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  ~懲りない傾向~

安彦版最後のガンダム映像(だろう)とか

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「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」が、まさかのリメイク劇場封切りとなる未来図を、テレビ放送を見ていた頃には想像もできませんでした。ただその話のドラマの内容を考えると、後の劇場版三部作からオミットされたことは納得できなかったのです。本筋からは独立したエピソードの「捨て回」でありながら、脚本には評価する余地が漂い、しかし斧谷稔氏が演出とはいえ制作に関わっていながらあの作画レベルが災いした封印回でもありました。

聞くところによると、テレビのバラエティー番組にてカズレーザーさんが高く評価してから、このエピソードがコペルニクス展開を見せ再評価される発端になったとかですが、もっとさかのぼると、それこそ本放送時に、スタジオぬぇの高千穂遥さんがガンダム酷評の手記を雑誌掲載した折、酷評の中でも優れたエピソードとして、「再会、母よ・・・」「ククルス・ドアンの島」の題名を上げていたと思います。

なんだかんだいろいろあるのでしょうけれど、この映画は作り手側としては、重箱の隅のご飯粒をつつくのではなく、摘み上げたような興行狙いでしかないのです。たぶん、きっと。何か思うことがあるとすれば、これもこじつけになりますが、ロシア・ウクライナ戦争という現実のフレームを見聞きしている今、戦争というのはろくなものではないと訴えてくる、戦争ものであるロボットアニメからのアピールの見え方でしょう。

そういう理屈は棚上げしながらこの映画の様々なカットアングルを見ていて、こういう風景は好きなんだよというのが、ドアンの島に強行偵察するホワイトベースの戦力。ガンベリーにガンキャノンに、ガンダムをワンショットでとらえたドアン側からの視点です。このような練り込みは当時は見られなかった構図。物語はよく知っている筋書きですから、どうでもいいといったら岩でも投げつけられましょうが、緊張感を醸しながらもどこか長閑な風景は「見せてもらえた」お得感でした。

 

たださー、なんであの人いなくてこの人いるのーっ!