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  ~懲りない傾向~

火山島幻想

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ゴーグ国内の活火山が各所で警戒態勢に入っているときに不謹慎ですが、1973年の12月、東京から1000キロも離れた父島の沖合に出現した火山島が、「西ノ島新島」と名付けられました。噴火は5月に始まり、9月に島らしきものが確認されてから3カ月の観測によって海上保安庁が命名に至った無人島です。もともと所在した西之島旧島は細長い小さな島でしたが、それでも海底からの比高は4000メートル級の海底火山でした。ただし73年まで噴火の記録が無く、この時の噴火が有史以来初の活動期突入。旧島の近くに陸地ができたわけです。その後20年ほどかかって浸蝕と堆積を繰り返し、2つの島がつながっていきます。

ご周知のように、昨年40周年とばかりに再び新しい噴火が始まり、2013年新島が今尚噴火し新島を呑み込んでしまっている、あの火山島です。

これで「マーズ」と言う人と「ゴーグ」と言う人とでは少し時間軸に世代差がありますが、僕とか和邇さんなんかだとレンジが「ガボテン島」まで遡れるので、おぢさんたちはすべて括れてしまうのが火山島の浪漫(この一言が不謹慎発言)。これはたぶん、ゴジラが海の彼方からやって来るように、戦争経験世代から受け継いだ、太平洋の彼方に対する脅威が、いつしか怖いもの見たさに変化した感覚なのではないかと考えています。

それは機会をいつかに譲る解釈として「巨神ゴーグ」もまた、オウストラルなる孤島において出現した海底火山の噴火によって新島が旧島と融合し、これを多国籍企業体が米ソをも動かし、地図上から存在を抹消してしまうというバックボーンを持っています。今ならメタンハイドレートなど海底鉱床の資源開発の利権独占なんて、ありがちな世界観です。が、オウストラルに秘匿されたものはそんなレベルじゃなくて・・・

これは、続編でもリメイクでもいいから、安彦原画で動くアニメーションをもう一度見てみたい。オリジンなんかよりも見てみたい。リメイクでも構わない。続編として作るとすれば、当時の主人公でもまだ30代前半で主役を張れるし、その子供たちを登場させてもいいかもしれない。物語の最後で火山活動によって再び沈んでいったオウストラル新島には、結局当時回収できなかったモノがそのまま残されていますから、物語の縦軸は生きているのです。

2時間枠で6話構成・・・というのは贅沢すぎなので、4話構成くらいで。これが出て来るなら、基地と作戦室の両方にブルーレイのデッキを導入しますよ。