女子大っ
と言ったって、夏休みで誰もいないし、部活動の声すらしないよ・・・
これほどつまんない出張はないぞ!
「平成狸合戦ぽんぽこ」が封切られたのは1994年なので、何も疑う余地のない平成の話とはいうものの、舞台となったその頃の多摩ニュータウンはあらかた都市化が進んでいて、あれほど急ピッチな大規模宅地開発は多摩ではなくて、八王子ニュータウンの方だよなあと感じていたのがそもそもの混乱の始まり。聞けばあの映画は、物語自体は開発初期の多摩ニュータウンあたりが取り上げられているのだそうです。
だけど、もしそうだとすると、狸たちが夜の森の中で化かしたこの小型4輪駆動車は、まさしく「お化け」以外の何者でもなくなってしまうのです。
うわー、やっちまってるよ高畑監督・・・とぼやいたところで、映画のタイトルに「平成」とあるんだから、もともとパラドックスをはらんだ作りとなっていて、スズキエスクードが出ていようがいまいがそんな細かいことはたぶんどうだっていいじゃんか。と蹴飛ばされるのです。
でも、化かされたというのはそのことよりも、先日の放送を見ていて「ありゃっ、ハードトップだよ」と声を上げてしまった僕のことなのでした。
今回の放送が2度目か3度目くらいのオンエアだと思うのですが、この映画は封切り当時はばからしくて見ていませんで、最初の地上波放送が初見でした。そのときは、何を勘違いしたか、このエスクードをハードトップではなく、白い幌のコンバーチブルだと思い込んでいたのです。
まあつくばーど基地なんて多摩ニュータウンどころか地上波デジタルへの移行時に「電波過疎地」に認定されてしまったド田舎でしたから、アナログ地上波のテレビ映りもまともではなかったので。
お恥ずかしい話ですが、つい先日、その誤認がとけました。
このエスクードは1型のようですが、たった1シーンの短いカットのわりには実に丁寧に書きこまれています。ドアミラーの下半分に影を入れるなんて、やらなくてもいいようなところをやってくれているので、ミラーカバーの形状ひとつがそれっぽく描かれています。
「白狼外伝」で、狼駄さんが少年時代には広義で言うところの物書きを目指していた逸話を紹介しましたが、実はその野心はささやかに現実となっており、何号か前のスーパースージー誌上にエスクードコンバーチブルのリポートが掲載されています。読者投稿ではありません。そして、あれだって商業誌ですから、事実上の物書きデビューです。でもって今回、二度目の登場。TDA第二戦において後藤選手のエスクードに同乗した試乗記が、今号にリポートとして掲載されました。
あの雑誌もいつの間にかメインタイトルがジムニーになっちゃって、サブタイトルの〇〇専門誌からエスクードの名前が消えちゃいました。100ページあったとしてもエスクードが出てくるのは2ページしかないし、今回だってそのどちらもTDA絡みで同じ個体(それ以外にも小野さんのページに別のが出てた)。情けないったらありゃしないのですが、そのことはさておき、練習走行時とはいえ無敵(今のところ)のエスクードに同乗し、その様子をリポートするなんていう企画は、これまでになかった。そこが今回の醍醐味だと思います。
この連載コーナー、今回で39回目になります。そのなかでも一番面白いかもしれません。ただし、ひとつだけ吐露してしまうとですね、連載開始以来ただの一度も原稿料というやつをもらっていません。過去に掲載されたあらゆる四駆雑誌での企画ページの際も、一切の謝礼を辞退してきました。それじゃ読者投稿と変わらないじゃん、と言われそうですが、固定ページを持っているということが重要なのです。だから狼駄さんも手弁当リポートです(ごめんよっ)
あっ書き忘れてはならぬ。書店における今号(90号)の発売は9月9日ですんで、今出かけても並んでません。
さて次号が出るのは11月9日になりますが、この頃ってモーターショーを経て、あの国内仕様ビターラが世に出ている頃かもしれず、次回の話題をどこに持っていくかがかなり難しいタイミングです。それというのも次号の入稿締切が10月のアタマだから、どうにも間に合わない。それならそれでエスクードユーザーの声を聴きに行った方が有用だよね、と、次号は四国に在住する三代目エスクードのユーザーさんに話をお伺いする企画で進行中です。
