青影さんのキノコ炊き込みご飯とTA01Wさんのビーフシチューが胃袋を満たし、コムロさんが乗り出した6型のクロスアドベンチャーが話題の的になり、盛り上がっていてもテントの中はだいたい0℃。持って行ったミルフィーユチョコレートを食うのにはちょうどいい感じ(そういう問題か?)
外ではこの冬初めて、フロントグラスがばりばりに凍り付いておりました。
「〝箱の元〟をお客さんに送るのじゃ。角打って折れたら拙いから補強して送るように」と言い残して、依頼主(新月サン)は立ち去りました。
工作っていうか何て言うか・・・結構大きいよこれ。
ちっこい人が大きい梱包って、マジで大変なんだから(泣)
ふっじいさんに依頼したモーターショー取材で、彼はとにかく一所懸命iV‐4の詳細なスチルをたくさん撮ってくれました。
が、これは同時にコンパニオンのおねいさんもやたらと写っている、フロントビューに関してはいささか困ったカットばかりにならざるを得ないのでした。
「だけどさー、Xランダーのところじゃおねいさん写っているやつ少ししかなかったな。それって双方見比べた上での好みの問題?」
「ななな・・・何を言うんですかーっ」
ところで、二階堂裕さんは今号のスーパースージーにて、実車を見る前の評価として最低地上高のことを評価していました。それ以外はニュースリリースを見てのコメントにとどめていますが、この手のSUVという意味での高い評価に意外さを感じ、ちょっと聞いてみたのですが。
「だってこれはエスクードの後継車じゃないでしょう? 鈴木副社長の話のニュアンスも後続車というものだったよ。エスクードの後に出てくる、現代をターゲットにするSUVなら、いいんじゃないかな」
このことについては、駆動方式やエンジンレイアウトにこだわる必要はないという意味を含んでいるのか、あくまでクロカン四駆でないのならという前提なのか(まあ後者だよね)、またあらためて批評を聞いてみようと思います。いずれにしてもこれは次期エスクードなんだろうけれど、コンセプトはブランニューであると。
「でもねー、スズキの人たちって、そこまで深く考えていないよー」
おいおい・・・
それにしてもクロスオーバーだとかSUVだとかいうジャンルなんだかカテゴリーなんだかはっきりしない物言いは、メーカーの逃げ口上です。オフロード性能をどうこう言おうとも履いているタイヤがこんなんですし、20インチなんてホイールに「現代」を標榜するのは、なんとも哀しいなあ・・・
「Xランダーは下回りはまんまジムニーシエラで、プレゼンのムービーもおそらく実車を走らせて撮影しているであろうシーンもありましたが、車体に現実味がなくコンセプトで終わりそう。メカ的には少排気量エンジンの低速トルクをモーターで補うのは理にかなっているので、次期ジムニーに採用されれば良いと思います」
ふっじいさんからの第二報は、むしろスズキブースのメインと言った方がいいのかもしれません。しかしこのスタイル。顔立ちこそiV‐4との共通性を見出しているのですが、これって中味はシエラでも、全体的には93年のモーターショーで三菱が出していたザウスやリンクスそのまんまじゃないですか。
「それでも足回りは前後リジッドですよね。そういう車が一台あるとホッとします。しかしジムニーベースのコンセプトモデルはランドブリーズから始まってX-HEAD、今回のXランダーとブレまくりで全く一貫性がありません」
いやいや、ひょっとするとスズキはとんでもないことをやっているのかもしれない。3台ともいかにも合体メカっぽいネーミングじゃないですか。究極の悪路走破性を、3体合体の2足歩行メカで昇華させる。ドッキングサインは「クロス・アドベンチャー!」(なんわけないだろうっ)
ともあれふっじいさんの談のように、方向性があっちこっちに跳んでいて、どれを次のジムニーに用いるのかは様子を見るにもほどがある。遊び心を持ってきたのはいいとしても、2014年に新型ジムニーが登場する?という噂は、きわめて眉唾です(というか、「あれウソだよ」って聞いちゃったもの)
