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  ~懲りない傾向~

映画は観なかったけど

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でもガンダム作るときICI総合センターが手伝ったしね

うちの奥さんが何を思い立ったのかは知りませんが、「前田建設ファンタジー営業部」をレンタルしてきて、クスクスけらけらと観ているのです。そういう状況は同じ茶の間にいるわけですから頼まれなくても映像と音声が僕の眼にも耳にも入ってくる。

作り方へのベクトルが違うなあと感じていたので映画は観にもいかなかったのですが、こりゃなかなかひどいなあという出来栄えです。ドラマで演技とはいえ、しょっちゅう興奮して喚き散らすような社員、どこの会社にもいないよなあ。という以前に、広く浅くの範疇を超えて、広報マンが自社の技術を知らなすぎる。

若手社員ならともかく、ファンタジー営業部の部長クラスがそんなことだったら、僕なら即時更迭しちゃいますよ。少なくとも舞台や小説になる以前の、前田建設工業自身が公開していたウェブの展開は、あれはあれで読みにくくて、セリフと対話のオンパレードが鼻についたけれど、企業が何を発信したいのかは理解できました。

ただ、これを見る機会を得たことで思うのは、絵空事に一喜一憂していた架空の彼らを経て、あの動くガンダムの骨組み組み立てにプロジェクトパートナーとして参加している前田建設工業って、ちゃんと先へと進んでいるのかもしれないということです。

 

謎の科学特捜隊 後編

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ベルシダーや特殊潜航艇S、胸につけてる流星マークの高性能通信機に至るまで、科学特捜隊の装備には恐ろしくコンパクトに設計するという特徴があります。その技術は携帯火器にも応用されており、ジェットビートルと双璧をなすであろうスーパーガンやスパイダーショットに事例を見ることができます。携帯時には銃身を縮めているスーパーガンがレーザー光線銃だとすると、あの小さな筐体にレーザー媒質、励起装置、共振器がすべて収まっているわけです。

エネルギー密度の高められたレーザー光は、一直線に放射され貫通力を得ますが、スーパーガンは稲妻のように放射されているので、エネルギーの強力さに対して放射精度はまだ改良の余地がありそうです。しかし時には威嚇を超え怪獣を撃退できる威力は実現していました。逆に理屈不明なのが、このレーザー発振出力を弱めたフラッシュによって、外来者の身体検査ができるという能力。しかも人間に化けた地底人類の正体は見破れなかったというオチが付いています。

歴代防衛チームの中でも類を見ないほどコンパクトな携帯光線銃があるくらいですから、中型火器スパイダーショットも当たり前のように使われています。熱線、火炎放射、リング状光線など、ダイヤル操作で放射エネルギーの状態を変えられ、少年でも扱える優れものの動力源は、よりによって小型原子炉。110万kW級の原子力発電所で使われている沸騰水型原子炉の場合、圧力容器は高さ約22m、幅約6mというのが標準なのです。なんでもいいけどそういうの危ないから使うのやめてっ

科学特捜隊は国際科学警察機構(国際刑事警察機構 : ICPOではない)の下部組織で、ムラマツ班は日本支部の実働隊。このような組織構造が、憲法や非核三原則を捻じ曲げてしまったのかもしれませんが、他の核爆弾に対しては過敏かつ果敢に排除作戦を展開する割には、自らの装備には核分裂技術に依存しており、その装備を集積させる日本支部自体が東京郊外に位置するという大いなる矛盾をはらんでいます。なぜウルトラマンがそこを咎めなかったのかも謎と言えば謎です。

 

謎の科学特捜隊 中編

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ジェットビートルのペイロードの謎は、ビートル本体というより、搬送される機材の方にあります。ビートルは登場時すでに、特殊潜航艇Sを機体下部のハードポイントに連結してこれを搬送しました。全長9m、全幅2.4m、重量40tの特殊潜航艇Sを空輸し、そのまま水面に着水させる方法としては非常に合理的な機能です。さらに吊り下げによる機体バランスの変化にも動じない安定した飛行能力も、ビートルが優れた機体であることを証明しています。

が、ちょっと待て。地底掘削試作車ベルシダーの空輸時には、ムラマツキャップは「ベルシダーをビートルに載せろ」と指示しています。このときビートルは2機出動していますが、ムラマツ・イデ乗機のビートルには何も吊り下げられていない。ということは、ベルシダーはビートルの機体内に格納されていたことになるのです。残念ながらベルシダーがビートルから出動する場面がありませんので、どのような格納構造になっていたのかは不明です。ばらして2機に搭載してきたとか?

