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  ~懲りない傾向~

37年矢の如し

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ベイダー卿第一作目の「エピソードⅣ」が公開された頃、十代の僕は、前年に封切られたつぎはぎ映画の「宇宙戦艦ヤマト」(STARWARSの日本公開は78年だったので)に徹夜で並ぶというスタイルがロードショーのスタンダードだと思い込まされました。ついでに言えば、いち早く映画を観るには東京へ出なくてはならない。映画を口実に上京できる(まあ親にはお見通しなんだよねそんなの)。上京=彼女と出かけて映画とデート・・・といった千載一遇の機会でもありました。

さすがにヤマトではそれ(デート)は無かったけれど、STARWARSでは徹夜はしなくとも、うかつにも彼女連れて長蛇の列並びをやっちまったのです。それであんな映画でしょ? ふられますわな。

しかしそこで宇宙冒険活劇に理解を示すような彼女だったら、後に家内との接点もなく霰も霙もこの世に出ては来ない20世紀が展開したかもしれないのだから、これぞまさしく塞翁が馬ってなものです。今の世界を過ごしてきたおかげで、霰なんかバイオリン弾きのベイダー卿と出逢ったりしてます(写真)

あの頃から37年。この間、シリーズが途絶えていたわけではありませんが、80年代には「物語はエピソードⅨまであるが、それは実現不可能だ。なぜならそれを作るだけの映像技術が無い」と、ジョージ・ルーカス氏は語り、ルーク三部作が幕を閉じ、それでも彼の公約はその特撮技術を革新させⅠからⅢに至るアナキン三部作を世に送り出してきました。

いよいよの「エピソードⅦ」。こりゃ下手をするとⅨの頃には孫がいるかもな(いやどうかな、2019年では早すぎるな)・・・とか思いながら、公開初日でも並ばず座席指定のシネコンで、レイトショー観に行きましたよ。そういえば1回の上映ごとに客を総入れ替えしやがる今のシステムも、「エピソードⅣ」が呼び水となって産み落とされたのでしたっけ。

あっ、なんだこの感慨に浸った長い前置きは。これじゃ観た感想書けないじゃん。