Trend-Blue

  ~懲りない傾向~

共演ビッグバン1967

共演ビッグバン1967 はコメントを受け付けていません

最近「客演共演の後席」(競演と誤植だったので直しました)が、リピート閲覧の上位に上がってきましたが理由は不明です。そう言えばこの記事は特撮番組におけるウルトラセブンにスポットを当てたものの、それより早く共演していたゾフィーと初代ウルトラマンは「別番組の登場人物ではない」として外しておりますし、特撮以外で二大ヒーロー(登場キャラクター。アニメ番組に限ります)に広げたら云々で完結していません。

ゾフィーの初登場は1967年4月9日の「さらばウルトラマン」でしたが、これより早く共演が実現したのは「オバケのQ太郎」の第83話「Qちゃんパーマン大かつやくの巻」で3月26日。誘拐されたQ太郎と正太救出のため、本来なら番組移動するオバQの後番組ながらパーマン1号が1週間早く現れてしまった演出的番組宣伝でした。同番組は65年からの放送で、スポンサー紹介時に不二家のペコちゃんとの共演もありますが、これは当時ペコちゃん主役の番組が無いので審議です。

そのうえでさらに僅差の3月19日、劇場版「サイボーグ009・怪獣戦争」が封切られていて、劇中で009一行の乗り組むドルフィン号と「レインボー戦隊(ロビン)」がすれ違い、島村ジョーとロビンが手を振り合うという本編と無関係なサービスカットが存在しています。これらがすべて1967年の春に凝縮されているところがある意味エポックだと言えるでしょう、と結んでおきます。もっと古いのがあるかもしれないので。

 

地球にI LOVE YOU

地球にI LOVE YOU はコメントを受け付けていません

40年前、既に戦闘機やバイクがガシガシと変形し二足歩行ロボになったり歩兵用アーマーになったりしている中、AFVはまあともかく(まあ、ですよ)攻撃ヘリや戦車まで変形させねば商品も番組も成り立たない時代が席巻していました。ジープタイプの特殊車両でさえ乗り越えられない不整地でのゲリラ戦には、二足歩行で臨むしかない。という、某パト2でのカンボジア戦とは真逆の論理で企画をすすめたのが「特装機兵ドルバック」でした。

もっともその頃にはまだパトレイバー自体が存在しませんけど。

バルキリーやレギオス・トレッドのような流麗な三段変形とは異なり、四駆とはいえ密閉型操縦ブロックや手足を付けたら変形前の車体は肥大化しちゃうでしょ。という別の意味での潔さが主役ロボの無限(ムゲン)キャリバーにはあり、その割り切りが二足歩行形態になったときにスタイル上のかっこよさを演出しました。

これを放送していた当時、キャリバー(とガゼット)が、よもやトランスフォーマーに召喚されるとは思いもしませんでしたが、あちらの変形はもう何でもありだし、逆に玩具の方でそこにすり合わせるのが一苦労でしたから、メーカー違いなど知ったことではないスカウトがあったようで、玩具の方は版権問題やらに阻まれなかなか日の目を見なかった歴史があります。現在流通しているものも大分リデザインされましたが、ビークルモードはそれらしく進化しています。

October.1996

October.1996 はコメントを受け付けていません

スズキで初のV6エンジン2000ccを搭載したエスクードが、主力モデルを直4の2000に切り替え、V6は2500へと格上げされた1996年10月。うちではまだV6のH20Aを積んだTA11Wが1年目の頃で、いま交流しているエスクード仲間とも全く知り合いではなく、誰彼と情報交換することも無くV6の2000シリーズが廃盤になってしまったことを口惜しがっていました。初物とはいえ、確かにH20Aはトルクバンドが狭く、4ATは回さないと性能が出なかったのです。

