです。