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  ~懲りない傾向~

「仮面」と「ライダー」の記号性

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令和版「仮面ライダー」も5作目になるそうです。既に平成版から「仮面ライダー」である必要のないシリーズが続いていて、ああ、これは「仮面ライダー」だねと受け手が認めてよいものはいくつも無いような気がします。放送コードの問題もあり、今だと改造人間という設定は使えず、強化服と変身ベルト(ドライバー)、マスクというガジェットに置き換えられて多くのシリーズが切り抜けてきました。今作「仮面ライダーガッチャード」も然りです。

誰もがわかっていて何も言わないことは、約一年間で1作のヒーローが作り出され、玩具を売り抜くためのマスク・・・よりもベルトや携行武器に支配された世界。視聴者側に浸透していると思われるカードバトルのシェアを維持するための、変身や特殊能力の発動アイテムから、逃れられなくなっているシリーズと言えなくもない。

もはや仮面もライダーも商品のための記号でしかない。おぢさんには「もうここには来るな」と言われているようです。が、曲がりなりにも仮面ライダー。ひとまずはバイクに乗るらしいので、そこだけ縋り処です。

しかしまあ・・・アフリカツイン持ってくるとはびっくりだ。

 

 

地上最強の美女

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インターネットの情報に頼るしかなかった放送日の最終回(シーズン3)が、これがまた1978年5月説と8月説が出てきて「どっちだっけ?」と頭を抱えた末、後番組となっている「地上最強の美女たち チャーリーズ・エンジェル(シーズン2)」とのすり合わせをして、8月27日が「地上最強の美女 バイオニック・ジェミー」の最終話であろうと、めんどくさいことを頭に描いておりました。奇しくも本年8月27日も、バイオニック・ジェミーが放送されていた日曜日です。

3シーズンにわたってリンゼイ・ワグナーさん(演)、田島令子さん(声)というコンビネーションで繰り出されていたジェミーさんは、当時の少年にとっては羨望の的でした。女性のサイボーグといったらフランソワーズ・アルヌールが筆頭でしたが、アニメと特撮の違いがありますから、どちらもトップクラス。「600万ドルの男」のスピンオフであった同作が結果的に本家より多く制作されていることもその表れのようです。逆にシーズン3に至ると飽きてくるところもありましたが。

そんな少年心理をしっかりとらえていたのが、何を隠そう(違)あの吉田秋生さんで、連載漫画のたった一コマで当時の様子を「現代学生気質の縮図」として描いています。このシーンが出てくる「楽園のまん中で」は、79年の別冊少女コミック5月号に掲載されたものですが、吉田さんもあの頃だと20代前半だったでしょうから、流行を感じて番組を見ていたのだろうと思われます。この漫画が収録されている「夢みる頃をすぎても」も面白いです。

「八」はね、「末広がり」って言うんだよ

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「八は末広がりって言って、めでたいんだよ」

と言ったのは、アルペンラリーの出走ゼッケンで「8」を獲得した轟鷹也に対して、「ラッキー7」でなかったことを残念がった逢瀬半五郎を諭す鷹也でした。末広がりの形を持つ八は永久的に発展、繁栄、繁盛する数と云われています。ラッキー7は、野球で7回の攻撃あたりに投手の疲れが出る一方、打者の目は投球に慣れてゲームの転換期があるという、継投策の無かった時代の迷信のようなものです。

↑ということなら、両方持ってたら完璧ではないかと。

しかしことしの高校野球を見ていると、転換期は6回に多く見られたような(母校の試合のみ、かな)気もするし、所詮外来語縁起の7にはさほどの感銘も受けません。一方、轟鷹也はアルペンラリーでは妨害工作を乗り越えながらも最後の最後でタイヤトラブルとスタックによるリタイアなんですが、この敗退が轟スペシャル開発のヒントにもなった。末広がりは漢数字の表現で、算用数字にしたら「無限」が立っていますよ。

↑そんなわけで、僕だってこの並びは見たことありませんでした。

これは先取りできていたのか?

