「(妙高では)笹がよく採れるので笹団子とか笹を包装に使ったものが多いです」
と、ふっじいさんが説明してくれているように、クマザサなどの抗菌・殺菌効果は昔から知られていて、妙高の笹簔寿司をはじめ、よく見かける笹団子の名前の由来になるほどポピュラーな包装素材に笹が使われています。笹団子は東北赴任の頃、山形や福島でもよく購入しました。
今回の北陸行きで、やはり旧新井の街なかで笹団子を買い求めたのですが、東北では何の疑問もなく食っていた「粒あん」に対して、「こし餡」を見つけました。今までこし餡の存在に気付かなかっただけでしょうけれど、笹団子でこし餡は新鮮だったのです。
「戦前以前にはあまり無かったんじゃないでしょうか。小豆を中身だけ使うというのは昔なら贅沢品だったでしょうから」
売り場の人に教えていただきましたが、餡子づくりの段階でも粒とこしではやり方が異なるとか。双方、丁寧な作り込みによって製造されたのち、蓬餅に封入され、三枚の笹でくるまれます。しかし写真を撮り忘れており、10個入りの蒸かしたてを買ったのにいつの間にか1個しか残っておらず、それも中身を撮らずに食ってしまいました。
蒸かしたて買えましたか!
実は先日の出張で先方の担当者がどうしても笹団子が食べたいとのことで、手土産用に初めて笹団子を店頭で買ったのですが、販売の主流は冷凍物であることを初めて知りましたよ。凍らせた餅を自然解凍するだけで普通に柔らかく食べられるって、どんなマジックかよと思ってしまいました。
冷凍でいいやと手に取ったらば、「すぐに蒸かしたやつが出ますよ」と教えていただけたので、それならばそれですねと。
僕が不勉強で東北にもあるのだろうと思いますが、こし餡の笹団子って初めて出会いました。