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  ~懲りない傾向~

海ひらきの前に

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海のふたよしもとばななさんの同名小説の映画の話ではなく、その小説と同じ名前の喫茶店が、笠間市の郊外にあります。店主が、海を見て育ち、その小説にも深い愛着をもっており、店を開くときにそっと借りたという出自の「カフェ 海のふた」。店を出してから2年になるそうですが、教えてもらわなきゃたどり着けないよって場所に、その小さな一軒家はあります。もっとも、僕はよしもと作品を読みもしないので、同じ名前の店だからと言って出かけてみる気にはなりません。

ぱふぇなりません、と言いながら出かけているわけですが、お店を紹介している人のブログを見たら、なんと献立がマロンパフェとそのミニパフェ以外は、コーヒーと紅茶とフルーツティーとほうじ茶とゆずサイダーと抹茶オレと紅茶オレと・・・なんかもうひと品あったみたいだけど抹消されているという潔さにびっくりしたのです。まあ飲み物がこれだけあれば喫茶店は成り立つけれども、飲食の食の方がパフェしかない。もうその「どうだまいったか」ムードに呑まれてしまったのであります。

看板マロンパフェは同行者に担当してもらい、コーヒーをいただくと、これは僕好みでした。やー、意外にもめっけもんだ。と2杯めをお願いして尋ねてみれば、笠間の特産品だから栗を使っているのではなく、以前住んでいた海のある街で通った喫茶店のマロンパフェの味を再現したかったと、朗らかな店主は教えてくれました。その店はすでになく、「海のふた」でしか味わえないものになっているとか。確かにそういう志の受け方もあります。しかし邂逅の仕方で言えば、この店が淹れるコーヒーはオリジナルで、「ここ発」なのです。

僕にはそちらの方が嬉しい出会いとなりました。

パフェ担当者によれば、栗の甘露煮にはぱさぱさ感がなくしっとりした食感が良いですとのこと。