ひとくちに三十年前と言いますが、三十年も経っているんですよ、日産フィガロというクルマは。そりゃね、同じ三十年前のエスクードコンバーチブルを平気な顔で乗り回している奴もいますけど、このコンバーチブルだってエンジンを復調させるまでに二年はかかっています。
案の定、ウエストウインに入庫した個体は、エンジンがかかったりかからなかったりだったそうです。
「基盤が浮いていました。これを直してイグニッションすると、圧縮はきちんと出ているしタービンも健在で、ほっとしましたよ」
島雄司社長にしてみれば、なんてものを引き受けてしまったんだ! という強敵だったようですが、島さんの見立ては確かなもので、塗装の状態ひとつとっても、「この年式でこんなに良いのはなかなか出てこないよ」(専門業者)とのこと。
「床が腐っていたり、メーターが割れているなんていうのは常識らしいです。日産の人間に『よくエンジン直ったねえ』と言われたのにはカチンと来ましたが、まだまだやることは沢山あります」
というわけで、個体を動かすことができるようになったので、幌とシートの張り替えに持ち出せるようになりました。が、今度はその「フィガロの幌修理」が順番待ちで、月末まで待機というから、島さんもなかなか気が休まらないでしょう。
新オーナ-の熱意が
フィガロの心臓を動かしたと思いますよ!!
この手のクルマになると、仕上がってくる日をじっくりと待つというのも楽しみのうちなんでしょうね。
うちのBLUEらすかるに至っては、いつまでかかるんだか気が気でなりません。