がばっと起きて「やばいっ、寝過ごしたー」と慌ててどたばたと動き始めたとき、たたき起こしたのはCyber-Kさんだけだったはず(通りすがりの正義の味方さんは既に起きていたので)なのですが、このどたばたによって、ローテックさんも起こされてしまったらしく、外の撮影ポイントに出てこられました。
「こんなに暗くちゃ写らないよねえ」
というローテックさんに、んなこたありません、クルマもってらっしゃいと促して、味方さんともども早朝の撮影大会に。
味方さんのエスクードは光を拾いやすい銀色ですが、ローテックさんのエスクードはパープルの入ったダークグレーメタリック。肉眼では確かに闇夜のなんとか状態なのです。しかし、それを言ったらダークブルーのCyber-Kさんのグランドエスクードだって条件は同じ。そのグランドがシルエットとして写るのだから、ローテックさんにもできるはずです。
などとそそのかしながら、とりあえず撮って見せました(上の写真)。後部ドアからスモーク処理されている窓というのが誤算でしたが、黒系の車体は黒系なりに、シルエットで撮る考え方もあると、ざっと撮影のコツを説明して、自分用の写真撮りのために、この場を離れます。あとはローテックさん次第。どんなものが撮れたか、今度聞いてみようと思います。
残念ながらこの間に藍色の空は終わってしまい、富士の御殿場稜線は白み始め、鴇色も混じってくる。もっと良くないことに、鳴沢側の稜線から雲がかかってきて、条件はシビアに。御来光の頃には富士の大半が雲に覆われてしまいそうです。らすかるの撮影はもういいや、と撤収するところへ、今回のイベントに初参加のアウトドア派中年管理職さんがやってきました。
「曇ってきちゃいましたねえ」
「5分ほど前まではまだマシだったんですが、いやなに、朝飯を食い終わる頃にはまたくっきりと出てきますよ。それより、富士山が見えないなら見えない風景でも、ここはいいのが撮れますから」
という提案をして、アウトドア派さんのエスクードを持ってきてもらい、ここはこうしてああしてと、所定の位置で撮影していただきました。アウトドア派さん撮影の、その出来上がりがこちら。ギャラリーの写真サイズが小さいので申し訳ないのですが、オリジナルの写真はもっと迫力があります。本当はもう少し朝靄が出てくることを期待していたのですが、それでもこの車のカタログに載っているスチルなんかよりずっと良いものが撮れたと思います。