いつからか「ジャック」という通り名がついてしまったけれど、ウルトラマンが「ウルトラマン二世」と呼んだ二人目のウルトラマンは、未だに通り名のない一人目のウルトラマンをほぼ「初代ウルトラマン」として定着させたことに、実は陰ながら偉大な功績を有しています。
彼がいなければ、「初代」という冠は誕生しなかったし、これは彼より前に登場しているウルトラセブンには、逆立ちしてもできない偉業なのです。
後の制作サイドが、初代を冠として成立させながら、彼を二世としては名乗らせなかった事情は知りませんが、世の子供たち(当時の)に、二代目に対する前任者を「初代」という呼称ならびに漢字で知らしめたことは、特撮番組の歴史の中ではひとつのエポックだろうと思います。二代目が現れなければ、初代という冠も存在しないのですから。
うーむ。初代エスクードに乗っている身としては、やはり二代目に足を向けては寝られないのかもしれません(ほんとかよ)
しかし、エスクード28年四代の歩みに対して、ウルトラシリーズはことし半世紀にもなるにもかかわらず、ウルトラマン三代目とか三世が存在せず、通り名のバリエーション化が拡大し続けています。
これがこわい。50年の節目に「初代ウルトラマンの本名が決定」なんてことをやらかしてもらいたくないということです。そういう事象が具現化すると、ウルトラセブンまでも「ウルトラマンセブンが本名。普段はウルトラセブンと呼ばれる」などという理不尽な書き換えが起きかねません。
偉大なる二代目の功績のためにも、通り名のうやむやはあやふやなままにしといていただきたいところです。