今巻き起こっているコンパクトSUVブームのはるか昔、1989年にデビューしたのがスズキ 初代エスクードだ。
いいかげんにしなさいよっ
←1988年式のTA01V(ハードトップバン)
記事の主題は四代目のコンセプトとなったiV‐4のことを紹介しているので、些細な問題ではありますが、学習能力のない超大馬鹿書き出しであることには違いないです。
あらたまると、エスクードは昭和の生まれで、当時誕生したばかりのSJ30を引き合いに、「次期モデルを模索する」という、言ってみれば三代目ジムニー開発計画会議に端を発します。これがキックオフの時点でひっくり返され、「新型小型4輪駆動車」に鞍替えされたのです。ついでに記しておくと、アメリカ西海岸で横転が相次いだサムライの訴訟問題に対処して開発された、というのも眉唾な話で、実際には彼の国で売り上げを伸ばしていったスズキのクルマを封じ込めようと、難癖をつけられたのが横転問題。ゼロではないにせよ、エスクードの開発とこの問題の因果関係は極めて薄いのです。
89年に入ると、エスクードは既にグッドデザイン賞をもらって記念にGリミテッドⅠを出していたり、誕生1周年記念として初のヘリーハンセン・リミテッド、定番化していくゴールドウイン・リミテッドなどを季節ごとにリリースしています。その傾向を四代目と比較すると、ライトクロカンというジャンルの糸口にあり、このマーケットは行けるぞと販売攻勢に余念がなかったところが大きな違いでしょう。iV‐4は記事の通り2013年のモーターショウでお披露目されていますが、それより2年ほど前には、「次のエスクードはホイルベースを伸ばしたSX‐4次期モデルとプラットホームを供用して、脱クロカンへシフトする」という話が示唆されていました。
四代目でデビューしたALLGRIPのシステムが、基本性能として悪いとか低いとかは思わないし、脱クロカンとの因果関係を持たせる必要は無いと思っています。エスクードというブランドが、新たなマーケットを狙って変化しただけのことですから。それを思い返すと、初代の開発と誕生時、SUVだとかクロスオーバーなどという概念なども存在しなかった以上、クロカン四駆の苗床で開発されていたのは必然ですし、販売に関してもバブル景気に後押しされ迷いも無かったのです。