ぷらすBLUEのオーディオは、ラジオとカセットデッキです。その話はどうでもいいのですっとばして、その日、ずーんと歳の離れた後輩を乗せて移動中に、たまたま装填してあったこれまたふるーいカセットテープから、リー・ハートが歌っていた「It´s Only Love」が流れだしたら、
「あっ、この曲いいなあ。これ音源はなんですか?」
「AIR PAVILIONというバンドだけど、『敵は海賊』っていう30年くらい前のアニメのエンディング曲だよ」
「これ、CDまだ手に入りますかね」
「いやー、とうの昔に絶版してるなあ。うちにあることはあるけど」
「それ貸してください。警戒宣言解除になったんで、身内と近しい仲間だけですけどうやむやになっていた結婚式やることになって、そこでこの曲使いたい」
彼がお嫁さんをもらったのは10年前だったけれど、お嫁さんの実家が宮城県の山元町だったため、東日本大震災のこともあり、結婚式は神事だけで披露宴をやっていなかったのです。5年前にお子さんが生まれて、その後ちょっと落ち着いたから、お預け状態だった披露宴をやろうかというところへ新型コロナウイルス騒ぎ。亭主で父親としては悶々としていたのだそうです。
「貸してあげるのは構わないけどさ、お前、歌詞わかったの?」
「わかんないけど、いっつおーんりーらーぶってフレーズ、すごくいいじゃないですか」
「うーん。そこはそうなんだよねえ」
興味のある方は、「Air Pavilion – It´s Only Love」で動画検索してみてください。まだインターネット上で聴くことはできます。割と懐かしめな、ヘビーロック/ヘビーメタルというには軽めの曲です。後輩のたっての希望で、CDは貸してあげましたが・・・
実は30年前、僕自身が披露宴の、新婦のお色直しあとの入場・キャンドルサービス時に、この曲とビリー・ジョエルの「素顔のままで」を使って、この曲に関して「歌詞わかっててやったのか」と家内にこっぴどく叱られております。
「どう聴いたって、ふられたかふられそうな片思いの男の歌じゃない!」
それになんだかプロレスラーの登場曲みたいなイントロだしね。