Trend-Blue

  ~懲りない傾向~

The Blue Marble

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t-b-mアポロ17号が打ち上げられた1972年12月7日、AS-17-148-22727と記録された地球の撮影写真がクルーによって残されました。「The Blue Marble」として世界的に知られる、太陽光に照らされた完全な球体(地球そのものは完全な球体ではありませんが)のスチルです。そのエピソードを知らなかった子供の頃は、その後ほぼすべてにわたってこのスチルが引用されている地球のアングルを見て「なぜアフリカ大陸ばかり写した地球を使うのだろう」といぶかしく思ったことがありましたが、それらはみな「The Blue Marble」の威光にあやかってのことだったのでしょう。

これ以降、月へ到達した人類はまだ存在しないものの、宇宙に滞在する人類は少しずつ機会を増やしていて、球体としての地球のスチルも人工衛星などのシステムから繰り返し撮影されています。ただひとつ異なるのは、それらのスチルのタイトルには「The」が付けられない不文律があること。それほどに72年の撮影は初めての出来事として語り継がれるバリューを得ていたのでした。

Earthriseそれ以前の著名な地球のスチルは、68年のクリスマスイヴにアポロ8号から撮影されたAS8-14-2383「Earthrise」に遡ります。このスチルもいろいろなシーンで引用されてきましたが、どちらも甲乙つけがたい美しさを秘めています。特に、38万キロ強というとてつもない距離をイメージさせてくれる「Earthrise」には得も言われぬ哀愁すら思い起こさせるのです。PATの救援が無かったら、飛行能力を持たないまま、観測ロケットを乗っ取って無理やり月面まで戦いに来てしまったジャンボーグ9でさえ還って来られなかったのです(ああ、ちょうど30年前の12月だよその放送)

今も昔も月は遠いところです。もっともそのあと、やっぱり帰還不能に陥ったキカイダー01は、弟が送り込んだダブルマシン(送り込めること自体すごい)でなんなく帰ってきちゃいましたけど。