Trend-Blue

  ~懲りない傾向~

逆輸入の共演

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ちょっと仕様の怪しいテンロクハードトップと、グランツーリスモで勇名を馳せる以前のバージョンで組まれた、パイクスピークヒルクライムで知られるモンスターエスクード。奇しくも同一スケールで作られていることから、並べて見比べることができます。ツインエンジンという事実上別物のマシンながら、この時代のモンスターは、オリジナルに極めて近い意匠の再現をやってくれていました。

ハードトップのエスクードは、エスクードというよりはビターラとして作られたミニカー。イタリアのブラーゴ社からリリースされているもので、こう言ってはなんですけど、イタリアらしい大雑把な金型から起こされています。

ありえないサンルーフ位置や気恥ずかしいマーキングながら、国際規格のスケールミニカーとしては、初代エスクはこれ唯一のもので、古いエスクード乗りならほぼ誰もが1台くらいは購入した代物です。

パイクスピーク仕様のエスクードは、フランスのプロバンス・ムラージュ社が作ったレジン製ガレージキットで、通常は無塗装・パーツ状態のキットを組み立て、ベース色に塗装し、附属のデカールを貼って完成させるものです。このバージョンは、ツインエンジンのカルタスを経てアンリミテッドクラス用に開発され、1994年から登場したツインエンジンエスクードの二番機(この言い方は便宜上のもの)。95年に投入され、初めてクラス優勝と総合優勝を遂げたマシンを再現しています。

今回、コムロさんが完成状態のキットを手に入れたもので、両車を並べて撮影させていただきました。エスクードは二代目のミニカーを飛ばして、三代目がドイツのリーツェ社から、やはりグランドビターラとしてリリースされていますが、つまりどれを持ってきてもミニカーに関しては逆輸入(厳密には輸入玩具です)エスクードという図式になってしまいます。まあまったく存在しないよりはましなんですが、国内のミニカーメーカーからは、この先も出てくる可能性が無いのも事実で、そこがまたマイナーのつらいところです。