Trend-Blue

  ~懲りない傾向~

なつぞらだけに、青い

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以前と違って朝の連続テレビ小説を見ていたら仕事にならない生活環境のため、第一回目は録画を観ました。通算100作め演出で、「なつぞら」には歴代朝ドラヒロインを多数起用するとか、人気俳優てんこ盛りとかで、視聴者が食いつきそうな布陣。「半分、青い。」では漫画家の世界を半分どころか半端に切り捨てましたが、今作では黎明期の東映動画・・・じゃなかった「東洋動画」なるアニメ制作の世界を手掛けるという点も、視聴者層の代替わりを狙ったように思えます。

面白いかどうかはしばらく付き合わなければわかりませんが昭和30年代から40年代のアニメーション作品が、制作側の世界としてどのように扱われ、どんな人が登場してくるのかには興味が尽きません。その辺全部知らんぷりして、人物としてはモデルは無いよという路線もあるでしょうけれど。

それにしても役者の仕事ですからいろいろな配役に様々な俳優を持ってくるのは当然のこととして、かつての「梅ちゃん先生」なんかはボウケンレッドとシンケンレッドがヒロインを巡って恋の鞘当てしていたり、脇をみてもヒーロー経験者のオンパレードだったのですが、前作の「まんぷく」でも、仮面ライダーG3と仮面ライダーキバが姑と婿でちょっとだけ登場の仮面ライダーW(の片方)が弁護士。という構図がありました。

今作だとヒロインの周囲にゴーカイブルーと仮面ライダーメテオと仮面ライダービルドが颯爽と護りについている(いやそうじゃない)。

それぞれまあ、青い。

その上、戸田恵子さんが歌手で出る。だけどさすがにコスモスに君とを歌うはずがない等々、なんだかどうでもいい方向の話ばかりで盛り上がっている我が家です。

 

 

いだてんの冒険

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なぜ野口英世をやらぬ?

大河ドラマで近現代を扱うことが難しいのか、脚本の前衛差に視聴者がついていけないのか、「いだてん」がだいぶ苦戦しているそうですが、僕は観ていて面白いと感じる。ストックホルム大会は知らないけれど、東京大会まで引っ張るドラマならば、知らない歴史ではなくなるからというのが大きな要素だし、描かれ登場する人物たちが新鮮です。

維新ものや国盗りものは、もう切るだけ切り取った感がありますし。しかしこの時間帯の主たる視聴者は、それらで育ち茶の間にいた人々なのでしょう。彼等にしてみれば、ある意味大河ドラマ時間帯から追い出された感があるのかもしれません。

だけど、どこかで枝葉を広げるか引き出しを増やさないと、大河ドラマのあるべき姿も動脈硬化してしまうでしょう。近現代もの、いだてんが切り拓くならば大いに挑戦すべきだと思っています。

じゃあ誰を扱うのよ? と問われるでしょうからその際僕は、手塚治虫さんや円谷英二さんの名を引き合いに出すのですが、このあたりの層は多分、まだまだサブカルチャーでせいぜいドラマ10がいいところだと、切り返されるであろうこともわかります。

で、推したいのは野口英世さんです。誰もが知っている。しかし案外、幼少期の境遇から青年期は歪んで曲折の言動を振る舞い、意中の人にも疎まれるなど破天荒な人で、これの扱い一つで物語は地雷を踏むかもしれません。それらを経て、研究者として立身してからは、次第に人物像が出来上がっていくのです。なかなかエキセントリックです。

いだてんは、そんな冒険の戸口に立ったドラマ作りなのだと思っています。戦国武将を排除する必要も無いのです。何作かに一本くらい、近現代をレギュラー化していけばいいのだから。

SPACE2019

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新谷かおるさんが86年に発表した宇宙冒険譚「パスカル・シティ」は、当時の近未来設定として最大で2003年より少し前の物語として描かれています。劇中「ライト兄弟の初飛行から100年も経過していない」という対話が、その指標です。次世代スペースシャトルが事故によって軌道を逸れ、太陽を目指して暴走する中、クルーたちの子供世代が旧型シャトルで「勝手に」救助に出ていくという展開は、いかにも新谷漫画。