2500ccへのボアアップは改良すべくして登場したことと、主力となったJ20Aが安定株としてこのあと長く活用されていくことの過渡期でした。しかしせっかくの6発マルチシリンダーを4気筒へ換える財力も無いし、同様に2500なんて手が届かんわの子育て1年目でもありました。H25Aの、初代エスクードとしての到達点を体感するのは2005年まで待つこととなりますが、約500ccの排気量差と全体のセッティングの違いは「これに乗ったらもう次は無いかもなあ」と思わされたものです。

詳細は上の写真のレッツゴー4WD編集ムックに網羅されていますが、ジムニーを押しのけてエスクードが前面に出された事例は稀有でしょう(というよりもう他には無い)。これを買った当時、「H20Aは完成の域ではなく」というスズキの技術者インタビューの一言に「なんてことだっ」と地団駄を踏んだのは言うまでもありません。しかもこのあと数年して、Hブロックは2700までボアアップされてしまうわけですから。

というところで、エスクードの話題を唐突にぶった切ってしまいます。

そんな葛藤が地球の一部のほんのわずかな場所で起きていた頃、遥か数億キロ離れた火星には既に米ソ(ロ、ではなく「ソ」)の開発基地が冷戦状態で存在し、ここに地球からの交換留学生が初めて到着した直後、謎の異星軍事力の攻撃を受けるという別の世界の物語が、1996年10月3日に始まります(実際の放送は1985年のこの日)。あとからすり合わせると、TD61W登場の頃って、地球存亡の戦いが始まっちゃう年回りだったのです。

 

熱く冷めた夜のブルー・レイン

熱く冷めた夜のブルー・レイン はコメントを受け付けていません

7日の記事に「特装機兵ドルバック」を予定しているのですが、あの番組を蹴落とすように、わずか5日先んじて世に出てきたのが「機甲創世紀モスピーダ」でした。どちらも変形メカニックのSFアニメーション番組ですから、何がどう変形するのかが見どころ。しかし可変戦闘機レギオスはスポンサー(今井)の意向とは言え二番煎じイメージを免れず、ブースターとして登場するトレッドとのコンビネーションが活路となりました。

この番組の設定集を眺めると、宇宙戦艦やら輸送艦やらレギオスのバリエーションやらライドアーマーの多種多様さなど、メカニック類だけで満腹感を覚えるものがありました。あれを全部商品化していたら、「宇宙戦艦ヤマト」に追いつき追い越しかねないメカコレクションが成立したでしょう。

レギオスに主役メカの座を奪われながらも、歩兵が運用するライドアーマーが、バイクからモトスピードジャケットへと変形装着するアイデアは、もう一つのスポンサーであった学研による玩具がなかなかの再現をしていました。ただ車体の材質が「遊ぶときに割れない配慮」として部分的に軟質樹脂だったことで、40年の保存に耐えにくいのが残念です。うちでは変形させないのでどうにか良好な保管ができています。

いざよい躊躇う十六夜

いざよい躊躇う十六夜 はコメントを受け付けていません

十六夜は「いざよい」と読み「ためらう」という意味ですが、なぜ月にそれを被せてきたのかは知りませんでした。「京都人の密かな愉しみ」第一シリーズの夏編で、月待ち人のエピソードの中で「十五夜の夜より躊躇って出てくるのが遅い」と説いていました。我が家では玄関の正面に、昨日より30分遅く出ています。

それとは別によく聞く話だと、十六夜の月は十五夜の満月よりも満月だと。今月なんかは昨日の満月の月齢が14.1、今日30日だと15.1くらいですから。

というわけで、コメダ珈琲にて見つけた「フルムーンバーガー」は、まさしく十六夜にふさわしいと思います。あのコメダのバーガーですからとにかくフルボリュームです。

通常のハンバーガーだと「カットしましょうか?」とオーダー時に聞いてくれるんですが、フルムーンバーガーは半熟なオムレツ?を挟んでいるためカットできないようです。

十六夜でもうひとつ思い出すのは、1990年から三作にわたってリリースされたОVAの「暗黒神伝承 武神(たけがみ)」で、その第一話が「十六夜情話」とサブタイトルされていました。地方都市で繰り広げられる龍とスサノオが戦う、原作がそういう奇譚を得意とする山崎理さん、当時の作画監督としては特定のファン層を獲得していた大貫健一さんと、声優陣も含めてあーもうそういう時代だよねえというアニメーション作品です。