「今回のXランダーは市販車に繋がるコンセプトとは思えません。現段階でも市販車を連想させるようなコンセプトモデルが出てこないとは、相当難航しているのでしょうね。エンジンだけR06Aに載せ替えたJBA3Wとか出たりして。まさか、新型ハスラー発売でジムニー自体が役割を終えたなんて事にならなければ良いけど。アレも一応リア3リンクリジッドですから」
あっ、すいません。そこまで真面目に観察してきてくれているのに、僕ってば「なぜ後部座席にチョビがいるんだろう?」ってところにばかり目が行ってました。
そこを反省してジムニーが無くなってしまうのかどうかを占うとすれば、ハスラーがとんでもないメガヒット商品となるならばまだしも、あっちこっちの抵抗勢力が黙っていないでしょうし、なによりホープスターON型の製造権を首をかけてまで買い取ってきた鈴木修会長の鶴の一声が廃止を許さないでしょう。
そのような背景から、開発陣に許された時間はあと3年少々と思います。何度も言いますが、ジムニーとてスズキのオリジナル製品とは厳密には言いきれない。だとすれば、Xランダーにみる新機軸というのは、ホープスターからの卒業を意味しなくてはなりません。つまりきりの良いところで言えば、ホープスターON型を買い取ってからちょうど半世紀めというのが、新型ジムニーを登場させるべき唯一無二のチャンスだと考えるのです。
そしてこちらは何が言いたいのやらもうよくわかりません。それこそこれだったらあのX‐90の方が、ずっとましなまとまり感があったと思います。よほど、日産の「あれ」とストームトルーパーのオーバーラップが悔しかったのかなあ。次世代プラットホームを見せようというのであれば、そのまんまプラットホームの概念模型だけでよかったと思います。
ちょっと前のこと。友達夫婦(御主人が新月サンの友達で、奥さんが私の友達)と食事しました。「バーニャカウダが食べたかったのっ!」とイタリアンのお店へ。
カルパッチョや牡蠣のアヒージョつつきながら四人で飲んだ飲んだ。気がついたらボトルが4本空いてましただ(汗)
この後、お宅にお邪魔したら旦那たちは更に飲んだという・・・
ま、たまにだから許してあげよう。
東京モーターショーもお開きとなりますが、現地特派員のふっじいさんが見聞してきてくれたスズキブースからの第一報を。
となればやっぱりiV‐4ということになるわけです。
「はい、肝心の下回りは目隠しされていて何が何だかわかりません」
やるなスズキ、これはいわゆるグラウンドエフェクトカー(んなわけないだろうっ)・・・というのではなくて、これっくらい下回りは高いクリアランスを有していますよという・・・ことでもない。
つまり中味はエンジンから室内から、まだ何一つできていないか、できているけど見せるつもりないですよってことでしょう。今回の出品は、そういった技術面よりもデザインワークスを見せたいという思惑が感じられます。
「そういえば、S‐crossなんか影も形も無かったのですが、本気で日本で売る気なインですね!」
そこに一つのヒントがあるように思えます。近所に置いておくと、この両車の因果関係が結びついてしまうから、置いていないと。メーカーサイドも暗にほのめかしていますが、S‐crossと同様の駆動システムであったり、ハンガリーで生産すると言ってみたり、もう明らかにプラットホームの供用が前提ではないか。それは以前から示唆されていたことで、2代目SX4をベースにしたクロスオーバーSUVという路線が、このコンセプトモデルだったのです。
・・・たぶんね。
「現行エスクードに比べ長いフロントオーバーハングがFFベースを物語っていますねえ」
三代目比で全長よりホイールベースが短くなっているディメンションからしても、きっとそういうことなのでしょう。そしてこのブースにはその現行エスクードの姿もない。
引導を渡されたかな?
「顔立ちは三代目のイメージを踏襲しつつも、実車を見るとこれはデュアリスやRVRのライバルといった感じです。ヨーロッパの売れ筋コンパクトクロスオーバーですね。これをエスクードやグランドビターラと言う名前では売らないような気がします」
ああもうみなまで言うな、です。