同じ年に、アメリカでは「スペースキャンプ」なる宇宙冒険映画が封切られており、こちらはNASAで体験学習中の少年少女が、そのうちの一人の少年の心情を読み取ったロボットの「勝手な」管制によって、搭乗していたシャトルを打ち上げられてしまうというお話。ただ、86年というのは、そのスペースシャトルが打ち上げ直後に事故で分解と爆裂的火災によって、クルーがすべて亡くなるという、宇宙開発にとって大きな痛手を被るところから幕開けした年でした。

そんな年回りこそ宇宙を見上げて夢を描こうと意図したのが、新谷さんの漫画だと思いますが、エリア88やファントム無頼のような長尺物にはならず、子供たちによる次世代シャトルの回収劇にまとめられ、エピローグで18年すっ飛ばした未来を描いて完結しています。この18年後というのが、ひょっとすると2019年から20年あたりじゃないかと試算できます。人類はまだ火星にはたどり着いていないんですが、再び10年以内に月面滞在を目指すムーブメントが浮上しています。

 

1991 架空の宇宙開発史

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罰が当たったわけではなく、筑波科学博のことに触れたら唐突に研究学園都市に出張という、いやそれ出張どころかかなり楽な仕事シフト(というのはもちろん公然の秘密)になりました。

85年のその日から30数年、筑波がつくばと表記されるようになって久しく、あの頃の常温超伝導とか新素材研究とか、どこ行っちゃったんだろう?というくらい、この街のことには疎くなっています。

実際にはここ5年ほどの間にマテリアル系の分野で革新的な動きのあるところだそうです。それはさておき、「仮面ライダーフォーゼ」のフォーマットで語ると、2011年の頃には非公式ながら日本にも外宇宙技術開発機構・OSTОという法人が存在し、政財界や諸外国とのどんなパイプがあったのかはさっぱりわかりませんが、月面基地まで有していた。しかもこの月面基地ラビットハッチは、遡ると1991年には既に現地で稼働していたのです。

するとこれはひょっとして、72年のアポロ17号月着陸時に、何らかの秘密裡な建設ミッションが組まれ、おおよそ20年かけて基地建設が進んだということなのでしょうか。公式にはこれ以降、人類は月へ行っていないのですが、そこに秘匿された歳月が介在するのかもしれません。ただ、外宇宙技術開発機構に関わるキーパーソンの一人、後の天川学園高校理事長となる我望光明は、69年の少年時代に「宇宙の声」を聴き、野望に目覚めるので、17号とは年月の差が狭すぎます。

その辺、史実とすり合わせても意味はありません。やりすぎると宇宙開発どころか、筑波研究学園都市だって建設が間に合わなくなりますから。仮面ライダーフォーゼこと如月弦太朗が生まれるのが94年。その3年前に、フォーゼ世界ではコアスイッチ(人類に対して働きかける宇宙の意思的存在が異生命あてにばらまいたといわれるオーバーテクノロジー)が月面で発見されるなど、架空の宇宙開発は面白い時間軸をちりばめています。で、うちの幌エスクはその1991年式(笑)

 

シン・ギ のほどはともかくも

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庵野秀明さんでウルトラマンなんて、話題をさらわずにはいられない献立です。ほんとなの? 円谷プロでは関与していない噂話だということですが。

で、この「シン・ウルトラマン」のために「シン・エヴァンゲリオン劇場版●」が先送りされるかもしれない可能性も示唆されているらしい(あーうっとーしい)と。まあそっちの方は僕個人にはどうだっていいことですが。

学生時代の庵野さんは、自ら監督出演で「帰ってきたウルトラマン」を制作したことで有名です。そういうバックボーンを基に出てくる噂というのは、どうしても尾ひれがついてくる。

