かつて平賀源内が「本日、土用の丑の日」と書いて鰻屋の店頭に張り紙を出させたところ、その意味を探求するでもなく鰻の蒲焼が飛ぶように売れたという逸話がありますが、西瓜を「夏の綱」と喩えた現代のスイカ生産者たちの消費拡大アイデアもなかなか面白いと思います。
何が綱かって、あの縞模様を綱に置き換えているのだそうです。
そうすることで、季節の「夏」を7と2に、綱を「2」と「7」にそれぞれあてがい、なつのつなと読ませる。単純に語呂で逃げるだけでなく、回文としたところにセンスがあります。だから「の」をどうすんだ?という突込みはなしにしましょう。
というわけで、7月27日は「スイカの日」だということです。ついでに言えば、翌28日は「菜っ葉の日」ですが、そりゃ直球で来てるなあと見逃し三振。
スイカと言えば、挿絵の千葉県の冨里のでかいのや、岩手県滝沢のでかいのが有名ですが、滝沢には最近、でかい瓜が二本直立してます(写真ないです)
スイカは中国から渡来しているので西瓜と書くのかと思っていましたが、その古代中国の人自身が「西から来た食べ物」という意味でこの字を当てていました。そうか、シルクロードかと西へ西へたどっていくと、もともとの原産地はアフリカのカラハリ砂漠あたりだったと。原初は甘味などより保水力第一だったのでしょう。
日本に入ってきた時期は諸説あるそうですが、鳥獣人物戯画絵巻 の「猿僧正の法会 22紙」にてウサギがそれっぽいものを抱えているので、平安時代には誰か食ってるなと想像できます。
追記 富里のでかいやつは解体されました。