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謎の地球防衛軍 番外編

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この夏、講談社から全40冊という壮大な構想で定期配本が始まった「ウルトラ特撮PERFECTMOOK」の第1回目にあたる「ウルトラセブン」を見ていたら、コラムとしてバンダイから独立しフリーデザイナーとなった野中剛さんが、ウルトラホーク3号について面白いアイデアを出していました。3号に搭載するマグマライザーの話題で、そもそもサイズの矛盾があるなら3号自体の大きさをいじるか、マグマライザー自体を3号の一部にしてしまうというものです。

玩具デザイナーとしてのキャリアがものをいう発想です。3号のサイズをいじる案は、いわゆる70m級の大型輸送機「C型説」で良いわけですが、マグマライザーの機首部分から後方がそのまま3号とドッキングしているというアイデアは秀逸です。この場合小型戦闘機かつ強行偵察機でもある、重量にして25.5tの3号側の機動性は、180tものマグマがぶら下がることで台無しになるんですが、玩具としてのプレイバリューは格段上がります。

ただし、それを実機として考えると、全長19.5mのホーク3号と同24mのマグマという寸法問題が解決するわけではなく、マグマのドリルがホークの機首を兼ねたとしても、車体のかなりの部分がホークに食い込んでしまい、それは「ホーク3号による空輸」なのか「マグマライザーの飛行アタッチメント」なのかという葛藤が出るのです。それでもこのドッキング方式は、ホーク1号に通じながら異なるバリエーションとして面白い考え方です。

野中さんはこのコラムでウルトラホーク1号にも触れており、機体の3分割方式(成田亨さんによるデザイン)が、プロップ製作を通して玩具での再現に対する有効性を評価しています。なるほどもっと簡単な分割案は考えられるわけで、野中イラストにある「こういう分割でないところがみそ」の案は、機体全部を支える軸や芯が無くて玩具的には不安定です。野中コラムが面白いのは困った話で、これにつられて全40冊買っていきそうな予感がしますよ。

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