1400ターボのカタログであるとかスペックであるとか、もちろんもう何日も前から手元にはありますけど、メーカーが発表していないのにスクープ気取りでネットに晒してしまう素人と同じことをするわけには行きませんので、ここはひとつCBA-YEA1Sとやらの最速エピソードを。
おそらくたぶんひょっとすると(いや、しないんだよ)登録第1号車は8月上旬にも走り出します。
「三代目エスクードからの乗り換えで、NA1600の見積もりをとって、もう契約書取り交わすってところへきて、ターボが追加されるという話を聞いてしまったわけです。そんなタイミングで選択肢を示さないまま四代目を売ってしまって良いのかと、それはもう葛藤しましたよ」
と、この車屋さんの社長は一人で葛藤していればいいのに、僕のところにまで電話をかけてきて
「雷蔵さんだったらどっちにします?」
とか尋ねるのです。その時点では国内投入されているNAの2駆と4駆しか試乗したことがありませんし、2駆は既にカタログ落ちしているので、比較対象は欧州版のハイオクタンガソリン仕様のリポートしかないわけです。
しかしその数字だけ見ていけば、これが国内に持ってくるやつはレギュラーガソリン仕様だから多少パワー落ちするとしても、アクセル踏んだ、緩めたのレベルだけでも「わかりやすい」車になっているんじゃないか? という評価を下し、シートの質感だのダッシュボードの品質だのを論じるのは今さら下らないでしょ、と対話して、
「こればかりはそのお客さんが人柱にならざるを得ないよね」
という以上の助言を出来ませんでした。
かくして契約はぎりぎりで変更され、スズキ自販レベルでは「お盆休み前には間に合わないと思ってください」という初期対応であったものが、どうやら既に納整センターに届いているようです。早ければ週明けにはナンバーも取得されるとか。
「こんな急転直下の仕事は初めてですよ。人柱、という意味ではなにかしらの不具合もあるかもしれませんが、こちらも一所懸命面倒を見ます。なによりねえ、全国の誰よりも早く街に乗り出せるってのがステキですよね」
社長ご自身もわくわくしています。
僕はといえば、ここはやっぱりはらはらしたですよ。