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「UFОロボグレンダイザー」を2024年秋に新作として放送

これは昔からフランスにおいて絶賛されてきた同作というバックボーンもあるでしょうし、リブート路線にあるマジンガーZやゲッターロボに続くカードに違いないのですが、ここにも新しいものを産み出せなくなってきた国力の衰退が感じられます。

 

それにしてもグレンダイザー。

全く関係ありませんが、うちのブログでは既に「切り裂け怒りのダブルハーケン、今こそグレンダイザーですよ!」とか、「アンフィニクラスを使い慣れた偉大な勇者で、リミテッドクラスには新機軸の宇宙の王者と使い分けることになります」などと例え話に絶妙な持ち込み方をしてました。まあただそれだけのことですが。

 

斗えサイクロン サイクロン

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『ツインリンクもてぎ』は昨年3月、開業25周年を機に『モビリティリゾートもてぎ』へ改称したそうなんですが、ここしばらく足を運んでいなかったから知らんかったわ。うちのナビゲーションだと旧名称だし、ラジコンのマシントルネイダーを走らせに行って以来(いつのことだよ?)だし。だから入場料も馬鹿みたいに高くなっていました。昔はレースウイークでない平日だったら駐車場代500円ぽっきりだったのです。

上の紛らわしくわざとらしいカットでもうお解りかと思いますが、なんでまたこの時期にもてぎまで足を運んだかと言えば、「シン・仮面ライダー」に登場した3種類4台のサイクロンが一堂に会しているからです。夏休み真っ盛りだから下手な時に出かけたら人だかりで近寄れんかもと思ったんですが、そこは平日(おい)、ホンダコレクションホールは入場者もまばらでインバウンドのアベックばかり。サイクロンなんかに興味を示す人はいません。

映画においてはラストシーンのわずかな時間しか出てこなかった「シンサイクロン」を、模型やら玩具やらよりも早く現物で観ることができたのは嬉しかったのですが、カラーリングが意外と僕の趣味ではないのと、フロントカウルのデザインがケレン味出しすぎで、四ツ目のサイクロン同様、作家性の問題はあるなあと感じました。それはともかく、CB250Rがベースのこのバイク、常用サイクロンと同じなのに想像以上にコンパクトです。

常用サイクロン自体が、CB650Rベースのサイクロンに変形していく設定のため、排気兼ブースターをはじめとする架装のために大柄に見えるのですが、それでもCB650Rそのものが意外とスリムなのか、両サイクロンが並んでいてもサイクロン・シンサイクロンの並びより「あーなるほどこうなんだ」と納得してしまう佇まいです。つまるところシンサイクロンというのは、政府筋の技術陣がより高機動小型化を実用化したってことなんでしょう。

しかしですよ。これを眺めた後、80年代にフレディ・スペンサーが乗っていたNSR500を見てしまうと、現代のオートバイがいかにスリムに作られているかがわかります。戦う、という意味合いではレースマシンもまた同じなんだけれど、現実のオートバイのスケールを見れば、「サイクロンに原子力エンジン」などという70年代のバカげた夢設定がいかに実現不可能かがわかります。ガソリンエンジンでサイクロンも十二分に戦えるって。

蛹から蝶に!←かなり迷惑な暗示

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思春期の初心な少年に妙な暗示をかけるもんじゃありません。ましてや日頃、蝶の観察なんかやってないだろう相手が、暗示に釣られて変な想像力を働かせるもんだから、稲妻と超高圧電気の力には何の関係も無い、しかもかなり危うい眉間の吸収管(どう見たって蝶の口)という変身を遂げてしまいます。これはもう彼の超能力を覚醒させた少年同盟の責任です。こうして1973年8月12日の少年サンデー誌上に、「イナズマン」の連載が始まります。

一人のおじさんがスプーンを曲げ、オカルトというか超能力ブームを作り上げてしまったこの年、「イナズマン」もまた超能力の有無で突然変異種と旧人類の存亡を賭けた超能力大戦に持って行こうとした漫画でした。今で言ったら、主人公風田サブロウは中二病を誘発させられ、そこから潜在能力である超能力を覚醒させるのですが、当時を思い返すと少年誌関係こぞって「君も超能力者になれる」といったいい加減な特集記事を書きなぐっていました。いつの時代も大人のやることは無責任です。

しかしこの姿。仮面ライダーや人造人間キカイダーに続く異形の造形。お世辞にもかっこいいとは言えない。そこを再考したのか、同年10月に始まるテレビ版では、眉間のデザインが一新されました。でも頭のてっぺんとか垂れ目気味の玉子眼球とかが、動かないけど生々しい口元との融合で感情移入しにくかった。何十年もあとになると、よせばいいのに漫画版に近づけてしまう始末。まったくもって、変な暗示に乗せられるものじゃありません。

We are the SHAFT!

