8月20日と言えば、1977年に打ち上げられたボイジャー2号が、80年代には土星、天王星、海王星の鮮明な写真電送を行って話題になりました。この人工天体は2030年ごろまで地球との交信を可能とする性能を有していますが、昨年あたりから自分の位置を測定するためのセンサーのひとつ、太陽センサー感度の性能基準に対して、太陽光そのものの光度が低下し、交信途絶の危惧が出ていました。
が、ことし1月ごろのNASAの記録には位置情報が記載されており、地球から約156億キロの太陽系外宇宙を航行中だとか。なんともすごい話です。
ただ、ボイジャーに関してはもはや自動車のマラソンクラスでは太刀打ちできない天文単位の世界なので、比較対象のしようがありません。そこで、ボイジャー2号よりも2年前の同じ日に打ち上げられているバイキング1号を取り扱うことにします。
バイキング1号は、80年代に運用が終了していますが、火星に送り込まれたNASA最初の探査機で、地球と火星の距離を約10か月で飛行し、1976年7月20日に火星地表に軟着陸しました。これは、当初予定の着陸地点が起伏の大きな地形であることの判明により、安全着地点見極めのために16日ほど予定が遅れた結果なのだそうです。
このときの探査ミッションの担当者は、きっと「タッチダウンは7月20日でいいじゃん。7月20日は我々にとって験の良い日だぜ」などと考えたに違いありません。まさしくその通りで、彼らの7年前の偉業として、アポロ11号による人類初の有人月着陸がこの日に果たされていたからです。
と、ここまでが歴史。
そうか、7月20日にはもう1個エポックがあったのかと、膝を打っている奴が約1名。2年後、この日はバイキング1号の火星着陸から40年めを迎えることになります。2年を無難に走り続けると、BLUEらすかるは約10万キロ弱を刻む計算になるのです。
はてさて、ニアピンのように寄せていけるのかどうか。今後の密かな楽しみができましたよ。
無難に走りきれれば、の話ですけどね。