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  ~懲りない傾向~

初めて読むのが最終話

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「ちはやふる」の最終話が1日発売のBELoveに掲載され、15年間の連載に幕を閉じましたが、その間一度も読んだことのない漫画でした。にもかかわらず、何を血迷ったか最終回を読んでしまったのです。物語の方はアニメ版の二期まで見ているので、そこから先の展開は全く分からず無謀の最終回ですよ。でもどのみち、ちはやがクイーンになれるか、太一、新との恋の行方がどうなるかに絞られていくのだからどうにかなるわとタカをくくっていたのが大間違い。

こ、これは「赤いペガサス」の最終回以来の大団円!

そういう展開は「赤いペガサス」に限ったことでもありませんが、あのマンガは当時、主人公がマリオ・アンドレッティとの死闘を制し、F1チャンピオンを獲得するのですが、それが最終回になっていなかったところが衝撃でした。

「ちはやふる」の最終回は、同じように競技かるたクイーン戦のあとの余韻を、ページ数で言ったら「ペガサス」以上に使ってたっぷりと描いておりました。

しまったーっ、前号読んでなかったらだめじゃねーかっ

いやたぶん、6月号くらいまで遡って読まないとお話にならないかも。そんなんだったら単行本全部買い・・・って既に49冊も出ているんだよさらにあと1冊は来るんだよ。無理(笑)

ちなみに前号は電子書籍で買えるんですが、これは紙サイズで読まなかったらいかん。

HANE2

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HANE2。GUTSSELECTが管理するAI端末兼、可変戦闘機GUTSホークの選任パイロットという、チーム内マスコット以上の存在です。

おそらくは別次元地球のSUPERGUTSが保護していた宇宙生物・ハネジローによく似たデザインの筐体は、全高30センチの抱えるのにちょうどよいサイズですが、こういうのを原寸大で、AI搭載マスコットとして販売したら、やっぱりうん十万はくだらないんでしょう。

そんな期待とは関係なく手元にやってきたのは、中身は空洞で全長9センチのソフトビニール製でした。2ピース構造なので、首だけは360度回転します。

ウルトラマンデッカーの世界では、管理コードの文字列から、これもまたハネジローと呼ばれるようになりましたが、660円のこっちはしゃべらないし分析もデータ収集もやらないのは当然の話です。

月着陸と海とハンバーガーとファクシミリと修学旅行と・・・

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いろいろ記念日が錯綜しているそうですがとりあえず

狂状持ちの賞金稼ぎの日々

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封切りから30年になります。監督が「照れ隠しの思いで作った」とか謙遜しながらコメントしていたのを覚えていますが、少年少女向けでなければスタジオジブリの作品ではないなどとは、誰も考えていなかったのではないか。大人の世界の格好つけと狡猾さとこっばずかしさを、子供のうちは理解できなくとも、その子供たちもきっと、30年もしたらわかるもんじゃないですか。だけど霙あたりに聞くと「この話って難しくて」と言われちゃいます。単純明快なドラマなんですけどね。

「脳が沸騰して煮詰まったおっさんのために作った」という監督の別のコメントのように、上から無理難題押し付けられ下からは足を引っ張られていた当時の自分には、逃げ場所が欲しかった。30年前だとまじめな話、現実逃避のために観た作品でした。でもって今、ポルコ・ロッソの20代から30代半ばの葛藤やら苦悩やらを隠した振る舞いを見ていると、「へへっ、若いな」とか思っちゃうところがあらためて哀しい気もしますが、現実逃避から普通の娯楽に変ったってことね。

上昇気流の風景

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三月に封切られていた「ブルーサーマル」のソフトがリリースされたので、映画館に行けなかったこのアニメーションドラマを遅れて観ることができました。原作のコミックスはずいぶん前に既読(細かいところを忘れてる)

