「自然には何の無駄もない」
アリストテレスがそんな言葉を残しているそうで、アリストテレスということで、ギリシア語で綴るとΦύση δεν οποιους δήποτεとかΔεν υπάρχει αποβλήτων στη φύσηとなるようです。ジェー・エー・シーが宮城県蔵王町のリサイクル工場敷地に整備している「jac’s village」のレストラン名に、この言葉が与えられました。
あれっ? 鵜呑みにして聞いていたから、どこがどうComterraなのかわからん(だめじゃん)。それでも、どれくらい「無駄のない」というテーマを具現化したかというと、レストラン棟そのものが、リサイクルとリユースを合わせて80%の再生利用率なのだそうです。ふと気が付いてセッティング中のテーブルからクロスをどけてもらったら、ガラス板の下はドアだったり窓だったりします。テーブルの脚なんか、「臼」を割って使っているものがあります。
先日、建物外壁の一部にRPFの再加工部材を使っている話を書きましたが、そのような専門分野を知らなくとも、店内には探せば面白いリサイクルとリユースがあちこちにちりばめられています。リデュースという環境負荷軽減のための概念を、広く伝えたいというのが、同社の真野孝仁社長のトライアル。でもあまり難しいことを考えずに、フレンチのコース料理やパスタセットを楽しんでほしいと、いよいよ本日開店となります。
「でもね雷蔵さん。これは正式オープンじゃないんです。この場所は『リニューアル』を続けているんです。これから宿泊用のコテージを建てます」
例によって真野社長はにこにこしながら言うわけです。なにしろ蔵王工場を建てたときからこれを考えていたそうですから、夏前の温室野菜ハウスも、先行したフードコートも、工場施設のリニューアルの一環なのです。
うーん、もしかしたら「遠野の話」にたどり着くまでに、まだまだ蔵王でびっくりぽんなものを見せられるのかもしれない。
で、コースメニューとかランチ、ディナーの内容とかをまたも聞き忘れました。もうどなたでも訪ねて試してみてください。