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  ~懲りない傾向~

RESCUEPOLICEの時代

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警視庁が設置していた特別救急警察隊の発展経過として、二代目のレスキューポリスは特装救急警察と改められ、数々の科学装備を投入し、初代のウインスペクターと比べて大幅な拡張が図られました。重層型、軽量型の強化服と、小型重機に変形できるロボットで編成された彼ら、ソルブレインが活動したのが1991年。実はウインスペクターが1999年という設定だったのですが、ソルブレインでは新世紀まであと9年と語られ、時代のねじれがあります。

番組の世界観は今回除外して、30年前の特撮番組を振り返ると、この特救指令ソルブレイン以外だと鳥人戦隊ジェットマンと、不思議少女ナイルトトメスくらいしかなかった時代です。ウルトラマンでもなく仮面ライダーでもない、スーパー戦隊とも一線を画すヒーロー像は、80年代の宇宙刑事ギャバンに始まっているメタルヒーローとしてシリーズ化されていき、ソルブレインは10作目にあたります。

アクトスーツや小道具だけでなく、車両(遂にスズキでなくなってしまった)に至るまで予算と手間暇をかけたため、怪人や怪獣相手でなく犯罪者確保に対して過剰装備と言われもしましたが、17作を数えるメタルヒーローシリーズ内でも特筆すべきレスキューポリス三部作(翌年に特捜エクシードラフトが控える)は、ソルブレインが最もバラエティーに富んだ作りでした。

この時代、東映は新機軸を産み出す意欲とパワーを有していました。毎年モチーフを変えていくスーパー戦隊という下地はありながらも、人造人間キカイダーやロボット刑事、変身忍者嵐のように別物へと水平展開していくヒーロー創造は、東映の財産と言えるでしょう。手を変え品を変えは現在の仮面ライダーでも行われていますが、どちらかといえば「なんでもかんでも仮面ライダーの冠をつける」手法へと変異しており、それはちがうよなと感じるのです。