生まれてこのかた、母親のサニー二代以外はエスクードにしか乗せられてこなかったうえ、記憶に残るような乗せられ方、つまり遠出や旅行はすべてエスクードという育てられ方をすると、やはりどこかに車高の高い角ばった形こそが自動車のスタンダードだと刷り込まれてしまうのです。
これは親を選べない子供にとっては幸せなことではないのかもしれません。
霙の場合、それともうひとつ、
「叩くとブリキの音がするような車っていいなあと思う」
これはよくわかりませんが、たぶん古い世代のクルマの見え方なのだろうと解釈すると、合点がいくでしょう。
そんな視点から、今はエスクードを運転してくれていても、親離れの感覚や感情が現れているということは歓迎すべきことです。だから、乗りたい車の目標もぶれていないみたいです。
そんな雌伏のような道を見せつけられると、親としてはどうにかしてやりたいけれど、どうすりゃいいんだろうねえ。幌車の処遇が葛藤の種になりそうです。
TA01Rのフロントフェンダーを軽量化の為にFRP製へ替えようとしたら純正の方が軽かったと云う事がありましたので、外板は相当薄いと思われます。
薄いですよ。やりようによってはへこみの矯正を素人が手作業でできるくらいです。
外板を薄く引き伸ばせるのは、スズキに言わせると技術の一つだそうです。
何かもう、筋金入り感が醸し出されているように感じるのは、気のせいでしょうか?
このあたりのことは当人のセンスなんでしょう。
クルマの性能論やら機能性とはかけ離れた位置に視線が注がれているように思えます。
価値観というのはこのことですよねえ。