エスクードがカラー8頁も扱われること自体、しかもそれが「あの」←かなり失礼と承知で「QURIOUS」が取り上げるのは、確かに滅多にないことです。下手をするとこの雑誌の読者層からは、何故だ? などと言われちゃうかもしれない。そこまでコンプレックスを抱え込む必要もありませんが、確か第9号でもオフロード性能をちょっとだけ紹介されていたはずで、それでもちょっとだけだったのです。しかし今月リリースされた第12号は、これまた違った意味でびっくりです。
経緯を明かせばこのエスクードは同誌編集部を兼ねるカマドさんが引き取ってきたもので、これをどうしたことか二階堂裕さんが買い取ったことによって、掲載の実現へと動き出したとのお話。二階堂さん曰く
「状態は悪くないし車検もたくさん残っていたから。それに安かったしね」
安かったっていくらしたんですかと尋ねてはあります。恐ろしくて書けません。
そりゃー買うわなぁ、という破格で二階堂さん所有となったエスクードが「うちのじゃないです(笑)」にて突如現れたTD51W。二階堂さんがエスクードを所有するのは3度目になりますが、まさかのこの車体色ですからまさしく滅多にない(一次ユーザー時代はともかく、今は51W、61Wともに、意外と中古車として出てこない色なのです。)ことだってんで「野鴨屋的珍事」に至ったのが最近。来月7日にリリースされる「スーパースージー98号」の連載のための取材でした。
記事を一読すると、そこは四駆道楽専門誌です。どれくらい辛辣に一刀両断されるかとびくびくしましたが、ダメなところはダメなりに、優れたところもきちんとフォローしてくれていて、この雑誌でこれだけ評価してくれるのはちょっと嬉しい。リアサスの構造であるとか、下回りに残したオフロード車としての考え方であるとか、多少の室内の窮屈感を訴えながらも小型車サイズとして合理的なコンパクトさであるとか。テンロクの車体に対して無意味な拡幅ではないとか。
仮に、ですが、これで61Wと乗り比べてもらう機会があれば、11WのV6が直4と入れ替わったトルクの細さについて、61WのV6が雪辱を果たしていることも理解していただけるのかもしれません。まあそれでも同誌が言うようにV6の2500は少数派であることは違いありません。ただひとつ、このエスクードの29万キロちょっとの走行距離が、~ランクルあたりでは珍しくないが個人所有のエスクードでは滅多にない~というのはエスクードを知らない人の意見です。
BLUEらすかるは棚上げするとしても、29万キロごときで何言ってんの、という現役初代乗りは他にもいます。三代目が20万キロ台に届く時代、初代乗りは、このサイズ、コンセプトをこよなく好いているのです。いやそれよりね、結果的にボツになったけれど2009年に一度、うちのエスクードで撮影やってるじゃないですか(笑) このときまだBLUEらすかるは25万キロくらいだったけどさ。62万キロを越えたいま「滅多にない」と言わては、うちも立場が無いのですよ。