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  ~懲りない傾向~

「変身っ」の日

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1971年7月3日のこと、ショッカーはメキシコで戦果を挙げていた改造人間サボテグロンを日本に派遣し、仮面ライダー抹殺をもくろむのですが、このとき仮面ライダー本郷猛はそのショッカーヨーロッパ支部の動きを察知して既に国内にいない。しかし組織内では二人目のバッタ型改造人間が脱走した状況が周知されていたので、サボテグロンの派遣はこの二人目を誘き出すことが目的だったようです。ここから両者の裏のかき合いが展開するのだけれどそれはさておき。

「変身」というプロセスは本郷猛も行っていたわけですが、仮面ライダーの醍醐味であるにもかかわらず子供が真似しにくく、ここに大きな梃入れがなされ、掛け声とともにポーズを決めてスイッチを起動させるというエポックが追加されました。もちろん彼よりも先にスペクトルマンこと蒲生譲二がやっていた「ネビュラ71、変身願います」と叫んで認証を取りつける姿もポージングの一つですが、社会は一文字隼人に「変身」のパイオニア的位置づけを与えたようです。

この瞬間、仮面ライダーが2人いる、という斬新な設定も誕生し、それぞれが世界のどこかで離ればなれながらも通じ合い共闘する展開が、「変身」にとどまらず仮面ライダーの存在を深めたのだと思われます。これもウルトラマンを呼び戻しに来たゾフィーがいるんですけど、ある意味押しのけられています。奇しくも新ウルトラマンを助けにウルトラセブンがやって来るのは、「魔人サボテグロンの襲来」の翌月のことでした。仮面ライダー二号、偉大な功績者です。

その夏が巡ってきた

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2019年の今頃でしたが、「STANDARDBLUE」という海洋冒険漫画のことを書いていました。あれから5年経って、現実の世の中もこの漫画の舞台である2024年になってしまいました。98年に初出しされたこの物語は前回感想を述べたとおり、紛争もビーム兵器も戦闘ロボも出てこない、出す必然性の無いフォーマットの中で、海洋環境と深海作業で父を失った娘にだけ的を絞り、近未来の日常とSF世界を淡々と描いているところが好きなのです。

余談から書いてしまうと、本筋とは関係ありませんが冒頭で航空機が不時着水し沈没する場面が出てきて、主人公の少女もここで多少活躍しますが、犠牲者ゼロで避難成功するという、なんだか予言めいた2024年パートにもなってしまいました。主人公は海で父親を亡くした境遇から、海難に敏感で自ら救助に飛び込んでいく経験も思慮もへったくれも無い性格ですが、その行動が亡くした父親と、確執を持つ母親との対話につながっていきます。

物語は父親への慕情との決別、母親との相互理解を得て大団円を迎えます。そこに至る本編最大の海難に対して、経験値の浅い彼女が救助をやってのけるくだりは、まあその直後の自分自身が生還するお話を立てないといけないので突っ込みどころであってもスルーしますが、それからさらに数年後の彼女も手短に描かれており、現在でもまだ見ぬ近未来の大団円というところが、この先何度も読み返していける楽しみを内包しています。

あら「GUN」違い

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バンダイナムコグループが大阪万博に出展するということで、横浜で一部失笑を買った(と思っているのは僕だけです)あの設定寸大・・・実物大って書く人がたくさんいるけどさ、実物大の本物どこにあるんだよ?・・・のガンダムの装甲などを再利用して再びアピールしようということで。三月に「ガンヘッドを万博に」的なことを書きなぐりましたが、よもや「ガン違い」でホントの話になるとは思いもしませんでしたよ。←褒めてません

良くも悪くも巨大ロボは日本のアニメ特撮のお家芸ですが、その大半は戦闘兵器であって、そのドラマ上では被害も犠牲も出している。それを棚上げして夢中になった10代を過ごしてきた自分が言えた義理ではありませんが、そういうものを軸にして未来を模索しようって、もう詭弁でしかないじゃないですか。

百歩譲ってもみたんですけど、お家芸と言われながら「ガンダムしか無いの?」。スケールなんかどうでもいい話で、7~8mくらいの立像で充分で、古今東西の巨大ロボミニレプリカをどんどん立てたらどうなんです?