ところで、既に特殊潜航艇Sの部分で「え?」と感じた人もいるのではないか。これに追い打ちをかけるのがベルシダーの全長7m、全幅1.2m、重量37tというスペックです。全幅1.2mとか2.4mって、小型に設計するにしてもほどがある! 特殊潜航艇Sなんて、それでいて乗員5名までいけるのです。ベルシダーは3名定員ですが、どう作ったって操縦席を並列にするなんて無茶もいいところです。でもベルシダーは並列のコクピットなんです。

試作車ということもあり、ベルシダーは故障に次ぐ故障で実働不能に陥りました。しかし地中掘削性能、対怪獣用光線銃なども装備し、このサイズ。掘削用ドリルはどうみても車体の半分程度を占めていますから、その基部直径から推測しても、60年代当時の軽自動車規格全幅(1.3m以下)より狭い全幅1.2mというのは何かの間違いじゃないかと思わされます。でもそれくらいじゃないとビートルの本体内には格納できない。ちなみに科特隊専用車だって全長4.9m、全幅1.9mあるのです。

謎の科学特捜隊 前編

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人類が(ほぼ)初めて組織したマルチタスクな科学調査・怪事件捜査・対侵略者並びに怪獣退治の専門家である科学特別捜査隊(以下科特隊)は、軍隊ではないものの、日本支部を例に挙げると自衛隊の保有戦力を超えた装備を与えられています。侵略者が地球外生命であったり、怪獣という超自然存在を相手にしたりという前衛組織ならではの事情と思われますが、それらの装備はかなりの部分が隊内製で開発されています。

最も有名な装備が多目的航空機のジェットビートル。科特隊と連携する科学センターの岩本博士による設計のV-TОLで、パトロールに始まり物資輸送から怪獣邀撃までこなす優秀な機体です。全長18.5m、 全幅13.8m、 重量25t、 最高速度マッハ2.2の基本性能で、後の地球防衛軍が配備したウルトラホーク3号くらいのサイズ。しかし 乗員6名とホーク1号並みの広いコクピットを有しているほか、ジェットビートルはその戦闘力よりも搬送能力に特筆すべき性能を持っています。

それはジョンスン島から古代怪獣ゴモラを日本へ輸送したときのことで、3機運用により重量2万tものゴモラを吊り下げ飛行できたことです。ボーイング747-8F(全長 76.3m、全幅 68.5m、巡航速度 マッハ 0.85)の最大積載量が133t、世界最大級の輸送機といわれるAn-225の貨物搭載能力でもペイロードは公称250 tなのです。2万tもの質量を空輸するフォーメーション維持自体、「さすが科特隊!」と評価すべき部分。ただし覚醒したゴモラの危険性からパージする結果となりました。

そればかりか、失敗はしたものの、ゴモラどころか重量16万tにおよぶスカイドンを、空へ持ち上げようという無謀な作戦を敢行しています。科特隊はスカイドンの諸元を分析できていなかったとはいえ、ビートルの推力によほど自信を持っていたのでしょう。しかも、この作戦はそのままスカイドンを宇宙まで運ぼうとした内容です。ビートルの通常機体での運用は、大気圏内に限られていること(たぶんそうだと思う)をすっかり忘れています。

ビートルが宇宙に出るためには、これも岩本博士が設計した核パルス推進ハイドロジェネレートサブロケットの追加装備が必要なはずで、この状態をもってしても、離陸時は通常時の垂直離陸ではなく、カタパルトから打ち出し第二宇宙速度へ加速する必要があるのです。まあスカイドン対策ではことごとく詰めの甘い作戦の展開で、お世辞にも「さすが!」とは言えない科特隊ではあります。そしてこの機体にもまた、ペイロードの謎が潜んでいるのです。

