震災渦中にこういうことを書くのはどうかとも思うのですが、2500万年ほど昔には、福島市のあたりは海底だったという説明を受けても、ピンとこないです。
陸地として隆起してくるのは100万年前で、その後50万年くらい前までに、福島盆地の原型が形成されたという、なんともダイナミックな地球史。信夫山はその際に隆起の状態のまま残って、現在も257メートルほどの山体を保っています。
この一連の陸地の変動を、このあたりでは「大徳坊という大男が造った山」という形で民話に伝えています。
大徳坊というのは、関東で言うダイダラ坊のことと同じでしょう。超古代にあっては、あっちこっちで山造りをやっている、雲をつくような巨人のことです。大規模な貝塚のあるところにも、彼が食い散らかした(失礼)跡という伝承がありますが、つくばーど基地の近所には、ダイダラ坊の足跡と言われた池がありました。雲をつくわりには妙に小さな池ではあったし、あの池の大きさから考えられる身長はせいぜい30メートルってとこだったのですが、おそらくルーツを同じものとする伝承が、福島市にもあったことを知り、訪ねてみたら見事な桜の山でした。
でも例年なら、こんなに簡単に展望の高さにある駐車場まで上がれたり、楽に駐車できたりはしないだろうと、自粛も含めたうえでの、福島市に来ている観光者の数が減っていることが想像できました。もっとも、福島はこれからが果樹園の開花シーズンで(1週間くらいは早かったのよ)、福島飯坂インター近くから福島西インター近くまで続くフルーツラインや広域農道は、下旬以降が華やかになる。6月からはサクランボをスタートに、秋口まで果物の宝庫となる。今すぐでもイチゴは買えるなど、おいしいモノ三昧ができるところです。
人出の少ないのは現地にとってはたいへんなことなのですが、今だとのんびり散策できるかもしれません。桜は・・・来週ではちょっと遅いかもしれませんが、花の季節は始まったばかりです。