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こんな古い話題は「パトレイバーの日」でもなければ使おうとも思わないし、この暑い盛りに15か所ものマンホールの蓋を巡って歩いていられるかよ(笑) の本音と建前で、通りすがりの1個だけ見てきました。

イングラムやグリフォンなどのデザインよりも、なんだろうねこの凝りようはと思っちゃうわけです。

茨城県土浦市が機動警察パトレイバーとのコラボレーション企画を始めたきっかけは「ウィキペディアの『土浦市』の項に書いてありました」(市の職員が実際にそう言った)という、シャフトエンタープライズ・ジャパン土浦研究所で規格外レイバー・グリフォンが開発された設定に基づきます(ウィキの土浦の項にはそこまで書いてありません)。

おぉ、と目から鱗な着眼ですが、シャフトですよシャフト。爪楊枝からスペースシャトルまで取り扱う多国籍企業体。それが表の社会の顔であると同時に、裏の顔ではかなりの犯罪ケースにかかわりを持つ。パトレイバー世界においてはバリバリの悪役であり、グリフォンもまたその裏の顔が開発したヒールロボットなわけです。

これをものともせず逆の発想で地域おこしの素材にしてしまい、ひいてはイングラムも特車2課も取り込んでしまった土浦市のものの考え方は凄いなあと思います。市の財政的にそれはなかろうと考えながらも、この調子で水郷公園あたりにグリフォンの設定寸サイズの立像なんか作っちゃったらもうあきれてものも言えない感情うっちゃらかして、褒めたたえたいと言いたくなります(言ってるし)。というわけで本日8月10日は「パトレイバーの日」、本年は同作35周年。

すずかぜいたる

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立秋です。どこの何が「涼風」なんだという陽気ですが、暦の上では夏が過ぎ去っていく風情です。

立秋と同時に残暑という風情が読み込まれているのは、現代のこの環境あることを予見しての先達の知恵なのかもしれません。半世紀ほど前だったら、「30℃って冗談じゃないぞ」と取り沙汰されていたのですから。

 

TOKYO WARの暑かった夏

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『機動警察パトレイバー2 the Movie』の封切りは、1993年8月7日の真夏のさ中で、僕は汗だくになって近場の駐車場から土浦市内の映画館に駆け込んでいました。本当に真夏日だったかどうかは覚えていませんが、古びた映画館の冷房がなかなか効き目を発揮せず、入館した時間がちょうど、南雲しのぶさんの「どけえぇぇぇっ!」の声が聞こえていたあたりで(聞こえちゃうんだもんなあ)、ちょっと暑いよと感じるロビーでしばし待たされていました。

『パト2』はご存じのように、2002年2月の東京を舞台にした映画です。防音のいい加減な映画館の扉を隔てて、真夏と真冬が入れ替わる。前評判は高かったはずですが、客はまばらで、どこでも好きな席に座れやという回の上映(まだシネコンシステムではなかった)。まあ仕事をさぼって観ていたわけですが、あれから30年が経って、映画を観た土浦の街がパトレイバーで街おこしをやっているのはなんとも数奇な因果に思えます。

街の何か所かに、パトレイバーデザインのマンホール(の蓋)が設置されており、まだ見物してもいませんけど、イングラムやグリフォンやその他のレイバーがそこにいるらしい。昔販売されていたスーパーファミコンの『機動警察パトレイバー』によれば、『パト2』にも登場していた警視庁捜査課の松井孝弘刑事は、土浦市の出身という設定があります。パト企画を繰り出している土浦市役所の人々は、きっと知らないでしょう。

「デキる猫は今日も憂鬱」を観逃してユーウツ

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なんか先月からアニメ化され放送が始まっていたとか(単行本の帯に書いてあっただろうに)。ところがうちのテレビで呼び出せる番組表の、どのチャンネルにも「デキる猫は今日も憂鬱」は出てきません。

なんでだばかやろーっっ、と調べ直したらBS‐TBSの深夜枠だった。もう四話終わってた。なんだとこのやろーっっっ、ですよ。

そしたら霰が

「Amazonprimeなら第1話だけ会員特典で無料視聴できるよ」

と教えてくれたので観てみました。しかし観ちゃったら続きが観たくなるじゃないですか!(二話以降はDアニメで有料←契約すりゃ良いじゃん)

 

この漫画はずいぶん前に風花さんから勧められて「『ねこまた』に続いて別の猫マンガが読みたい」と言う家内に買って預けたままでした。たぶん四話くらいなら単行本二冊目は消化していないとは思うけど。

さてどうする、ソフトが出たらどうする?