これを語りだすともう月見系バーガーどこかへすっ飛ぶんですが、80年代から90年代、『戦え!!イクサー1』『破邪大星ダンガイオー』『大魔獣激闘 鋼の鬼』『冥王計画ゼオライマー』などの代表的巨大ロボОVA(いずれもAIC作品)が続いてきて、別会社であるJ.C.STAFFはロボではなく巨大化する超人として、モチーフにスサノオを取り入れたところが真新しかったのですが、残念ながらBDやDVDとしての再掘はなされていません。昨今の異世界転生物より面白いんですけどね。

 

そういう設定ならそういうことなんでしょう

そういう設定ならそういうことなんでしょう はコメントを受け付けていません

S.H.F.シリーズのシン・仮面ライダー版サイクロンがリリースされ、手元に届きました。何ががっかりかって、このサイクロンのおかげで、ホンダコレクションホールで見たプロップの写真を再確認させられることとなりました。もてぎでは気がつきませんでしたが、タンク上部の給油口ハッチに核物質マークが描かれていました。つまり制作陣、少なくともシン版サイクロンのデザイナーは、伝統的?に語られているサイクロンの動力源を踏襲しています。化石のようなアタマです。

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で描かれているタイムマシンの核燃料交換シーンも「そんなもんでいんだ!」という荒っぽいやり方ながら、一応防護服は着ていたのですが、シン・仮面ライダーにおいてちらっと出てくる政府関係側技術者のサイクロンのメンテナンスは、単に作業用ツナギでしかなかった。一気に「太陽を盗んだ男」時代に引き戻された気分です。いま、ヒーローのマシンが原子力で動く、という設定に心躍らせる人っていないと思います。

劇中、サイクロンの自爆の際には、プラーナの暴走かもしれませんが対消滅のような反応が見受けられます。短絡的に感じたことは、これは原子力ではなくモノポール機関を動力炉に応用しているのではないかというもので、モノポールの対消滅でも有害な放射線はいくらか出るのですが、21世紀になってるんだもの、エネルギー源やら次世代内燃機関のモチーフやらは、オーグメント(改造人間)とかプラーナ(生体?エネルギー)同様、進化させてほしかったね。

そろそろ追いつかれる新世紀GPX

そろそろ追いつかれる新世紀GPX はコメントを受け付けていません

「新世紀GPXサイバーフォーミュラSIN」を、ОVAシリーズの「11(ダブルワン)」から通しで観直ししてまして、テレビ放送版から数えたらもう32年、「SIN」の舞台であった2022年も過去になってしまったことを再認識しました。聞くところによると、「サイバーフォーミュラ」はサンライズのアニメ作品では異例の長さで、「機動戦士ガンダム(シリーズ)」に次ぐ長期企画だったということです。

「SIN」では第17回グランプリが描かれましたが、オーラスで第18回の開幕戦の様子が映像化されていて、まさしく2023年、今年の春ごろのシーンを見ることができます。プレイステーション版ゲームでは今のところ、第19回グランプリが扱われているので、まだ近未来ぎりぎりなれど、そろそろ追いつかれてきたサイバーフォーミュラ世界となっています。

この先ドラマの続きはあるのかないのか興味は尽きませんが、一昨年の三十周年記念でスーパーアスラーダの次期モデル(のミニチュア)が開発され先日発売されました。また、河森正治さんのインタビューで市販タイプのアスラーダ次期モデルのデザインというのも語られています。

制作側は、既に風見ハヤトの成長譚はやることやりきってしまったので、「SIN」においては加賀城太郎のドラマに仕立てたと語っています。が、そのエンディングに登場する彼の亡き親友の息子や、ゲーム版では2020年から登場している司馬誠一郎、カール・リヒター・ランドルのところで走っている女性ドライバーセラ・ギャラガーなど、サイバーフォーミュラを引き継ぐ世代は用意されています。

