誰が?って、明治四十二年生まれの僕の祖父母ですからお気になさらずに。二人ともすでにご先祖様ですし。祖父は平成元年に鬼籍に入ったので曾孫のことを互いに知りません。祖母はかろうじて霰をあやしてくれました。
で、その祖父が生まれたとき、曽祖父が記念に植えたらしいのが、つくばーど基地にあるニッキの樹です。
もちろん僕は自分のひい爺さんのことを知りませんが、この爺が遊び人だったらしく、そこそこましだったうちの家業をつぶし家と敷地以外すべて抵当にわたしてしまったため、戦後は祖父も親父もかなりの苦労を強いられてきたようです。
それは今更どうでもいいんだけど、基地の敷地を別にすれば、曽祖父が残したこの樹、明治からいよいよ令和にかけて存命という我が家唯一の財産かもしれません。