と毒を吐いたら

「そんなことしたら鉄面党が強奪に来てめちゃくちゃになるわ」

「篠原AVねらいで黒いレイバーが襲ってくるでしょ」

我が家では打てば響くようなダメ出しをくらってますが、鉄面党と黒いレイバーってところに世代間ギャップを感じるよなあ。

 

夢は君の武器のはずだよ

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搭乗者が乗り込み操作できるAV98式イングラム。TNG宣伝に使われたデッキアップモデルは、デッキアップするだけのしろものでしたが、ロボットベンチャーのMOVeLOTが手掛けているイングラムは上半身だけに絞りながらもテスト機としての操縦をシミュレーションし体感できるようです。現時点での話ですが足がついていない・・・ということは、新山下で大仰な興行をやったモビルスーツとそう違わない気もするのですが。

双腕のモーションコントロールは、ここまでのロボット開発技術で現実的なものとなっているけれど、股間から爪先までの全関節を駆動させて屈伸したり歩いたり体さばきや諸々の動作を操縦席でこなすという行為は、レバーだとかペダルだとかが何対必要で、駆動系の出力をどのように変化させ伝達し動かすのか。という大変興味深いシークエンスの塊です。同時に、長年の巨大人型機械の操縦方法を具現化するのは大変なことだと思います。

このイングラムがそこまで見越して最終ステージを目指していることは大いに期待しちゃいます。

世はなべて3分の1

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とか言いながら、全然3分割できていません(縦方向ならできているけど)

サイクロン、シン・サイクロンと撮影場所を変えてきたわけですがゴルドダッシュが届くのを忘れていました。梅雨入りしてしまえば屋外で撮るのが難しくなっちゃうぞと、陽射しのあるときに汗だらだらでやってます。あー・・・「ピーカン不許可」の方がタイトルにふさわしかったかもしれない。

ゴルドダッシュは仮面ライダーガッチャードのマシンですが、なんとまあ1100のアフリカツインをいじっているのです。80年代のダカールラリーを思い出すものの、近場に砂漠も砂丘も無いよ。でも褐色の背景とか、見上げたら青空とか、思い立ったら諦めがつかないダメな性分。なのに阿字ヶ浦の砂浜まで行くのがめんどくさい。といういい加減な根性で撮ってきたのですが、それっぽく見せるために周囲を広く写し込めない事情が、なべて3分の1にできなかった理由です。

 

ほーらやっぱりだ

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前二作と同様の272ページを三本目では「バイクとクルマ」か「銃火器」でやるんじゃないか? とか言っていたらば、やっぱり出ましたよ「コンバットグラフティ」。銃火器を扱いたかったのか女性キャラを引き立てたかったのか(やろー共も出てますけど)という構成で、宇宙ものSFに扱われる光線銃は除外され、リアルガンシリーズのオンパレードです。ただ個人的には航空機戦闘機ほどの魅力を感じません。クレオパトラD.C.や砂の薔薇やクリスティーンファン向けか。

これを三作目に持ってきた意図には、ある程度の失速も読んでのことのような気がします。このあとにバイクだけで272ページやるとか、クルマだけで272ページが控えているのが透けて見えるもの。

こいつ!違うぞ!

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先日、別記事で「在りし日の144分の1ガンダムでも見ている気分」と書いた矢先に、そのフォルムを再現した同スケールものが発売されることになったそうです。なぜ先日のフジミ模型のエスクードでガンダムかというと左の写真のようなわけで、成形された本体パーツは真っ白だったんです。この胴体だけでも下地処理の後白、青、赤、黄色など多色塗分けをしなくてはならなかった。ガンダムについては「うへー・・・あれをリバイバルするのか―」と思っちゃうじゃないですか。

そしたらこいつ、パーツ割は全く違うぞ! の新規設計。しかも色プラでニッパーなしでランナーから切り離せて、ほぼ接着剤要らずのスナップフィット。これが45年培った技術の惜しみない投入とのことですが、何がすごいって、旧キットと同じ価格に消費税が加算されるだけ。小売価格も惜しみないのです。それでもっ、なんかこれ昔のを作って苦労して塗った経験から言わせてもらうと、まったく納得できないもやもやなキットなんですよ。