しかし、ジェットビートルよりも凄かったのは、実は巨大なオートジャイロの存在。おそらくゴモラの運搬経験をもとに開発が行われ、巨大生物運搬用に配備されたものですが、これも失敗したとはいえ無重力帯直前まで、単機でスカイドンを持ち上げてしまったのですから。さらにこの経験値があったからこそ、岩本博士が「無重力弾」の開発試作に着手したことで、ウルトラマンを倒してしまったゼットンを攻略することができたのです。無重力弾の理論は、当然、謎です。

 

謎の河鹿沢温泉

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河鹿沢温泉 334
その後の河鹿沢温泉 280

もうね、付けちゃいますよ「謎の」の冠。この一週間で、このブログの同記事にやってきた人の数です。一般論で言えばバズったほどの数じゃありませんが、無名のブログとはいえ異常事態です。

検索した人々には申し訳ありませんが、河鹿沢温泉の場所がどこかとかの記述は一切ありません(でもGoogleあたりでトップに出てくるらしいうちの記事)。そもそも「どこか」というのはロケ地として使われた映画の話であって、吉田秋生さんの漫画をベースとしながら同じことを探求するのは無意味だと思うのです。

なんで短期にヒット数が赤まる急上昇したかといえば、「詩歌川百景」単行本の第一巻がリリースされ、その舞台である河鹿沢温泉に再び関心が寄せられてのことでしょう。よくよく読み込んでいただきたいのですが、旅館あづまやなんか、映画の建物とはまるっきり形が異なり、ゴジラ岩なんて名物まであるし帷子岳という山も出てくる。

まさかのこの漫画の映画化が行われたら、その限りではありませんが、少なくとも「海街diary」のときのような重い部分しか拾わない作りと考え方の映画脚本はやめてもらいたいし、あんな監督には撮ってほしくないので、河鹿沢温泉はもはや映画の世界とは切り離さなくてはならないのです。

だけど第一巻を読んでみて、つながりのある「海街diary」とは別物の、主人公以外の登場人物に感情移入できない読後感が正直なところ。なんかこう、みんなして腹の探り合いをやっているような人々で不快です。

書籍はいちいちしゃべるんじゃないっ

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と、暴言を吐いた直後、朗読してくれる本というのは目の不自由な人にとっては役に立つツールになるのだなと、ちょっと反省。

そこを棚上げして、「仮面ライダーセイバー」に登場するスーパーバイクの玩具を娘らが誕生祝に先月←(思いっきり早いのは発売と同時に買ったかららしい)プレゼントしてくれたのですが、これが書籍モジュールから変形するという設定。まずこのモジュールがどう傾けようとも書籍に見えない。

バイクの名前が「ディアゴスピーディー」。もう、あれが元のネーミングだと誰でもわかるんですが、それじゃ何かい? これが創刊号で、バイクができるまで毎週パーツが召喚されて、最終回にならないと走り出せないとか・・・

実際にはそんな面白展開はなく、すでに番組ではばりばり走りまくっています。しかしCGによる変形を玩具に盛り込むのは、努力は認めたいけどとにかくかっこ悪い。

そのうえ「ディアゴスピーディー」とか「毎号特別加速」とか「タイヤを開け、深紅のボディが目を覚ます」とか、もう書籍の分際でしゃべりまくる、いちいちうるさい音声ギミック。前作のライズホッパーはスマートフォンからバイクへの変形なので、しゃべくることには違和感はなかったですが、まあこっちもうるさくてかっこ悪かった。だけどここ数作で断続的に続く、この手の小型ツールがでっかくなってバイクになるというアイテムは、アイデアを使いまわしすぎ。

十年ぶり何度目の読み切り?

