そんなもの、お好きにお選び下さいですけど、ターボが出てきたらテンロクNAはどうなるのだろう? 乗り味としてNAを好む人もいるでしょうし、過給システムの機械的な負荷増を好まない人もいるでしょう。
四代目エスクードはそんな過渡期にさしかかっているのかもしれません。これと似たようなことを思い出しました。初代にV6が登場したときのことです。
初代については人によってエンジンの好みがいろいろと分かれていました。直4テンロクNAは可もなく不可も無くでありながらあれはあれで素直な使い勝手でした。そこへ6気筒の投入ですから、テンロクの良さをわかっていてもV6に触手を働かせていきました(僕が、です)
しかし2000ccになりながらも回す必要のあるV6は、案外トルクバンドが狭かった。結局ここは大排気量化していき、主力は直4の2000に譲っていきます。
今回は、ダウンサイズしつつも2400(J24B)に匹敵するという低速からのトルクの立ち上がりが期待されています。そこがV6時代とはまるで違うのだけれど、エンジンの性格については差別化イメージを再現しそうな気がします。もちろんそれが悪いというのではなくて、です。
気になるところは、四代目のテンロクNAが淘汰されるのか、しばらくは残されるのか。ターボ仕様というのはハイパフォーマンスモデルに位置付けられ、燃費を訴求点にしてはいないでしょう。また、1400ターボの方が排ガス性能面ではテンロクNAよりも優れてきたのがこれまでのエンジンとの違いです。
ということは、この仕様で今後の欧州排ガス法規をどこまでクリアできるかに、マイナーチェンジ後の課題のひとつが課せられているということなのでしょう。長期的な流れで、国内外の市場がダウンサイズをどのように評価するかのイメージも関わってくるかもしれません。すべてにおいて好評価で受け入れられれば、直噴ターボ主力の時代がやってくるのかなあ。