長崎から上京した女子大生が航空部に転がり込んで、グライダ操縦に非凡な才能を見出されるお話です。

ブルーサーマルというのは、青天の空で雲の発生を伴わない上昇気流を示すそうです。言わずもがなド素人の主人公は、コクピット内から機体が受ける振動や自らの空間認識能力で、ベテラン並みにこれを見つけ出し、グライダーの高度を上げていくわけです。原作も打ち切られた経緯があるため、アニメの方も大団円は巻き巻きしながらまとめて消化不良でしたが、コミカライズで伏字としていた地名などが現実世界としてリアル表現されていたのは良かった。

しかしですね、この青凪大学の航空部員、RAV4に乗ってやがると思われる背景画が多用されて、なんだよー(笑)と憤り気味です。でもって後半、こんなSUVがちらっと動画で現れてぬか喜びされられてしまうんですよ。まあ物語とは全く関係ないんでどうでも良い部分です。

このドラマ、度胸のあるプロデューサーがいれば、アニメでないジャンルで映像化してもいいと感じます。

オーパーツの呪縛

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「スプリガン」の全巻はたぶん基地の屋根裏に保管されているはずですが、もうこの暑いのに屋根裏なんかに入り込むのは厭なわけですよ(部屋に持ち帰らずそこで読まねば片付かないので)。そしたら復刻BOXというのですか? 連載終了後の読み切り二編を網羅した第12巻がくっついたやつが発売されているってんで、Amazon経由で注文したら、なんとBOX1内の「第3巻」だけ送られてきたという「てめーふざけんじゃねーぞ」展開で返品してました。

後日書店に行ったらBOX1から3まで陳列してある。たぶん配信アニメ版を観たのであろう女子大生っぽい子がしばらくこれを前にして買おうかどうか迷っていたので、こりゃだめだなと諦めて仕事で読んでおかねばならない(たぶん斜め読みしかしない)DX系の書籍を探して、無けりゃいいのにあったもんだから渋々それを手にして戻ったら、彼女はそこを離れていて本はそのままだったのです。

まあ3箱まとめたらけっこうな値段だものな。と、今度は遠慮なく3箱とも確保してレジへ行って、ありったけのTポイントを投入して2箱分くらいは価格ゼロにして会計後、12冊と1冊(DXのやつ)を抱えながら振り返ったら、なんかこう恨みがましい目をした彼女が雑誌を持って並んでおりましたよ。

「スプリガン」なんて、前の全11巻くらい古本屋にあるって!

善と悪の狭間で

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前年に始まった第二次怪獣ブームと変身ものの爆発的な増殖が、1972年から展開した特撮ヒーロー番組を飾りました。「仮面ライダー」の功績が大きいのですが、これに続いて「変身忍者嵐」が4月に放送開始されたかと思うと、7月8日には「人造人間キカイダー」がスタートしました。翌年なんかさらに4番組もの「石森章太郎劇場」(便宜的呼称)が繰り出される石ノ森作品の群雄割拠の時代、ライダー、嵐、キカイダーは造形的共通項を持たないところがすごかった。

中でも人体模型からヒントを得たというキカイダーの造形というのは、気持ち悪いのかかっこいいのか子供心には判別できない意匠ながら、良心回路の設計ミスでそうなってしまったとはいえ、どうミスればそうなるのかこれまた見ている方が困惑しました。その上ドラマの方がどちらかと言えばハイティーン向けで放送時間帯も8時だョ!なんとかいう裏番組に真っ向勝負。少年サンデーの連載漫画もハードストーリーと、快活なヒーローへと転向したライダーには不可能な領域に挑みました。

キカイダーもまた後番組によって群像ヒーローの括りに組み込めるのですが、50年前は善と悪の思考に苛まれ、追手と戦い造物主を救わねばならない、異形で孤独な人造人間でした。物語を二重三重に複雑化もせず、ぞろぞろとサブヒーローや味方の追加戦士が出てくることもない(ハカイダーの解釈は別です)。ロードムービー仕立てのドラマ構造によるギターを持った渡り鳥という、当時から更に10年ちょっと前のスタイルを70年代風にアレンジしたジローの姿は秀逸でした。