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ゆうきまさみさんの画業40年めという記念企画により、ここ数回続いていた「究極超人あ~る」の読み切りが、忽然と「EVOLUTION」に戻っています。

そうなんです。これは2010年の画業30周年の頃に描かれた読み切りの直接続編、特車二課も鉄腕の淑女も出てくる「ぱふん現象の2日め」(時空混乱事件)なのです。しかも「十年後も作者が生きていたら・・・・・・三日目に続く!」という予告?で締めくくられている!(まじかよ)

しかし今回、目がとまったのは、前回(だよね?)の読み切りにおいて「あれ?」と思っていた、あ~る田中一郎くんの七つの威力の謎を、改修せず逆手にとって笑かし回収てくれいるところです。さらに十年前の話にもちらっと出ていた「パンゲアの娘KUNIE」も、ちゃんと小ネタで紛れ込ませている。まさかね、ゆうきさんや編集者さんがうちのブログを読んでくれているとは思いませんが、こうも直球のリアクションが返ってくるとうれしくなっちゃいます。

ということは、これは単行本の続巻刊行も決定だな!

衝撃降下九十度二〇一二

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1947年の10月14日、テストパイロットチャック・イェーガーの操縦する実験機ベルX-1は、人類の航空史で初の音速突破を水平飛行で成功させ、マッハ1.06を樹立しました。この実験時点ではXS-1と呼ばれており、後に開発されたXA-1ではマッハ2.44まで記録を引き上げます。同時に最高高度記録にも挑み、27566mまで駆け上りました。この記録は20年後、ロケットエンジンも搭載したX-15のマッハ6.7が塗り替え、現在の世界最速記録になっています。

話はX-1の初記録に戻って、レシプロエンジンが越えられなかった超音速は、ジェットエンジンならではの偉業・・・と思っていたら2012年の同日、フェリックス・バウムガルトナーが人間そのものの自由落下でマッハ1.24に達するという、しかも熱気球を使って高度39000mという熱気球最高高度まで打ち立て、そこからダイブしちゃった恐るべき記録を産み出しました。そんな高さってもう宇宙。航空機にしてもスカイダイブにしても、人間って凄いことをしでかします。

12月8日追記。史上初の音速を超えたチャック・イェーガーさんが、7日に鬼籍に入ったとか。享年97歳というのは、やっぱり鍛えてきた基礎体力のなせる業だったのでしょうね。

失われた「神一族文書」の妄想

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本編としての「無敵超人ザンボット3」のことではありません。ビアルの星を故郷とし太陽系に逃げ延びた人々の末裔に「伝わっていた警鐘と予言」の背景は、案外こうだったんじゃないかなあという勝手な妄想ですから、諸関係筋には一切の関係もありません。

神、神江、神北家はそれぞれ、大型の恒星間移動基地を用いて太陽系にやってきた。それが「物語の時代から150年前」と言われています。

この基地・宇宙船は各家ごとに分離分家し駿河湾、江戸(東京)湾、諏訪湖のみな底に隠され、亡命者たちは各地に根を下ろして地球社会に溶け込んでいきました。

150年前、というキーワードを、いつから150年前なのかと定めなくてはならないのですが、これはザンボットの物語が放送された1977年を基準とします。しかしきっちり150年とも思えないので、実際には10年くらいの前後幅はあるものだと想定します。

この時代、平たく江戸時代と語られていますが、細かく言うと第11代征夷大将軍・徳川家斉の時代、文政年間にあたります。徳川家斉・・・曰く「俗物将軍」のことを書き出すときりがないので、もったいないけどここはスルーし、この頃何が起きていたかというと、信濃国松本藩で赤蓑騒動(あかみのそうどう)と呼ばれた世直し一揆であったり、「花の影寝まじ未来が恐ろしき」と自らを悔いた俳句を残した(辞世ではないけど)小林一茶が信濃で他界したり。