いずれ真偽のほどははっきりするでしょうから、こういうときは悪乗り企画を妄想すべきで(そうなのか?)、この際だから「プロになってからの時代、ウルトラマンを撮る庵野監督を主人公にした特撮現場ドラマ」を、安田顕さん主演で作ってしまったら面白いでしょうよ。

グリフォン復活

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やれ30周年だ新規のEzyだ企画展だグッズ展開だと大賑わいだった昨年。まあ新作に関してはなかなか確たる話題が進展してもいませんけれど、「ON TELEVISION」47話分はWOWOW枠で放送が行われ、2月いっぱいで終了しました。

間髪入れずに本日から、「NEW OVA」が始まるというのは、予感していただけにうれしいことです。

巷の噂では、新規に作られている「機動警察パトレイバーEzy」の物語は、この「NEW OVA」よりあとの近未来であるらしい。イングラム世代のレイバーはずいぶんと旧世代の機体になってしまうだけに、以前の最新鋭で金食い虫という設定は急転するのかもしれません。しかし「いつまで使ってんのそのポンコツ」というフレーズもまた似合いそうですから、30年以上が経過するなかで不変で普遍の軸となりえる機体なのです。あ・・・なんかそれうちのエスクードみたいだよ。

とりあえず、その布石になるのかならないのか、まずはグリフォン復活から録画開始です。でも買っちゃったDVDも見返すわけです(笑)

ガガガという間に最終回

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いろいろ思うところがないわけでもないのですが、秀作の多いドラマ10の中でも格段作り込まれて面白かった「トクサツガガガ」も、いよいよ最終回のようです。

番組が終わるまで原作コミックは読まずに過ごしていますから、あくまでドラマ側だけについての話で言うと、これができるなら、怪奇大作戦だって引き取ったNHKに、直球路線で特撮ヒーローものをやってもらってもいいではないかと。

このドラマは特撮ファンを描いたもので、特撮ヒーローはガジェットのひとつにすぎない。そこがある意味けれんであり照れ隠し。だからまだ、等身大でも巨大でも、仮面や特殊スーツで身を固めた正義の味方が市民権を得ているとは言い難い。けれども、トクサツガガガは一つの突破口を提案したとも思えます。この照れ隠しな部分を拭い去り、斜に構えない、しかも戦隊でもライダーでもない(もちろんウルトラでもない)特撮ヒーローを生き残らせる試みを続けてほしいと感じます。

まあその前にね、たった7話で終わっちゃうのか! なんですけどね。

 

いろいろそうじゃないんだ・・・けれど

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先の連休中に観に行っていた「FAST MAN」だったんですが、自分の思い込みで観ちゃったものだから、いろいろと「そうじゃないんだ、それじゃないんだよ」感ばかりが先立ち、しばし放置しておりました。

これは1969年、人類初の月面着陸を果たしたアポロ11号のキャプテン、ニール・アームストロング飛行士の物語。その史実に沿って展開していきます。

が、50年前に宇宙中継のニュースとしてリアルタイムでそれを見聞きし、翌年の大阪万博で実際に月の石を延々並んだ末に見学してきた自分にとって、この歴史はどうにも明るく輝かしい科学技術の時代として、子供心に能天気な刷り込みをされていたようです。

映画の方は、同名小説作品をさらにダイジェストして、ニールのテストパイロット時代から月着陸までに絞ってまとめられていますが、強靭な肉体と精神力でもって私的にも公的にも寡黙で冷静なくてはならない宇宙飛行士を描きながら、その任務に就くこととなった一人のアメリカ人の、言葉に出てこない葛藤を滲み出させる物語です。

そうなるともう、途中に様々な山場と思しきアクシデントや事故やが挟まれるも、11号の打ち上げまでがそれこそ月と地球の距離感くらい長い。こりゃあ当時の自分が見せられたら居眠りします。大人の世界のメンタルが理解できないもの。しかもニールとバズ(オルドリン)が月に降り立ったところでこの映画は当然、終幕です。えっ、そこまで?

