Trend-Blue

  ~懲りない傾向~

Team WESTWIN Warriors#068

4 Comments »

OLYMPUS DIGITAL CAMERAつくばーどのレポートを書かねばならないのとスーパースージーの原稿を仕上げねばならないのですが、よく考えてみたら本日は2013年度のTDAファイナルが開催される日です。ああっ、この忙しいのに横道にそれるのか(笑)

そもそも本日開催じゃあリザルトの出ていない時点で何を書いてもだめじゃないか。と思われるでしょうが、今シーズン最後の最後で、川添哲郎選手が実に大胆なマシン改修を施しました。

なんと、タイヤホイールの15インチ化です。

エスクード乗りの方々ならお判りでしょう。2000ccのTA51Wは、この排気量のエンジン出力に見合った制動能力を得るため、キャリパーポッドとブレーキディスクの大型化(1600比)を図ったことで、16インチホイールが標準となっています。

つまり1600用の15インチホイールを履くことはできないのです(追記 条件付きで可能な場合を青影さんが検証していますが、川添選手はそれを知りません)。

にもかかわらずこれを敢行したのは、腰下の軽量化によってスタートダッシュを1秒でも速くしたいという考えから思いつきに至った作戦で、さすがの島雄司監督もあきれ顔に苦笑だったようです。

「どうするつもりなんでしょうねえ。総合優勝の奪い合いがかかった最終戦なんですよ。理屈は分かるんだけれど、ステアリングがクイックに切り返せる反面つねタイヤがよじれやしないかと」

監督のコメントから察するに、どうもほとんどぶっつけ本番で挑むらしいのです。川添選手のイメージとしては、出足の鋭さと切れの良いステアリングによる多角形のコーナリングだとか。確かに15インチのタイヤホイールも4本分となれば実質的な軽量化につながりますが、ジオランダーAT+Ⅱのサイドウォールに関しては、やや不安が残ります。

そしてこの作戦は、とにかく後藤誠司選手を打ち負かすための秘策だったのですが、仕上がったエスクードの保管されているウエストウインには当然、後藤選手のエスクードもJXCD仕様からTDAレギュレーションに戻すための持ち込みがあります。後藤選手は川添選手のエスクードを見るや否や、なぜ15インチのタイヤが組んであるのか? どうやったらそれが可能なのかは判らず監督に問いただしては困らせていたのが金曜日の夜のことでした。

うーん・・・笑っちゃ悪いんだけれど、双方真剣なだけにこの展開は(だって最終戦なんだってば)確かに苦笑いしてしまうじゃありませんか。

ところでここしばらく、検索キーワード「モビリティおおむた」で当ブログを探し当ててくる人が増えています。そんな人のために最近のことを少し書きますと、造成は開始したものの、メガソーラー事業が頓挫しているようです。売電価格の下落までに事業認可が間に合わなかったのか、太陽光発電パネルが品薄となり高騰していることや、清算が追いつかないことなどが影響しているのかもしれません。

 

さて最終戦リザルトが入ってきました。

優勝はパジェロの廣瀬選手、後藤選手は二位、三位に川添選手という結果となりました。

実は川添選手は慣熟運転中にハイサイド転倒し、ほぼ全損状態。後藤選手も自身の練習走行時にマフラー脱落、フロントデフマウントの破損。2台とも満身創痍のままトーナメントに臨んだそうです。双方怪我が無くて何よりでしたが、本来ならリタイアです。後進を育てるという目的も含んでいるのであれば、この最終戦はより安全策を取るべきだったかもしれません。

一方、デリカスペースギアの宮崎選手は、このクラスでの優勝をもぎ取り、来季のゼッケン1をウエストウインにもたらす殊勲をあげたとのことです。スペースギアで走ること自体驚かされる選択肢でしたが、勝ちに持ち込む腕前は素晴らしいものがあります。

ともあれ今シーズンはお開きとなりました。後藤選手は更なる軽量化を課題としているそうですが、ここまで来るとこれ以上何処を軽くするかで悩みが出てきます。ストーブリーグ中、じっくりと考えていきたいと思います。そして川添選手は残念ながらレース後エンジンもかからなくなった51Wとは離れなくてはならないようです。そうは言っても彼らは常に挑戦者というスタンスを捨てはいません。来季の走りに注目しましょう。