過去エピソードのリピートを交えながらも、ギンガやエックスといった新機軸のウルトラマンを繰り出してきた「ウルトラマン列伝」と、続く「新ウルトラマン列伝」が早朝の枠であったのに対し、昨日放送開始された「ウルトラマンオーブ」は午前9時台に持ってきた。これは番組の持つ力が評価されたからでしょう。
いま、対象年齢の子供たちがこの時間枠をリアルタイムでテレビの前に座れるのかどうかは知りませんが、夏休みのタイミングも近づいているし、テレビ局としては英断とサービスの一打だと思われます。
ギンガ、エックス。特にウルトラマンエックスの造形やパワーアップに関しては「モビルスーツやアーマードじゃあるまいし」と、アンドロメロス時代と比べても鎧の大仰さにあきれましたが、オーブは過去のウルトラマン2人分を任意に組み合わせてタイプ別のオーブに変身するという、スタンダードバリエーションの時点で凝りに凝っている造形です。
というか、素体となるウルトラマン自身が無い?というところが驚きです。こういうのは今までありそうで無かった。と言いたいのだけれど、複数の能力体を同時に、な変身といえば、「レインボーマン」が後半取得した「合体の術」がひとつの原型でしょう。レインボーマン自身、ダッシュ1から7まできわめて特徴的な化身でしたが、能力も限定されていただけに、合体の術によって2つの化身の能力を加えたダッシュ7の誕生(額の文様が変わるだけだけど)は斬新でした。
オーブは造形ごと丸々変わる。コスト的に着ぐるみづくりの負担が軽くなったとも思えませんが、大盤振る舞いです。出足は3タイプですが今後どれだけバリエーション展開するのか。これを思うと、出され過ぎで覚えられなくなりそう(すでに各タイプの名前がまだ覚えられない)。1人で複数タイプの事例としては、仮面ライダークウガが11タイプくらい? オーブでこれに並ぶとすると、過去ウルトラマンを含め30体を越えることになるのです。
しかし主人公がネクサス的に何か背負ってるっぽいけど、それを打ち消す破天荒さはちょっとのけぞりました。なんかもう、「早川健とヤマトタケシとトッキュウ6号の力お借りします!」てなもんです。