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  ~懲りない傾向~

54年めと50年め

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1967年の5月30日、世界初のロータリーエンジン搭載市販車が誕生し、市場にはコスモスポーツの名前で登場しました。広島県のコルク栓製造業、東洋コルク商会(1920年)に端を発するマツダの傑作車です。松田重次郎という安芸郡の機械製造会社で働いていたエンジニアがスカウトされてから、削岩機製造を経て、オート3輪、そして4輪車に発展し現在に至ります。社名は後に東洋トルク工業、そして東洋工業、マツダへと変わりました。

マツダの自動車業界への功績は、昭和30年代のオートマチックトランスミッション(AT)開発と、ロータリーエンジン。ロータリーエンジンの市販化に成功したのは、4輪でマツダ、2輪でスズキの2社だけ。マツダは1960年頃に、ロータリーの生みの親、旧西ドイツのフェリック・バンケル博士と技術提携して7年後に、このエンジンを搭載する専用車としてコスモスポーツを誕生させました。

この車体が、54年経っても近未来的な雰囲気を保ち続けているのはすごいことだと感じます。我々の世代は「帰ってきたウルトラマン」のマットビハイクルに釘付けとなり、「ジャンボーグA」にも登場していた青いコスモスポーツにも注目しました。マットビハイクルが50年前の映像でありながら、今なお魅了されてしまう美しさが、半世紀前に生まれている。うちのクルマが幌車で30年めですが、あと20年現役でいられたら、そういう風に見てもらえるのかなあ。