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  ~懲りない傾向~

2か月待ちの情報把握

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女流漫画家では最も長く読み続けることとなっている吉田秋生さんの、現在の作品である「海街diary」を実に4話ぶりに雑誌の方で読みました。探し方が下手なのか、震災以降の傾向なのか、掲載誌が見つからないのです。といっても不定期連載の4話分だから、転勤前の時点でもうすでに見逃し続けているのですが。

単行本に収録される話数として、この掲載がちょうど1冊分を満たすので、もうすぐ4巻目が出てくる。8月発行という予告も出てましたから、見逃している分もようやく読むことができます。

鎌倉を舞台とする4姉妹の物語は、プロローグを鎌倉に始めながら第1話が山形県から描かれます。4姉妹の末っ子にあたる浅野すずは、姉たちとは異母姉妹にあたり、山形の温泉地(河鹿沢温泉って・・・どこ?←映画のエンドロールに出てます)に父親と暮らしていましたが、その父が急逝して野辺送りに3姉妹がやってくるのが第1話の展開。すずと父親は山形の前には仙台で生活していた、というより、すず自身の出身地が仙台のようです。

2006年の夏から連載が始まったこの漫画にリアル世界の時系列を当てはめるのは、死語といえどもナンセンスなのですが、彼女の3つ前の作品である「ラヴァーズ・キス」とつながりを持っているため、無理やり当て嵌めてしまうと、物語が描かれているのは90年代の半ばということになります。あるいは「ラヴァーズ・キス」の方が、10年ほど未来のお話として描かれていたのかもしれませんが、そういう視点で読んでいる読者はまあ、いないだろうからどうでもいいか。

すずは、自分の母親のことをほとんど語ったことはありませんが、この掲載分で初めてと言っていいのかもしれないほど(3話分読んでないから何とも言えない)母親について思いを巡らせます。姉たちの父親を奪った母親ということもあり、母について語るのも、友人の風太に、です。すずにとって母親の記憶は、生まれた街であろう仙台の記憶でもあり、記憶としては複雑な思いが含まれているのですが、家族を置いて単身仙台暮らしをしている今の僕にとっても、こっちで読む海街~は、ちょいと複雑な気分で読むこととなっています。

どのみち、すずのとーちゃんとはだいぶ異なる人生を過ごしてるんですけどね。

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