震えるな瞳凝らせよ・・・じゃなくて、凝らさなくてもこの低さは一目でわかります。ローダウンなんかじゃありません。これが本来のエスクードの佇まいなのです。あの頃「RVは視点が高いので運転しやすい」なんて雑誌が常套句のように書いていましたが、笑っちゃいます。
でも、BLUEらすかることTD61Wは、10年前の今日、ごく普通のこのような姿で納車されたのです。
何一つバージョンアップしていませんが、初代(ややこしいけどつくばーど採用エスクードの初代)ヘリーハンセンから先代らすかるに移植したドアミラーカバーとリアハッチの我が家専用エンブレムだけは保管していたので、あらかじめ用意していき陸運事務所の駐車場で貼り付けました。この5日後にボンネット上のエアロバグガードが追加されますが、このダックスフントかコーギーか(しかし彼らの足の方がよほど伸び縮みする)と言いたくなるノーマルの足回りは半年ほど続きます。
88000キロから走り出したこの個体も、今は55万キロ。当時、タイガーⅡからタイガーシャークに乗り換えたエリア88の風間真みたいに思っていましたが、彼の場合は間にクフィルやドラケンが入っているので、むしろザクからグフに乗り換えたランバ・ラルに近い。その辺はどうでもいいけど、88000キロ分はクーポン券。自ら50万キロを走らせるにはまだ3万キロほどが宿題です。奇しくもその距離がバッケンレコード587000キロに符合してくるのが不思議な因果です。
8月末日、和邇さんが突如、SSレイドの未攻略ポイントに現れ、
「関東有数の夕日名所と言われてますが、この天候じゃあねえ。潮風もかなり強いです。あ、あ、カラダが錆びてしまふ」
と嘆いていたのですが、ちょっと驚いたのは、そこに現れた数日前、かなり近くの別ポイントからもリポートが入っていたからです。
よく仕事を切り上げられたなあと思っていたら、矢継ぎ早に都内の未攻略ポイントにも黒塗りのセダンでやって来て、さらに3つめが曇天とはいえ夕日スポットのその場所からだったのです。
ところがこの出没はこれで収束せず、9月1日の朝、今度は全く逆方向の内陸のポイントから、一番乗りの攻略投稿が入ってきました。
うーむ・・・なんとなく確信犯的な言動だよなあと思っていたら、夕方になってギネスなんぞの写真が送られてくるわけです。おいっ、いいのかっ。休むのはともかく車で出かけていてそれはいいのか?
「免許証と眼鏡と運転用の靴で来たにも関わらず、オーダーしたのは慣熟運転のはずの娘。父親はどうにも呑めない無粋な輩でして、ジンジャエールが辛いからい。カウンター席の常連のお客さんたちも、皆でコーヒー飲んでます」
お、いいなあ。父娘でツーリングしてSS攻略して、ブル&ベアでコーヒーブレーク!(ウィルキンソンだけど) それにも増して、この建物とサイドキック2号の佇まいが絵になります(ブル&ベアはアイリッシュパブで、サイドキックは北米仕様だけど)
先週末、前後のデフオイルを交換するためにフジ・オートに入庫した折、渡辺代表が
「雷蔵さん、四駆に入らないけど、ホースに亀裂でも入ってないかな?」
と、4WDインジケーターの点灯が鈍いことを指摘します。確かにトランスファーの切り替え後、若干のタイムラグが起きていたので点検すると、ストラットタワーバーに取り付けてあるバルブ側のホースに亀裂が入っていました。
ここからのエア抜けが発生して、アクチュエータの動作が鈍くなっているので、緊急修理。いやなんのことはない、ホース全体の劣化は大したことがなかったので、亀裂の入っている部分を切除してつなぎ直すだけです。
「ここはタワーバーから伝わる振動で切れてしまうんです。ドライブセレクト四駆が動かない、という症例は、まずここのチェックですが、BLUEらすかるの場合はトランスファーレバー側のスイッチも疑わしいなあ」
渡辺代表がなぜ、デフオイル交換の前にこんなことを始めたかというと、アクチュエータ側のホースがフロントデフの中を通っており、目視点検のためなのか設計上そうなってしまったのか、ドレン穴の中、真正面に来ているのでした。
「昔これを知らなくて、デフオイルの給油機を不用意に差し込んでホースを傷つけてしまったことがあるんです」
このような構造はおそらく後期型初代と二代目のエスクードだけなのですが、渡辺代表は給油機先端にゴムホースのアタッチメントを取り付けて作業しています。経験と教訓が活かされているのですね。