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  ~懲りない傾向~

慣れっことはいえ

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コーナーを抜けたらでかい石ころが道をふさいでいたり、クレバスがばっくりと路面を割っていたりというのは、山道ではよくあることです。この冬の豪雪に加えて5月初旬の大雨も手伝い、ツーリングマップルに記載されている「走りやすい」という情報が、あっというまに古くなって参考にならない場面が増えています。

記載情報はあくまで目安にしかならないことは、当たり前の話ですが、現場にあっては無事に引き返せるか、車の破損はともかく命にかかわるようなことがあってはならない重要な状況と言えます。

林道へ走りに行くことのあれやこれやは、いろいろな四駆のメディアが折に触れ書き綴っているので僕などが講釈する余地もないよなと、細かいことは割愛。けれども、最もベーシックなメッセージは、林道の走行速度は厳守しなくてはならないということです。

多くの林道は、設計速度が時速20キロで整備されていて、この道を主に利用する林業業者や電力会社の車両は、これを順守しています。たまにそうでもない作業車と出くわすこともありますが、林道を走るにあたっては、このことは守っておかなくてはならない。ブラインドコーナーの向こう側には落石、山崩れ、倒木、対向車、ハイカー、山菜採り、場合によっては大型の野生動物が存在しているかもしれない。むしろ、かもしれないというより「いる」と決めつけておいた方がいいのです。

それでも、速度を抑え気味にして走っていながら、速度計を見ると、30キロくらいは出ているんです。これがそれ以上の速度になると、かなり危険です。が、それくらいの速度で追いついてきた他の車両は、意外とこちらの事情を理解してくれません。まあなんとか幅員を広くとっている避難場所まで我慢してもらって、その場所で追い越させてしまうのが定石です。いずれにしても、ラリーやヒルクライムのような、山道をクローズドして行う競技での車両と同じような走り方をしてはならないということで、そんなことを紹介するのは今さらなんですけど、慣れっこになってしまうこと故に繰り返して綴っておかなくてはいけないことでもあります。

四輪駆動のハイ・ロー切り替えというのは、悪路の走破性を向上させるだけではなくて、この走行速度をキープする上でも有効です。この程度の道だったらFRのままでも大丈夫だとか、4Hのままでいいとか思えるところを、試しに副変速機をいじってアクセルワークやエンジンブレーキを使いやすくしながら、のんびりと進むことにも慣れていく必要があります。