英国船が捕鯨のために水戸藩領の大津浜沖に現れ、そのうえ上陸までしたものだから、これを捕縛した幕府はかねてから警戒していた西洋異国船を排除するための異国船打払令を発布しています。にもかかわらずいろいろ身分を騙って長崎に居ついていたドイツ人のシーボルトは、帰国時に忠敬が編纂した『大日本沿海輿地全図』の縮図を持ち出そうとして、これがまた折からの台風で船が座礁し積み荷が流れて発覚するという、神がかりな事件が勃発しました。

信濃の一揆、一茶の後悔、幕府の異国船打ち払いと、それぞれに何らかの形で、後の神一族が間接的にかかわりを持っていたとか、超異国の文明に触れてしまった俗物将軍がこれに陶酔し擁護と警護を命じたとか、幕府に取り入ったビアルの人々が、ザンボットの頭部意匠に手を加え、伊達政宗っぽい兜にしてみせたとか、まあ歴史にはそんな記述は一切ないのですが、そういうことが次々と起きていたのが、ガイゾックが地球に攻めてきた昭和から150年前の日本だったのです。

異国だって、ジパングにとんでもない文明のコンタクトがあったらしい、くらいの情報は入手したでしょう。シーボルトが地図を持ち出そうとしたのは、戦略的な日本国土の地形情報以外に、異文明の要塞がどこに隠されたかを知りたかった。それを台風の形で阻止できるテクノロジーが、ビアルの文明なら可能だった。そんなもん異国だって欲しがるわけで、後の神一族は地球に帰化するため、密かに幕府と手を結んだからこそ、神家のように網元級の家系になれたのではないでしょうか。

当時悪ガキだった神勝平は、現在五十代半ば。ガイゾックとの戦いにおいて受けた精神的な痛手とトラウマをどんな風に乗り越えてきたのか来られなかったのかは、誰も知らないのですが、宇宙船キングビアルやザンボットの設計図は日本政府の手にもわたっており、決戦には間に合わなかったこれらのテクノロジーはおそらく健在。仮に勝平が因果を断ち切ることができない立場に置かれているとしたら、それはそれで哀しい物語の続きとなるのかもしれません。

ウルトラの父がまだ独身か新婚の頃・・・

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第一期ウルトラの直撃世代にとって、やれセブンの息子だタロウの倅だとたたみかけられたニュージェネレーションズのウルトラマンたちは、面白いなりに小ぶりな物語感を拭いきれない部分があります。その経緯が一切語られていないことにも不満があります。それができないんだったら最初から二世ウルトラマンなんかやらなきゃいいんです。そこを突っ込もうとしたら、実はウルトラマンタロウとウルトラの父という実の親子関係も、メディアによって広報されていただけでした。

ウルトラの父なんて、よくよく考えてみたら初登場時にはウルトラマンタロウの影も形も無い、ウルトラマンエースでの客演(1972年10月6日)で、出てくるなりエースを助けて命を落としてしまうという強いのか弱いのかはっきりしないとーちゃんでしたが、10話後にいきなり何の脈絡もなく復活して、さらに月へ還った南夕子を伴って地球人を助けるかなり安易な活躍ぶりでした。父は意外と夕子びいきで、後のウルトラマンタロウでも共演します。

こういう背景を見ると、そのうち「ウルトラマンエースの子供」なんてウルトラマンが出てくるとしたら、そこは母親をきちんと設定して、可能なら夕子をそのポジションに置いてみたいと思うわけですが、それよりも実子に「タロウ」と名付ける父が、なんでそういう選択肢を持つに至ったのかを先に観てみたい気がします。齢16万という、ウルトラマンキングを別にすれば長老格の父・ケンは、案外初代ウルトラマンよりも前に日本に来ているのではないかと。

彼がいつ頃の日本に来たかという考証も必要ですが、何万年前ではなく、せいぜい江戸時代あたりで「太郎」と呼ばれる男の子が存在した時代で、対象となるファーストコンタクト相手の「太郎」の人となりに好感を持つに至った若き日のウルトラマンケンを描くのもいいんじゃないかなあと思うついでに、「大江戸ウルトラマン」なんてタイトルまで妄想してしまいました。時間軸が矛盾しないなら、闇落ちする以前のウルトラマンベリアルと共闘するのもありでしょう。