Jアラートが鳴り響いてからずっと気がかりなことが、「できるだけ頑丈な建物に避難すること」という政府の、この「頑丈」についてです。
気の利いたニュース解説などでは「鉄筋コンクリートの建物」と教えてくれていますが、これは一理も二理もある話で、よく引き合いに出る原子爆弾炸裂時の広島市などで衝撃波や熱線や爆風に耐えた建造物がそれらの構造だったというお話。古くは「三匹のこぶた」でも言われています(あれは煉瓦製だったっけ?)
しかし我々、一目見ただけでそれが鉄筋コンクリート(RC造)とわかるのか? 建築のコストダウンと工期短縮がスタンダード化されてから、ビルの構造はずいぶん鉄骨(S造)にとって代わり、外壁は様々な意匠を持つパネル張りになっています。あるいは混構造のSRCとか。
もちろんちゃきちゃきのRC造が姿を消したわけではありませんが、そういうパネル類の頑丈さが、どこまで信頼できるものなのかは、おそらく内閣官房じゃ説明できないでしょう。このことを考えると、意外と早い時期に「この建物は〇〇造です」というガイダンスパネルなんてものが普及していくのかもしれません。
なにが気がかりのきっかけになったかというと、対策の速い自治体で行われた市民ぐるみの避難行動訓練の映像でした。
おそらく建築年次から考えても間違いなくRC造の校舎があるのに、S造で外壁だってプレハブ並みの体育館を避難場所にしていた自治体が紹介されていたことです。この時点で、頑丈な建物が理解されていないか、まあ訓練だからという認識でしかないのかのどちらかか、両方の感覚。屋外にいるよりはずっといいけれど、そこは疑問を持つべきです。
と思っていたら
「頑丈な」という文言を消しやがったよお役所!