当時と言えば、強いアメリカが標榜された時代。にもかかわらずそのような「どうだまいったか」感のない、むしろ、強いアメリカを支えてきたアメリカ人の内面というのはこういう重圧にも対峙していたのよ? という方向に差し向けられた物語であったようです。結果、僕はフラストレーションを遺して席を立つわけです。ほら、ちょっと昔に作られた「APOLLO13」とはあまりにも対照的なのです。あちらなんか、アポロ計画としては失敗の物語だけれど、生還というカタルシスがあった。エンターテイメント性では出し物がそろっているのです。

ただひとつ、「へえ・・・そう描いたんだなあ」と感じさせてくれる場面もあります。当時は寛容であった、月へ持ち込みが許された私物について、ニール・アームストロングは生涯、内容を明かさなかったのですが、この映画ではそこに視線を注いでもいます。でもそれさえもしんみりとさせちゃうガジェットになっているのですが・・・

アポロ11号の月着陸から半世紀という年回りゆえ、このような映画が作られている。理解できる話ですが、この手の話はドキュメンタリーで追いかけた方が良いのかもしれません。そういう趣向の「Apollo11」(下の写真)というのも出てくるらしいですから、「FAST MAN」においては、これでなければ描けない部分を再考しよう。書き忘れるところでしたが、2月26日は1966年に無人のアポロAS‐201が打ち上げられた日。アポロ計画最初の発射実験でした。

STANDARD BLUE

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転居後の片づけの最中に、積み上げた単行本の中から出てきた、宇河弘樹さんの「STANDARD BLUE」。作戦室ではすぐに読み返せる一軍扱いでした。これをどかすのに大き目のエコバッグ三袋を使ったというのは余禄として、やまむらはじめさんの「蒼のサンクトゥス」と並んで、僕の好きなジャンルの漫画です。宇河さんのデビュー二作目だと思いますが、その後の巫女とか猫とかに方向が定まる前の、直球を投げた海洋冒険ものが、本作。

連載はもう20年ほど前で、その当時に2024年を舞台に置いていながらも、突飛な要素は持ち込まずに現代の延長上にある数十年後の海洋開発やサルベージを描いています。尺の長さとして見た場合、単行本一冊でまとめられているだけ、昨今の深夜アニメ番組枠で取り上げるにはエピソードを追加する必要もありましょうが、「宇宙よりも遠い場所」のようなアニメを見ると、魔女っ娘も剣もモンスターも扱わない番組づくりは可能なわけで、本作のメリハリはけっこう動画作品向けじゃないかと感じました。

スタンダード・ブルーというのはこの物語の時代に沖縄県に作られた人工海洋都市のことで、その名前はジュール・ベルヌの作品から持ってきています。だからビーム兵器も人型歩行機械も可変戦闘機も出てきませんが、立派ににSF。ロボットが出てくると戦争、美少女が出てくると異世界・・・と言いきってしまっては乱暴極まりないと思いますが、まあうんざりしているわけで、こういう作品にスポットが当たればいいなあと・・・基地へ持ち帰ったものの片づけを中断して読んじゃったりしているのです。

元祖設定寸大

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かつては千葉県松戸市の駅前ビル内に格納されていたRX78です。何を隠そうこれこそが、お台場に飾られたあれとかそれなんかよりもずっと以前に実現した、設定寸台の世界初のガンダムです。

あし・・・どころか胸から下が丸々ありませんが、このつるっとした面構成とかシンプルな線がなんとも言えない郷愁を誘います。

ここが「つくばーどin日光大室」で行う買い出しトライアルのゴール地点候補です。問題はここを使おうとすると、入館料を支払わねばならないこと。まあいざとなったら参加者分くらいはどうにかしちゃうかと思っていますけど(まさかね、100人とか参加することはないだろうし)、こういう展示にしばし付き合っていただけるかどうかがね・・・

しかし、買い出していただくものは、こういうのとはまるっきり関係ありません。