そうすると、今後の現実世界のレースが世間のニュースを席捲し再びブームが巡ってくるかどうかがカギになっていくのでしょう。

ライダー抜きで39作

ライダー抜きで39作 はコメントを受け付けていません

講談社のこの企画は余分な寄稿やインタビューなどは入れず、ただただ石ノ森章太郎さんの産み出した「仮面ライダー」と「アニメーション作品」を除いた特撮ヒーロー・ヒロイン、ファンタジーの主人公と演者、メカニックだけをこれでもかというほど盛り込んでいます。もう間違いなく僕よりもずーっと若い編集者たちが所蔵財産を発掘してくれています。ページ数に対してこの定価は、やはりあちこちへの版権処理で吊り上がってしまったのでしょう。

「仮面ライダー」は、それ自体がシリーズ化してしまったので、ここに網羅されなかったのはまあビジネスチャンスの分散ですが、それでも39作品という数。一人の萬画家がやってのけた仕事としてとてつもない。続編としてのキャラクター造形の連続性を別にすれば、ほぼキャラ被りが無い。それでいて「眼」や「坊主頭」に見るように石ノ森キャラであることの主張、嘴の中に剣道の面を持ち込んでしまう斬新さなど、個々の作品の独自性が際立ちます。

こういうものをまとめてもらって思うことは、あえて言っちゃうけど今の東映やスポンサーは作品のモチーフ扱いを恥じるべきだということです。あれだけのアイデアを毎年繰り出していながら、「仮面ライダー」に括ってしまうのは愚の骨頂だね。

空行く船は俺の船・・・いやでかすぎて

空行く船は俺の船・・・いやでかすぎて はコメントを受け付けていません

1/400ですから確かに全長1m。ウルトラホーク1号のときもそれで挫折したわけですが、同スケールの銀河鉄道999が一編成ついてくるとか、プレミアム契約購読すると戦士の銃が贈られてくるとか、「海賊戦艦ダイキャストギミックモデル」がもう卑怯すぎる(笑)

新世紀合金や超合金魂もので満足していたのに!

えーえー、置くとこ無いから購読できませんよっ

「下駄箱の上片づければ?」

よけーなこと言うんじゃねーよっ 全125冊でいくらかかると思ってんだよ!

1966 1993 2022

1966 1993 2022 はコメントを受け付けていません

なんだかipアドレスみたいな表題になってますが、引き合いに出しているウルトラプロップの年代です。1966は初代ウルトラマンに登場したフラッシュビーム(ベーターカプセル)。こういうカタチの懐中電灯など無かった時代に、懐中電灯で真似をして遊んだわけですが、ウルトラマンの色彩とはかけ離れた淡いグリーンの筐体と黒のラインには、子供ながら違和感しかなかったのを覚えています。といって、スプーンでやるのは別の演出の真似でした。

ずーっとすっ飛ばして1993年のウルトラマンパワードまで、「ウルトラマン(セブンも含め)になるためのアイテム」として、これは優れものだと思えたのがパワードで扱われたフラッシュプリズム。全然プリズム感がありませんが、仏教の独鈷杵をモチーフにしながらも、なんとなく地球のものではないよねえと感じられるデザイン。歴代ウルトラを通して、僕の中では最高峰の造形なのです。これがアメリカで理解されたかどうかは定かではありません。

そしてまたまた途中を失格させ、2022年のシン・ウルトラマンでリブートされたβカプセル。半世紀以上の歳月が、単なるプロップとしてだけでなく、工業デザインの考え方も取り入れ、携帯性も機能性も洗練されました。惜しいのはスイッチ部分がスイッチ然としていて、どこがそれかすら解らないフラッシュプリズム(中央部の発光部分全部がスイッチ)に軍配を上げたくなります。それでもこの余計な意匠をそぎ落としたそっけなさに、造形の見事さが宿っています。