Trend-Blue

  ~懲りない傾向~

にぎわう夏へ

にぎわう夏へ はコメントを受け付けていません

川俣例によってどのあたりが花塚山かはわかっていないんですが、山麓のモニタリングポストで空間線量をみると、場所によっては仙台並みの数値に戻ってきていて、除染の効果が出ているんだなと感じます。川俣町の町長さんに聞いたら、5月に山開きを果せたとか。少しずつでも山登りのための環境整備もしなくてはと話しておられました。高齢化と過疎化に対峙する復興の街づくりを進めている川俣町は、それでもまだ、山越えして浜通りに向かう途上の飯館村と比べたら、ずっと運に恵まれたということでしょう。

除染福島第一原子力発電所の場所を思えば、川俣にしても飯館にしても、なぜこんな目に遭うのかという距離と位置関係。その日たまたま、風向きに乗せられたプルームが飛散したかしないかのことでしかなかった。そこに国道も県道も中通へ通じていて、浜通りからの避難も本来は合理的なルートと言えたでしょう。心配事の9割は起こらないという話もありますが、残る1割に当ってしまうのも、確率なのです。そのまま南相馬へ降りていくと、プルームの影響を受けなかった場所では、少しずつ4年の時間を取り戻そうとしています。

r店長再び川俣町。あの「店長」がいるコンビニエンスストアは、浪江や南相馬へ向かう街道筋にあり、そして店長は時々、花塚山の方を見上げていることがあります。そこから見えるどのピークが花塚山か、前述のとおりよくわかっていないのですが。今度の冬には、その頂上から「見えるかもしれない富士山」を捕える人が現れるのかもしれません。そんな冬に至る、夏の始まりです。

Comments are closed.