1954 いろいろあったんだわ

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1954年のこの話は11月にも別視点で書くと思いますがつまり、「ゴジラ」の第1作が作られた年で、もう70年も前のこととなってしまいました。当然僕などは影も形もない時代で、84年にシリーズ原点回帰となってリメークされ、有楽町にサイボットゴジラが飾られたところまで、いわゆる怖いゴジラは体験していませんでした。71年の「ゴジラ対へドラ」は別格で怖いんですが、怖かったのはゴジラではなくへドラとへドラを産み出した公害の方でした。

2024年。その年から70年経っても、蓮田さんの前方にある鉄橋を一般人は渡ることのできないアメリカが横たわっています。なぜわざわざ横浜かというと、ドラマや映画でよく見ることのあった「バー・スターダスト」「バー・ポールスター」もまた、1954年の営業開始でした。最初のゴジラが東京湾から上陸したとき、横浜は被害から免れたのでしょう。「三大怪獣 地球最大の決戦」や後のvsシリーズで何度か横浜が襲われましたが、この店は健在です。

青函トンネルが着工したり、マリリン・モンローが夫婦で来日したり、第五福竜丸が水爆実験の被害に遭ったり、鈴木式織機が鈴木自動車工業に社名変更したり、自衛隊が発足したり、遭難した洞爺丸に乗るはずだった長谷川一夫の一座が合流に遅れた笠置シヅ子を待って「乗らなかった」り、神奈川県相模原市など全国で沢山の市制施行が行われた1954年。うっかり忘れるところでしたが日本ジムニークラブ会長の二階堂裕さんもことし古希だそうです。

1954年といえば、那珂湊(現ひたちなか市)のわたなべ製麺所も創業の年でした。創業者が浅草で食したソース焼きそばの作り方を持ち帰り、今で云う「那珂湊焼きそば」を産み出すこととなりました。そのことと因果関係は皆無だと思いますが、フジパン下妻工場が那珂湊焼きそばとスナックサンドのコラポレーションをやっちまいましたよ。麺をちぎらないよう煩雑にほぐさず、蒸し焼きにするのが那珂湊焼きそばの作り方ですが、それはスナックサンドの製法では無理のよう。

というよりも、なぜ、&マヨネーズとしたのか。那珂湊焼きそばはソース味が基本で、醤油味も選択できる趣向の料理だけれど、近年はマヨネーズも使うのだろうか。香りにはソース焼きそばらしい風味が漂うのものの、食ってみるとマヨネーズ味の圧勝です。これはまあ好みの分かれるところですが、やっぱり焼きそばだけ食いに行くか通販で購入して作るかしないといけませんかね。

20年はきつかろうなあ

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「特装戦隊デカレンジャー」(上の写真は往時のもの)が20周年とのことで、このところ再録可能なスーパー戦隊の周年映画のひとつとしてこれも封切りとなります。変身しちゃえばどうでもよくなってしまう登場人物、ドラマパートでは歳経てしまっており、キャラクターによっては「よく出てくれたなあ」と半分同情を禁じ得ません。なんせ自分もそれだけ老いぼれてますから。20年はまあ、なんだかんだできついのよ。

デカレンジャーには当時、ロボ合体マシンがビークル系主体であったため、それ以外の捜査車両も含めてそこそこ散財させられました。今回(下の写真)は変身用ツール程度のようなので財布は痛まずに済みそうですが、前回の10年物映画のときには新ビークルメカなんかが出やがったりしているので油断できません。観に行かなけりゃ知らずに済むんでしょうけど、こいつら面白いのでたぶん観るだろうです。

なんでこうなった?

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遅まきながらマーベルコミックのウルトラマンシリーズ第3巻を読んでみたらば、思いっきりウルトラセブンに重心が置かれているしウルトラマンと戦い始めちゃうし、怪獣に対して民間組織のモンスターアタックチームが出てきたかと思えば5機合体メカを持ってるし合体の組み換えでジャックと呼称する恐ろしく不細工なヒトガタになっちゃうし・・・ アメリカ人とはこうも既成概念の斜め上で楽しんでしまう文化をお持ちのようです。

ウルトラマンで始まったこのシリーズですが、時系列ではウルトラの調査員第7号の方が先に登場していました(その場の様子だけですが)。そのあとにウルトラマンが地球人との融合を果たして今に至るのを考えると、第7号との戦いは日本でいうところの少年ジャンプにおけるヒーロー展開として描かれていて、理解と共闘の後に「兄弟」へと発展すると想像できます。終盤、父とエースの対話もあるので、シリーズはウルトラの群像劇になっていきそう。