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  ~懲りない傾向~

半世紀の日曜日

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67-071750年前の今日も日曜日でした。僕は「ウルトラQ」の怖くて不快な呪縛から解放され、日曜日は夕方になると「サンダーバード」のメカニックメカニックまたメカニックな迫力が楽しみ。しかし「Q」の大ファンだった当時まだ高校生でプロレスにも傾倒していた叔父は「マグマ大使」を見るぞとチャンネル権を譲らない。「マグマ」は月曜日の放送ですから僕の見たい番組とは被りませんが、マグマの造形がとにかくいやで、いかにロケット形態が出ようとも見せられるのが苦痛でした。

その叔父が、日曜日の夜7時から新番組を見る、つまり家族内のチャンネル権を占有するため、朝から家事手伝いを率先して引き受け、そのまた手伝いを有無を言わさず申し付けられたのが僕。概略は省きますがとばっちりです。

そうして夜7時。ニュースを見ないのかといぶかる祖父母(ったってまだ若い)を尻目に、まあだしに使われた形で叔父とともに「ウルトラ作戦第一号」を目にしたのでした。

jetbetolサンダーバードの救助メカに比べると、なんだか嘘っぽいなーと感じながらもいきなり事故に巻き込まれて墜落炎上しちゃうパトロール機(名前なんか知らないもん)、捜索に出動する別の機体(なにしろ名前わかんないもん)、それが運んでくる潜航艇と(だって・・・しつこい)、これらの映像には食い入るように見入ってしまいました。が、後半はなんだか変な怪獣と、つるっとした変な宇宙人がプロレスを繰り広げてしまい、かなりがっかりしたというのが、今に残る記憶です。

その後数年にわたり、僕の周囲にはジェットビートルだとかウルトラホークだとかのプラモデルがずらっと並ぶのです。しかし考えてみてください。そんなものを幼稚園に通い小学校に上がるような年頃の坊主が作れるわけがない。二人の叔父や親父が面白がって買い求めてきては自分たちで作って、それを僕に与えていたのです。それでもがっちりと刷り込まれてしまったウルトラという記号は、その後の成長に大きな影を落としていくのでした。

そうなのです。この半世紀、ウルトラマンなどどうでもよくて、脇を固めるウルトラメカニックや、仮面ライダーそっちのけでサイクロンの雄姿や、それらが少しでもかっこよく演出されているシーンを心待ちにしてきたように思います。そんなシリーズが50年も続いているとは。そして聞くところによると、霙の大学にもウルトラをはじめとする特撮技術の研究を仕事としている中堅の教授がいらっしゃるとか。まさかですね、来年あたりその授業が履修されたりしたら、変な因果の糸車がこんがらがりそうです。