普通ならば日の出が早く昼の最も長い日と呼ばれる夏至ですが、ここ数日夜明け前に走り出して現地へ向かい日暮れの後に作戦室に戻るという行程が多いので、なんだか年がら年中夏至か白夜かという生活パターン。しかし当然のことですけど仙台なんて北緯39度をちょっと越えた程度の街ですから、夜になれば当たり前に暗くなります。
これが北緯66度より北だったら、今頃は白夜の季節。禿山の一夜のような精霊のざわめきを経て、週末には聖ヨハネの西端に基づく夏至祭がやってきます。
日本では伊勢市の二見興玉神社で夫婦岩をめぐる夏至祭が行われていますが、北欧あたりだと縁結び的な迷信や信仰はもっと庶民的に拡散していて、それはもう精霊の力が高まってますからアレをこうすると将来の伴侶を見ることができるとか、それをああすると未来の伴侶に出会えるとか、そういうのが各地にあるようです。
その辺のエポックが日本に乗り込んできていないのは意外といえば意外ですが、北欧のような短くも最適に過ごしやすい季節を活かし子供の夏休みや夏至祭休暇をる土地風土でないから、これらが土着しないのも仕方がない。
それだけの高緯度地域となると、夏至の頃早々とミッドサマーとも呼んでしまうところが、夏が短く貴重なのだとも感じさせられます。北欧でも最も気温が高くなるのは7月のようですが、夏至の頃というのは民俗的にも宗教的にもひとまとめにしてしまえという凝縮感があります。まあ日本でも企業団体組織は総会やら役員改選やらで右往左往してはいますが、賑わいの本質が違うというか、白夜もないのと同時に6月は祝祭日も無いんだよなあ。