霙がぷらすBLUEを運転しながら、我々を追い越していく他府県ナンバーのクルマをやり過ごし言うのです。
「この前授業で、ビッグデータに触れる機会があったんですよ」
ふーん、情報系の授業にはそういうカリキュラムもあるんだ。どんなデータを閲覧したのさ? と尋ねると
「任意の地方に他の県からどれくらいの来訪があるのか、ですね。それで過去2年で、天狗の森を基点とした半径50キロくらいのエリアに来訪者がどれくらいあるのか絞り込んだら・・・」
あー、そりゃやっぱり正月と花見の時期と悪態祭りのときに数字が跳ね上がってるんだろうなあと話を聞いたら、まあだいたいその通りだったのですが、
「2016年の春に、高知県からぴょーんと移動している軌跡がありましたよ」
・・・絶句というかうへーというか。そりゃ間違いなく「彼」の車のナビ端末かETCか、「彼」自身のスマートフォンの発信が拾われていたということですよねえ。
しかしその移動距離を「ぴょーん」と言っちゃうのはどうなのよ。