仮面ライダーとの差別化が顕著だったのは、キカイダー自身の造形もさることながら、ジローが旅をする際のサイドカーと、キカイダーにチェンジしてからのサイドマシン。出自は有名でサイクロンとは格が違う。よくもこんな車両を持ってきたものです。どちらが好きか言えば、僕はチェンジ前のサイドカーの方が好きなのですが、50年が過ぎてこれらをチープと見るか色あせていないと見るかは趣味の領分です。そんなことを思い返すくらい、かつての子供は歳を食ってしまいました。

奇しくも先月末、この番組の音楽を担当した渡辺宙明さんが亡くなりました。と言っても僕はなんだか溶ける前の金太郎飴のようなどこを聴いてもどこかで聴いた(一例としてバトルフィーバーJとスパイダーマンのイントロ)ような気になる宙明さんの楽曲はいやなんですが、人造人間キカイダーのそれはギター、口笛、トランペットに至るまでウィットに富んでいて、どこかロックで攻めている楽曲は印象的です。一押しは最終回でのみ流れた「どこへ行くのか」でした。合掌。

香港主権移譲の頃

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1997年6月30日から7月1日を跨ぎ、イギリスと中華人民共和国による香港の主権移譲式典が開かれていた頃、警視庁から研修名目で香港警察に出向していた若手警察官・熊耳武緒は、謎多き東洋人リチャード・王との逢瀬を重ねていましたが、この主権移譲によって中国側からの追跡と捕獲の危機を被ったと思われる、裏社会の住人リチャードの保身逃亡によって、武緒の恋は無残にも終止符を打たれるのでした。香港警察も彼を内偵しており、追手は直前に迫っていたようです。

リチャードが逃げおおせる結果を生んでしまったのは、それこそ彼と武緒のピロートークから情報を引き抜かれてしまった武緒の落ち度でしたが、2人の因縁は今度は世紀を跨いで引きずられ、本当に悲恋の幕引きを遂げるのでした。

ともかくも四半世紀前、リチャードが最後に武緒を利用したとしても、2人の蜜月は確かにその頃育まれていて、極東の租借地で武緒の人生は溌溂としていたのです。租借地としての終焉と、彼女のパラダイス・ロストが同時期に降りかかってくるとは、因果なお話です。この出来事が後の「おタケさん」のパーソナリティを形成していったことは想像に難くありませんが、素の彼女はなかなかかわいらしいところがあるので、この四半世紀を健やかに過ごしてくれていればいいなあと。

 

謎の改造人間 番外編

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番外編というより異論です。仮面ライダークウガが制作された際のエピソードの一つとして、オダギリジョーさんが時折こんなことを言っていました。

「ヘンシンっ、という掛け声の(緊迫した叫び)は僕が生み出した」

これはそれまでの仮面ライダーの掛け声がいかにも芝居じみていて「恥ずかしい」印象であったという趣旨を述べているようです。

えー? 芝居じみた感があったのは否定できませんが、そんなにこっばずかしいセリフであったでしょうか? これはおそらく、当時の変身ブームにあやかってそれらの番組を取り上げたワイドショーやバラエティー番組のリポーターのせいではないかと思います。彼らのリポート内で読み上げられる「変身」のセリフは、子供番組を小ばかにするような、自身の照れ隠しのような「へぇんしーん」という馬鹿台詞発音でしたから。オダジョーさんはそれを勘違いしているような気がします。

とはいえ、やっぱり諸悪の根源は仮面ノリダーあたり?

 

詰め込んだら長かったわ

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1作目が133分、2作目が125分ときて、そうか、「復讐者スカー」は脚本を絞り込んだからテンポも良く観やすく出来ていたんだと思いきや、「最後の錬成」はいろいろ捨てたキャラやエピソードがありながらも142分! あわや飽きるぞという寸でのところで縦軸をあれこれ詰め込んでの仕上がりでした。

ちょっと長いわ。でもこれ以上切り詰めたらファンの人たちは怒るんだろうなあ。

ほぼ原作通りですからネタ晴らしも何も無いんですけど、ほぼ・・・なのでいちいち書き綴ることもないです。安心して観に行っていいんじゃないかと。僕は女優陣がなかなかのキャスティングでほっとしましたが、ウィンリィさんだけはどうも1作目から違うんじゃないかなあと思ったままです。